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2020.07.10

新型コロナになったら治療費はかかる?新しい生活様式における感染症対策Q&A

kencom公式ライター:松本まや

※この記事は7月1日(水)に取材した内容に基づいています。

新型コロナウイルスと向き合いながら過ごす「新しい生活様式」が提示され、生活の中でも感染症対策を求められる今、身近な疑問を公衆衛生の専門家である和田耕治先生に伺いました。

感染症対策に関する7つの疑問

Q.抗原検査と抗体検査、どう違いますか?

A.抗原検査はその時点で感染しているかどうか、抗体検査は過去に感染し、抗体があるかどうかを調べる検査です。抗原検査は症状のある場合に感染有無を判断するためには有効ですが、無症状の人への使用は、目的に照らして慎重に判断する必要があります。

Q.入院時の治療費、どれくらいになりますか?

A.発症し、治療を行った場合でも、現在は公費負担です。指定感染症のため、自己負担はほとんどありません。実際の治療費は14日間の入院で、約60~100万円ほどといわれていますが税金から支払われます。ホテルに療養するともう少し安くなります。

Q.3つの密、全てを避けなきゃダメですか?

A.特に至近距離で会話する「密接」や飲酒をする場所、運動をする場所に気を付けてください。3つの密はそれぞれ同程度のリスクがあるわけではありません。例えば密閉空間であっても、一切会話をしなければ感染のリスクはそれほど高くないでしょう。

Q.おすすめのマスクはありますか?

A.あまり高価なものは必要ありません。感染が広がっている地域では、予防に効果的な不織布製のマスクを使用できるとよいですが、感染の少ない地域での短時間の外出は布マスクでも問題ありません。

Q.次亜塩素酸水の散布はおすすめですか?

A.特別な器具が必要となってしまうので、無理に取り入れる必要はないでしょう。薬剤の空中噴霧はむらができやすいので、ウイルス除去が目的なのであればアルコールなどを使用した拭き取りをおすすめします。

Q.洗濯する際は60度以上のお湯を使った方がよいのでしょうか?

A.通常の洗濯で十分です。実は、新型コロナウイルスはノロウイルスなど他のウイルスと比較して、それほど残存するものではないと言われています。通常通りの洗濯をすれば十分です。

Q.エアータオルはどうして使用停止になっているのですか?

A.ウイルスを飛散させたり、乾燥の際に手が触れてしまったりするおそれがあるためです。清潔なハンカチや使い捨てのペーパータオルを使用しましょう。

▼和田先生による「新しい生活様式における感染症対策」はこちら

監修者プロフィール

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和田耕治(わだ・こうじ)先生
1975年生まれ。国際医療福祉大学医学部公衆衛生学教授。産業医科大卒。専門は公衆衛生学、グローバルヘルスなど。北里大准教授、国立国際医療研究センター医師などを経て、2018年より現職。著書「企業のための新型コロナウイルス対策マニュアル」(東洋経済新報社)

著者プロフィール

■松本まや(まつもと・まや)
フリージャーナリスト。2016年から共同通信社で記者として活躍。社会記事を中心に、地方の政治や経済を取材。2018年よりフリーに転身し、医療記事などを執筆中。

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