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2020.03.09

電子メールの振り分け方に一工夫【定時帰りのライフハック#17】

kencom公式:心理学ジャーナリスト・佐々木正悟

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仕事中はもちろん、私生活でもよく使うツールといえば電子メールではないでしょうか?
下手をすれば24時間届き続けるメールに対し、どう対応していけばいいのか。ちょっとしたTIPSで解決してみましょう。

電子メールを制するカギは受信トレイにあり

きた連絡をそのまま打ち返す形が定着

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受信トレイという言葉が日本で一般化したのは、おそらく電子メールというものが登場してからのことです。
多くの場合、電子メールはまず「受信トレイ」に届くようになっています。この言い方だけを見ると、まず「受信トレイ」に届いたメールを、たとえば「返信用トレイ」などに移してから返信する、といった感じがしますが、実際にそんなことをしている人は今どきいないはずです。
おそらく、メールはそのまま受信トレイに置いてあって、返信してしまうでしょう。

『LINE』や『Facebookメッセンジャー』のことを考えれば、こうするのがごく自然になっているのではないでしょうか。
というのも、LINEやメッセンジャーは個々人に紐づいており、「受信トレイ」など存在せずに直接返信を打って送ってしまえるからです。いまやメールよりもそれらのSNSメッセージの方が広く使われているため、自然とメールの「受信トレイ」を意識しなくなっているのは当たり前です。

これを読んでいる皆さんの場合、仕事の連絡がメールや『Slack』などへ届くことが多いでしょう。ではそれらをどう管理しているかというと、「未読件数」を見ているのだろうと思われます。視覚的に言えば「太字になっているメールの数」を探していたりするのです。

太字があるということは、未達の仕事があるということ。
太字がなければ、すべての仕事が終わっているということ。

そんな感じにいつの間にか捉えている人も多いでしょう。
連絡ツールや仕事の件数が少なければこれで十分とも言えそうですが、連絡ツールが多くなったり、未読を既読にするくらいの短時間では終わらない仕事が依頼されてきたりすると、このシステムでは不安も残ります。

まず仕事の受信トレイを作ろう!

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そこでやって欲しいのが「受信トレイ」の活用です。
やはり面倒でもいったんは、「仕事の受信トレイ」にメールから依頼された仕事内容を転記して、「仕事の受信トレイ」をゼロにしていくというやり方をオススメします。

やり方は簡単です。メールなら下記の2ステップから始めてみましょう。

①メールをチェックして、未読のメールを読む。
②仕事を依頼されている内容なら、そのメールを「仕事の受信トレイ」に転記する。

この課程で未読メールはひとまずなくなるはずです。
同じように、SNSのメッセンジャーなどからも「仕事の受信トレイ」に仕事の依頼を転記していきます。
このようにして「仕事の受信トレイ」にたまった仕事を進めていくのが、「今日のやること」になります。
つまり「仕事の受信トレイ」が「タスクリスト」になるわけです。これをより抽象度を高めて説明するならば、「仕事の受信トレイを作る」ということは「受信トレイの受信トレイを作る」という意味になります。

別のツールにタスクをまとめることでスッキリまとめられる

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各メッセンジャーツールの開発者にしてみれば、「そんなものは不要」だということになるかもしれません。たとえば、SlackならSlack上で仕事を完結させられるかもしれません。メッセージからの依頼を「タスク」に変える機能を使ったり、「予定」に変える機能を使えば、いちいちメッセンジャーツールの外部に「受信トレイ」を要しなくてもすみます。
もしも、連絡ツールがメールならメール、LINEならLINEだけで、他からは決して仕事を依頼されないのなら上記のようなやり方でもかまいません。

しかし私の周りにそうした人はほとんどいません。少なくとも2通り以上のツールは利用されています。
連絡ツールが2つ以上なのに、どれか1つの連絡ツールだけに「タスク管理」も兼任させるのは、私にはあまり賢明ではないように思われます。
将来、どんな連絡系ツールが流行らないとも限りません。「仕事用受信トレイ」を1つ用意しておけば、「外部のツール」が2つ3つ増えても対応できます。この形の方がシンプルでわかりやすいという気がするのです。

まずは仕事の依頼を1つのツールにまとめる癖をつけよう

ここでいう「受信トレイ」について、最初の頃は特に何かツールを使う必要はありません。
手書きが好きなようであれば、自分の手帳を「受信トレイ」として転記しても良いわけです。ですが、多くの仕事をこなしている人にとっては、その転記だけで時間を浪費してしまうでしょうから、PCのメモなどなんでもいいのでデジタルツールにまとめておいたほうがいいかもしれません。

手書き、デジタルどちらで行うにせよ、肝心なのは、様々なツールに散らばった自分がすべき仕事を1つにまとめること。それに尽きます。
まずはそのすっきり感をこの作業で味わってみてください。

著者プロフィール

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■佐々木正悟(ささき・しょうご)
心理学ジャーナリスト。「ライフハック」の第一人者。専門は認知心理学。1997年獨協大学を卒業後、ドコモサービスに入社。2001年米アヴィラ大学心理学科に留学。04年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。05年帰国以来、「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求し続けている。
著書にベストセラーとなった『ビジネスハックス』『スピードハックス』などのハックシリーズ(日本実業出版)のほか、『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(中経出版)、『やめられなくなる、小さな習慣』(ソーテック社)などがある。

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