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2020.07.08

コーヒーを飲むと高血圧予防ができるって本当?

kencom監修医:石原藤樹先生

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外出自粛期間中、自宅でコーヒーを淹れて楽しんだ方も多いのではないでしょうか。コーヒーには多くの健康に良い効果が認められていて、その中には心血管疾患リスクの低下作用もあげられています。

当連載は、クリニックでの診療を行いながら、世界中の最先端の論文を研究し、さらにkencom監修医も務める石原藤樹先生の人気ブログ「北品川藤クリニック院長のブログ」より、kencom読者におすすめの内容をピックアップしてご紹介させていただきます。

今回ご紹介するのは2020年のClinical Nutrition誌に掲載された、コーヒーの飲用習慣と高血圧との関連についての論文です。

▼石原先生のブログはこちら

コーヒーには高血圧の予防作用があるのか?

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高血圧とコーヒーとの関連については、長期的にはコーヒーに高血圧の予防作用がある…というような報告のある一方、短期的にはコーヒーに含まれるカフェインの作用により脈拍は上昇し血管は収縮して、血圧上昇に結び付く、という報告もまた複数存在しています。

コーヒーの飲用習慣と高血圧との関係は、それほど単純なものではないのです。

今回の研究はコーヒーの母国の1つであるブラジルでのものですが、35から74歳の一般住民15105名を登録した疫学データを活用して、そのうち登録の時点で高血圧のない8780名をコーヒーの接種量毎に解析し、高血圧の中間値で3.9年の観察期間中の発症リスクとコーヒーの飲用習慣との関連を検証しています。

今回の対象者の90%はコーヒーを飲んでおり、飲む量の中間値は1日150mlでした。登録者のうち経過中に1285名が高血圧を発症していました。

コーヒーを飲む習慣がないか殆ど飲まない人と比較して、コーヒーを毎日1から3杯飲む人では、高血圧の発症リスクは18%(95%CI: 0.68から0.97)有意に低下していました。

喫煙歴を補正した上で検証すると、非喫煙者のみの対象者では1日1から3杯コーヒーを飲む人は飲まない人よりも、高血圧の発症リスクがより低く、21%(95%CI:0.64から0.98)有意に低下していました。

一方で喫煙歴があるか現在の喫煙者では、コーヒーによる有意な高血圧発症リスクの低下は認められませんでした。

1日3杯を超えるコーヒーでは、高血圧発症リスクの有意な低下は確認されませんでした。

1日1~3杯ほどで予防効果が!

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このように今回のブラジルでの検証においても、1日1~3杯くらいのコーヒーを飲む習慣は高血圧の予防効果が確認されました。

もちろん、コーヒーがカフェインを含むことは事実で、一時的な血圧上昇の可能性はあるのですが、中長期的には高血圧に関しても予防的に働く可能性が高いとそう考えて大きな誤りはないようです。

▼参考文献

<著者/監修医プロフィール>

■石原藤樹(いしはら・ふじき)先生
1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。
・略歴
東京医科大学地域医療指導教授/日本プライマリ・ケア連合学会会員/医師会認定産業医/医師会認定スポーツ医/日本糖尿病協会療養指導医/認知症サポート医
・発表論文
-Differential metabolic requirement for initiation and augmentation of insulin release by glucose: a study with rat pancreatic islets. Journal of Endocrinology(1994)143, 497-503
-Role of Adrenal Androgens in the Development of Arteriosclerosis as Judged by Pulse Wave Velocity and Calcification of the Aorta. Cardiology(1992)80,332-338
-Role of Dehydroepiandrosterone and Dehydroepiandrosterone Sulfate for the Maintenance of Axillary Hair in Women. Horm. Metab.Res.(1993)25,34-36