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2020.05.29

焼き鳥のレバーと皮、骨の健康に必要な成分が多いのはどっち?

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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居酒屋メニューやテイクアウトでも人気の「焼き鳥」。
焼き鳥と一口に言っても、ネギマにもも、ささ身と様々な種類がありますが、種類(部位)によって栄養が異なります。そこで今回は、焼き鳥を栄養面からみてみましょう。

焼き鳥のレバーと皮、骨の健康に必要な成分が多いのはどっち?

正解は、皮

焼き鳥の栄養というと、たんぱく質がとれるイメージですが、実はそれだけではありません。串の種類だけ栄養にも違いがあるんですよ。

今回のお題でもある、カルシウムが骨になるのを助ける「ビタミンK」という成分は、焼き鳥の部位でいえば「皮」がダントツTOP!

栄養が豊富といわれるレバーと皮でビタミンKを比べると、100g中レバーには14㎍、皮には120㎍と約9倍の差があるのです。成人のビタミンKの一日の目安は150㎍。皮を一串食べると約40㎍とれるので、一串で一日の約1/4がとれるということになります。

焼き鳥の定番である、ねぎまやささ身についてもレバーと同様にビタミンKはあまり含まれないため、皮をプラスすることによって栄養バランスが良くなります。

レバーは脂質の代謝を助けてくれる!

一方レバーには、脂質の代謝を助けてエネルギーを作り出すビタミンB2が最も多く含まれています。つまり、食事で摂ったあぶらを体に溜めにくくする成分が多いということ!油っこいものがお好きな方には特におすすめです。

ビタミンB2の量をレバーと皮で比べると、レバーには36倍も含まれます。一串食べれば、男性なら一日の推奨量の1/3が、女性なら1/2近くが摂れるので、かなり効率がよいといえるでしょう。レバーが苦手な方は、ビタミンB2量がレバーに次いで2位のハツを選ぶといいでしょう。

焼き鳥の「皮」と「レバー」は相性良し!

さて、皮には骨の健康にかかわるビタミンKがダントツに含まれていることがわかりましたが、気になるのはそのカロリー。実際、皮一串のカロリーは150kcalほどあり、約9割は脂質が占めているため食べ過ぎには注意です。そのため皮を食べる時は、脂質の代謝を助けてくれるレバーやハツと一緒に食べるのがおすすめ。

また、焼き鳥といえばアルコールを飲みたくなりますが、ダイエット中の方はビールではなく、ハイボールやお茶割りなどがいいですよ。食べ過ぎ、飲み過ぎはほどほどに、焼き鳥を楽しんでくださいね。

▼参考文献

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらからどうぞ

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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