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2020.05.24

「手作りおもちゃ」が今子どもにオススメの理由|五感を刺激する親子で楽しむ忍者遊びを紹介

東洋経済オンライン

親子で手作りのおもちゃを作って遊んでみませんか? (写真:olan_de_utan/PIXTA)

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親子で手作りのおもちゃを作って遊んでみませんか? (写真:olan_de_utan/PIXTA)

3月から長期の休校・休園が続く子どもたち。少しずつ休校解除や学校へ登校する日も出てきているようだが、外出自粛や三密を避けるために、なかなかいつものように遊べず、ストレスを抱えている子が少なくない。

なかでも園児や低学年の児童を持つ家庭は大変だろう。長時間の自習など難しく、旺盛なエネルギーでおとなしくさせていることすら難しい。よくないと感じつつもゲーム機やスマホを与えてしまう親御さんもいるかもしれない。しかしこんな制限のあるときこそ、「遊び」が果たす役割は大きいのではないだろうか。

児童文学作家であり、手作りおもちゃ・遊びの研究家でもある木村研氏によると、「遊ぶことこそ子どもたちが成長するうえで大事な力になる」という。全国で講演や親子向けのワークショップを続けてきた木村氏の最新刊『作って遊ぶ! 忍者になるおもちゃ図鑑』には、大人の私たちが忘れていた「遊びの力」が詰まっていた。おもちゃ作りの魅力と具体的なおもちゃ作りの方法について木村氏に聞いた。

いまこそ手作りおもちゃを

おもちゃを辞書で調べると「子どもが遊ぶための道具」というようなことが書いてあります。つまり遊ぶからこそ、おもちゃなのですね。楽しければいつまでも遊んでいられます。この「遊ぶ」ということはとても大事なことで、「いろいろな力」を育ててくれます。例えば、体力・想像力・推理力……、そこから学力の向上や生きる力にもつながっていくんですね。

多くの親御さんが悩ましいと思っていることにゲーム機やスマホの存在があると思います。ゲーム機やスマホ遊びは確かに面白いですからね。多くの大人が夢中になるのに、子どもたちだけに禁止といっても、やめられるわけがありません。でも、もっとおもしろいことがあれば、どうでしょう? 自然にやめてしまうと思いませんか。

そこで親子で試してみてほしいのが、自分で作って遊ぶ、手作りのおもちゃです。ただし、手作りだからといって勘違いしてほしくないのは、おもちゃは工作とは違うということです。これはとくに、工作好きのお父さんたちには、くれぐれも申し上げておきたい。おもちゃの目的は遊ぶことです。ですから、作ることが目的になってはいけません。

大人は作り始めると、ついつい作ることに一生懸命になってしまいます。きちんと形が整っているか、説明のとおりに間違いなく作れているか、など見栄えのほうが気になるんですね。

でも、ボクが紹介するおもちゃはもっと自由に楽しんでもらったらいいと思います。形は不格好でかまいません。何度も作っていると、形はもとより機能もどんどんよくなっていくはずですから。

飛ばすおもちゃはもっとよく飛ぶように、滑るおもちゃはもっとよく滑るように。子どもたちの手にかかれば、別の材料や工夫で、さまざまなバリエーションが生まれてくることでしょう。それが「気づき」や「工夫」につながり、「生きる力」になっていくんですね

子どもの力を信じて寄り添う

ボクは、小学校などに、おもちゃの作り方と遊び方を教えに行くことがあります。時には、学年ごととか全校児童に、ということもあり、そんなときは、体育館でやります。大人数ですから、担任の先生がいつもされるように、1人ひとりに丁寧に教えることはできません。そこでボクの場合は、だいたい早い子どもにあわせて教えます。

先生からは、「待ってください」と怒られますが、おもちゃは、それぞれのペースで作るもの。ゆっくり作っている子どもは、急がせたくありません。「何度も教えます」といって先に進めます。

