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2020.02.17

ブックマーク機能を見直してネット閲覧を楽に【定時帰りのライフハック#15】

kencom公式:心理学ジャーナリスト・佐々木正悟

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どのWebブラウザにも備わっている機能に「ブックマーク」というのがあります。
この機能、便利なのですが使い続けるうちにだんだんと増えすぎてしまい、困ってしまうことが多いようです。
その整理のコツと、ライフハックをご紹介します。

溢れる情報を整理する「ブックマーク」機能の使い方

ブックマーク使ってますか?

時代をかなり遡って『Windows95』が出たばかりのころ、付属していたインターネットブラウザ『Internet Exprorer』に備わった「ブックマーク」(しおり)機能というのはとても大事なものでした。
なんといってもその頃は「検索機能」があまり高機能でなかったので、「ネットサーフィンをしているうちにいい情報源を見つけた!」としても、もう一度その情報源にたどり着けるかどうかが確実ではなかったからです。
また、インターネットが登場してからというもの、世界中の人がどんどん熱狂的に情報をアップしていきました。今ではもちろんそんなことは常識ですが、当時はそんな速度で情報量が拡充されていくメディアなど他になかったので、大事な情報はブックマークしたり、場合によってはプリンターで何十枚も「印刷(!)」したりしていたのです。

時代は明らかに変わりました。
今ではインターネット上に無数の情報があるのを私たちは「常識だ」と感じていますから、まさか「大事な情報をぜんぶ、自分だけが保存しておこう」などとは考えません。
問題は「ブックマーク以外でどのように情報を保存しておいたら有効に活用できるのだろうか」、というところにあります。

私自身は、とりあえずブックマークとしては『Chrome』のブックマーク機能をそのまま使っています。
Chromeのブックマークには同期機能があるので、どこかのガジェットでブックマークした情報であれば、他のどんなガジェットのChromeであっても利用できて非常に便利です。
ですが、やはりウェブサイトのアドレスを、ただひたすらブラウザでブックマークするだけで管理しきれるものではありません。

外部サービスをブックマークとして使う

そこで私は、Webクリップとして、定番デジタルノートの『Evernote』を使っています。
今回は、デジタルノートとしてのEvernoteは紹介しません。代わりにウェブクリップとしてのEvernoteを紹介します。
Chromeなど、たいていのウェブブラウザには、「拡張機能」という機能があります。それによってデフォルトでは使用できないサービスを、あとから機能追加することができます。
Evernoteの「ウェブクリップ」も拡張機能です。ふだんからお使いのブラウザに組み込むことができます。

https://evernote.com/intl/jp/features/webclipper

https://evernote.com/intl/jp/features/webclipper

ウェブクリップを拡張機能として追加しておけば、情報として保存しておきたいページを見つけたとき、緑色の象印アイコンをワンクリックすることで、そのページの情報が自動的にEvernoteに蓄積されていきます。

やっていることはブックマークと同じなのですが、いちいちページを開くことなく、必要な情報ページそのものを、Evernoteに取り込んでいくことが可能になります。
たとえば、次のようなページをウェブクリップで取り込みます。

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するとEvernoteでは若干崩れてしまいますが、もとのページの雰囲気と情報そのものを保存しておけます。

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単なるブックマークとの違いは、この情報の視覚的雰囲気を保存してくれるところです。もちろん、完全に同じ表示はできないものの、スマホのEvernoteアプリにも同じ情報が同期されて保存されます。
ブラウザのブックマークにすべての情報を保存していくと、必ずいつか見るのもうんざりするほどリストが無限に羅列されているだけになってしまいます。
Evernoteはそのような問題を解決するべく提供されているサービスでもあるわけです。

必要な情報だけを保存しよう

同様のサービスは他のアプリからもできますが、使い勝手を考えると私のオススメはEvernoteです。
この機能を使うと、ブックマークと違って見た情報をそのまま取っておくことが可能です。先方のデータに改変や削除などがあっても取っておけるのは大きなメリットでしょう。
加えて、ブラウザの上部などにズラっと情報が並ぶ煩わしさを解消できます。

著者プロフィール

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■佐々木正悟(ささき・しょうご)
心理学ジャーナリスト。「ライフハック」の第一人者。専門は認知心理学。1997年獨協大学を卒業後、ドコモサービスに入社。2001年米アヴィラ大学心理学科に留学。04年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。05年帰国以来、「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求し続けている。
著書にベストセラーとなった『ビジネスハックス』『スピードハックス』などのハックシリーズ(日本実業出版)のほか、『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(中経出版)、『やめられなくなる、小さな習慣』(ソーテック社)などがある。

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