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2020.04.09

社会人は”ブレイク”が足りない!30分に一度の○○で疲れない働き方を手に入れよう

kencom公式ライター:春川ゆかり

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目まぐるしい日々を過ごし、休日だけでは取り除ききれない疲れはありませんか?
身体の奥底に根付いた腰痛や肩こり、頭痛に悩まされる社会人は少なくありません。

こうした疲れ・痛みはマッサージや運動だけでは根本的な改善には繋がりにくく、小まめなケアがとても大切です。
早稲田大学スポーツ科学博士の荒木さんに、疲れやすい原因や身体一つで行える簡単なケア方法を伺いました。快適に身体を手に入れましょう!

疲れの原因は「姿勢」?デスクに潜む意外な理由

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1日を振り返って「今日はパソコンの前に座りっぱなしだった……」という方は多いのではないでしょうか。
そして、ふと気づけば猫背になっていたり頬杖をついていたりと、崩れた姿勢が習慣づいてしまっていることも。

崩れた姿勢のまま長時間過ごすと血の巡りが悪くなり、血液が身体の細部に行き届かないことで集中力が低下したり、身体の冷えを助長させてしまいます。この状態を休日でどれほどカバーしようとしても、やはり会社で過ごす時間が長いため、慢性的な腰痛や肩こり・頭痛につながってしまうのです。

基本姿勢は「腕90°・背中110°・脚90°」!

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人の身体にとって負担の少ない正しい座り姿勢は「腕90°・背中110°・脚90°」とされています。

・肩から肘、手首までの角度が90°
・背中と股関節の角度が110°
・足裏をしっかり床につけ、膝の角度が90°

身体に負担がかかりにくく見た目もきれいな姿勢ですが、慣れていないと維持しにくい体勢かもしれません。この姿勢を維持するのが難しい場合、まずは定期的に姿勢を見直す時間をつくることからはじめましょう。

モニターの位置は目線より「ちょっと下」!

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基本姿勢以外にも、気をつけるポイントがあります。

パソコンのモニターの高さは、低すぎても高すぎてもNG!自分の目線よりも「少しだけ下」がベストです。

デスクトップPCを使っている人は高さを調整しやすいかもしれませんが、ノートPCを利用している人は、専用のパソコンスタンドで傾斜をつけてみるのも良いですよ。持っていない場合は、雑誌やコピー用紙の束をPCの下敷きにして高さを調整してみましょう。

また、モニターを複数使用している場合は、顔や上半身だけを動かすのではなく、チェアごとしっかりモニターの正面に向けることでも身体のズレや歪みを予防することができます。

「骨盤」が重要!座り姿勢でのポイント

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先ほどの基本姿勢を維持するのが難しいと感じる場合は、まず「骨盤を立てる」ことを意識してみましょう。
基本姿勢の角度も大切ですが、椅子に対して直角に骨盤を立てて座ることで、背骨(腰椎・胸椎・頸椎)が自然と正しい位置に近付きます。

「たったこれだけ?」と思うかもしれませんが、意識するのとしないのとでは大違い!簡単に正しい姿勢をとれるだけではなく、歩いたり立ったりができない長時間の会議中でも血の巡りを促せるテクニックです。立つ・座るを問わず、骨盤の位置を意識すると正しく骨格を動かせるので、身体への負担を軽減することが期待できますよ。

社会人こそ「立つ」習慣を身につけよう

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デスクワークの方は、一日何時間座っていますか?
シドニー大学の研究によると、日本は世界でもっとも座っている時間が長い国というデータがあります。

座りすぎは血流悪化による血圧上昇をはじめ、筋肉の活動量が低下することで代謝機能が低下し、肥満や高血圧にもつながるなど、働き盛りから老後にかけて重大なリスクを負う原因になることが分かっています。

毎日の習慣として基本姿勢を意識することは大切ですが、どれほど「座る姿勢」を正したとしても、1分間の「立つ」行為に勝る健康行動はないとも言えるんです。

ポイントは「頻度」。小まめに“ブレイク”しよう!

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「立つ」といっても、大きく身体を動かしたり、何十分と立ったり歩いたりする必要はありません。
定期的に“ブレイク(休憩)”を入れて、立ち上がり軽く伸びをしたり、トイレに行くついでにオフィス内を軽く歩いたりするだけで血行をグンと促進できますよ。

目安として、以下を基準に取り入れてみましょう。
・30分座り姿勢が続いたら一度立ち上がり、1分ほど伸びをする
・1時間座り姿勢が続いたら一度立ち上がり、オフィス内を3~4分軽く歩く

いずれも5分以内で終わるため、トイレまでの往復で済む行動です。「身体を動かそう!」と大きく捉えず、仕事の合間のブレイクと思って気軽に始めてみましょう。

骨格を正しく使えば疲れない。意識したい「骨の位置」

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立つとき・座るときには背骨(腰椎・胸椎・頸椎)が「S字カーブ」を描いているかどうかを意識してみましょう。
疲れ・痛みは個人差があるものの、正しい骨の位置であるS字を描くことで体への負担が軽くなり疲れを感じづらくなります。

目では確認できない背骨なので、以下を参考にしてみてください。

・骨盤をしっかりと垂直に立たせ、おへその3cm下あたりにグッと力をこめる
・骨盤が立っていることを感じながら、胸を開き肩甲骨を寄せる
・顎を引き過ぎず、少し斜め上の方向を見るように頭を持ち上げる

ここでもポイントはやはり「骨盤」。
骨盤を立たせることで、自然と腰椎・胸椎・頸椎が正しい位置に戻るのでしっかり意識しましょう。

働く身体は「座り姿勢」と「立ち姿勢」でつくろう

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連日のデスクワークにより、腰痛や肩こりに悩む社会人は少なくありません。
マッサージや運動なども大切ですが、根本的な改善のためには、やはり日頃のケアが大切です。

まずは30分に一度立って1分ほど歩いたり伸びをしたりしてみましょう。そして、座ったままでいる時間はどんなに長くとも1時間!特別なテクニックは必要なく、手軽に血行促進や気分転換ができ、仕事の効率アップも期待できますよ。

荒木 邦子(あらき・くにこ)先生

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スポーツ科学博士(早稲田大学)、早稲田大学スポーツ科学学術院非常勤講師。ウエルネス操体法インストラクター、介護予防主任運動指導員(所属学会) 日本公衆衛生学会、体力医学会 応用老年学会、日本スポーツ産業学会、健康づくり・介護予防のプログラム開発と指導、人材育成。特に地域の課題把握・地域特性に応じた自治体介護予防プログラム開発と普及マネジメント支援、自治体との協働による地域活性化に従事。
トレーニング動画配信サービス「welistTV」(株式会社早稲田エルダリーヘルス事業団)も監修

▼荒木さんの座り姿勢に関する記事はこちら

著者プロフィール

■春川ゆかり(はるかわ・ゆかり)

フリーライター・編集者。大手IT企業にてウェブメディアの広告やマーケティング業に携わる。その後フリーランスのライターとして独立し、住まい・子育て・ヘルスケアなどのジャンルで執筆。

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