早い子は、関心のある子です。待たせたら嫌いになってしまうでしょう。だから、どんどん教えて、ボクの助手になってもらいます。彼らは、先生にとってはペースを乱す都合の悪い子かもしれませんが、ボクにとっては神さまです。関心があるから覚えるのも早いし、教え方も上手です。

それに声が大きく、騒いでいる子に注意もしてくれます(笑)。

彼らは早く作って、遊んでみてから手直しをしたり、改良をしてみたりします。深く理解できているので、教えることも上手になるのですね。そして教えながら、おもちゃを、さらに自分のものにしていくのです。

家庭で作るときは、ぜひ親子でチャレンジしてみてください。まだ低学年のお子さんならば、一緒に作ってあげるといいでしょう。上手にできなくてもかまいませんから、作ってみて、一緒に遊んであげてください。遊んでみることで親御さんもきっと「あれ?」とか「おっ!」とか何か気づきが生まれてくるはずです。この気づきこそが、既製品のおもちゃやゲーム機からは得がたいことなのです。

ところでお子さんは「忍者」が好きですか? 忍者は、高い所に飛び上がったり、水の上を走ったり、ドロンと消えたりと、スーパーヒーローのような大活躍をしますね。親御さんの中にも、子どもの頃に忍者に憧れた人は少なくないはず。


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そんな超人的な能力を持つ忍者になるには、誰も知らない所で、毎日まいにち、血の出るような努力をしていたことでしょう。それが、修行です。でも、遊ぶことで忍者の修行ができるとしたら、楽しそうだと思いませんか?

おもちゃは「遊ぶための道具」です。そして、遊ぶことは「いろいろな力をつける」ことです。楽しければいつまでも遊んでいられますよね。きっとつらくないはずです。たくさん遊ぶことで、お子さんたちの心と身体がたくましい忍者のように成長し、このコロナ時代の難局を笑顔で乗り越えられるよう願っています。

家庭にあるモノで作れるおもちゃを紹介

さて、ここからは親子で楽しめる手作りおもちゃを3つ紹介します。牛乳パックなど家庭にあるモノで作れるので、すぐにでも試せるはずです。

●十字手裏剣&手裏剣飛ばし機

忍者といえばやっぱり手裏剣。パパっと投げる姿に、憧れる子どもが多いはず。身近な牛乳パックを使って作る方法を紹介しましょう。また、手裏剣をもっと遠くに飛ばせる手裏剣飛ばし機も紹介。とても簡単な作りなのに、飛ばすことがどんどん楽しくなるおもちゃです。

牛乳パックで作った十字手裏剣と手裏剣飛ばし機。家の中でも飛ばして遊べる(筆者提供)

参照元:https://toyokeizai.net/articles/-/351361?page=3

牛乳パックで作った十字手裏剣と手裏剣飛ばし機。家の中でも飛ばして遊べる(筆者提供)

やり始めると止まらない

●集中力を鍛える! ゆらゆらタワー

ゆらゆらするプレートの上に、崩さないよう、牛乳パックの輪切りを乗せていくおもちゃ。集中力とバランス感覚が試されます。遊び方はすごく単純なのに、やり始めると止まらない。集中力を鍛える忍者修行にぴったりの遊びです。

ゆらゆらタワーで遊ぶ園児と小学生。いくつのせられるかな?(筆者提供)

参照元:https://toyokeizai.net/articles/-/351361?page=4

ゆらゆらタワーで遊ぶ園児と小学生。いくつのせられるかな?(筆者提供)

材料は牛乳パック、小さなペットボトル、紙コップです。

ムササビ手裏剣!?

●不思議に触れる! ムササビ手裏剣

忍者が水の上を走るように、床の上を浮いたまま滑るおもちゃ。紙コップを持って、軽く上下させるとみるみる袋が膨らみ、まるでホバークラフトのよう。カーリングのように滑らせて遊んでみましょう。力の加減を上手に!

用意するものは、ビニール袋・紙コップ、使う道具は油性ペン・はさみ・セロハンテープです。

(まんが・イラスト/やまねあつし)

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木村 研:児童文学作家

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