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2020.01.20

大寒(だいかん)/春に向けて営気を養って | こころとからだの二十四節気

ワコール ボディブック

大寒は1月20日~2月3日、旧暦の最後を飾るとともに、最も寒い時期です。その一方で、日がしだいに長くなり、春に向かう気配を感じさせます。後半は「三寒四温」と呼ばれるように、三日寒い日が続くと、その後には四日ほど暖かい日が続くことでも知られますね。この時期はエネルギーを貯める傾向にあることから、全身の循環機能とからだの根本である臓器の機能を低下させます。全身の冷えにもつながります。からだを内と外から温め、春への営気を養えましょう。

根菜・赤い食べ物・苦いものがからだを温める

からだを温める食材の代表はしょうがやニンニクなどですが、基本的に土に埋まっている食材である根菜類はからだを温める作用があり、土の上に育っている食材はからだを冷やす作用があるといわれています。また、東洋医学では色を重視しており、赤い食べものはからだを温めますが、黄・緑・青・紫に変化するにつれて、冷やすと考えられています。味でいえば、苦いものは温めますが、塩辛い・甘い・酸っぱい・辛いという順にからだを冷やすとされています。食材を選ぶ際には、食材ができる場所や色、味などを加味することをおすすめします。

温めることに関しては、入浴も効果的です。寒い時期は高い温度のお湯に入りたいところですが、41~44℃のお湯はからだをリフレッシュさせる作用が強く、交感神経
活動が優位になることから、内臓機能は低下してしまいます。38~40℃のお湯はからだをリラックスさせ、消化機能を活発にしてくれるのです。さらに、ぬる目のお湯に長く入ることは、末梢の血管も拡張してくれるために、結果として全身の循環もよくしてくれます。

陰陵泉(いんりょうせん)のツボで消化機能をアップ

大寒を乗りきるためのおすすめのツボとして「陰陵泉(いんりょうせん)」をご紹介します(図)。陰陵泉はすねの内側を下からひざに向けてさすり上げ、指の止まるところです。このツボは、からだを温めてくれるだけでなく、消化機能の改善や婦人科疾患にも効果的です。イタ気持ちいい程度に10秒程圧迫し、5秒あけて5回程度刺激するようにしましょう。なお、足の内くるぶしあたりが触って冷たい場合はドライヤーで温めたり、お灸をするのも効果的です。

大寒は冬の終わりの時期です。立春、立夏、立秋、立冬と各季節の始まりの前日は、季節を分けるという意味で「節分」といいます。特に春の節分には趣が置かれており、季節の変わり目に現れる悪魔を追い払うために豆まきを行います。大寒を元気に乗り切り、春に向けて新たな一歩を踏み出しましょう。

文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか

伊藤和憲(いとうかずのり)

鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。

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