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2019.12.27

やさしい洗剤だけで家中をピカピカに。「汚れ×洗剤」で考える大掃除メソッド

kencom公式ライター:春川ゆかり

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「大掃除で家中をピカピカにしよう!」と思うと、つい色々な洗剤やお掃除グッズを購入してしまう方も多いのではないでしょうか?買ったものの最後まで使いきれなかったり、似たような洗剤が増えてしまうこともありますよね。

「ナチュラルおそうじ」は掃除の専門家 本橋ひろえさんが提唱する、「合成洗剤を使わず“やさしい”洗剤だけで家中をキレイにする」お掃除方法。年末年始の大掃除はもちろん日々のお掃除にも取り入れやすく、強力な洗剤を使わないため肌の弱い方や手荒れしやすい方にもおすすめです。今回はナチュラルおそうじの基本やテクニックを教えていただきました。

本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)

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北里大学衛生学部化学科(現・理学部化学科)卒業後、室町化学工業株式会社(現・室町ケミカル株式会社)にて合成洗剤製造などを担当。結婚後、掃除・洗濯・洗剤を主婦目線で、かつ科学的に解説するナチュラルクリーニング講座を開始。著書に『ナチュラル洗剤そうじ術』、『ナチュラルおそうじ大全』など。

「ナチュラルおそうじ」は、合成洗剤を一切使わない掃除方法

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合成洗剤を一切使わない掃除で、汚れはちゃんと落ちるのかな?と疑問に思うかもしれませんが、ここでポイントとなるのは「化学反応」。
「場所」ではなく汚れの「種類」に応じて洗剤を使い分けるため、強い洗剤を使ったり、いろんな洗剤を揃えたり、ゴシゴシと力を入れたりしなくても、汚れを気持ちよく落とすことができます。

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使う洗剤は「重曹」「クエン酸」「過炭酸ナトリウム」「アルコール」「石鹸」のたった5つのみです。
なお、石鹸は洗濯やお皿洗いなどで使用するので、大掃除の場合は石鹸を除いた4つの洗剤があれば、キッチンやお風呂場、洗面台、リビングなどの家中の基本的な汚れは落とすことができます。

また、今回使う洗剤の良いところは、カビや雑菌のもととなる油分や栄養分が含まれていないこと。合成洗剤には油分などが含まれるので、流し残しがあるとそこからカビなどが生える原因となります。また、ナチュラルなお掃除には米ぬかやお茶の出がらしなど使う方法もありますが、食材を使ったお掃除方法はその栄養分が残って雑菌が繁殖しやすいためお掃除上級者向けと言えます。

ナチュラルおそうじのメリット

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ナチュラルおそうじのメリットは、やさしさ。

いずれの洗剤も手肌や環境にとてもやさしいだけでなく、すべてドラッグストアや100円ショップで購入できることからお財布にもやさしいと言えます。また、重曹やクエン酸は食べ物にも使われていることから、うっかり洗い残しが身体の中に入ったとしても安心です。これなら、何でも口に入れてしまう小さなお子さんがいる家庭にも使いやすいですよね。

また、ナチュラルおそうじでは汚れの種類に合わせて洗剤を使うことで、汚れを中和して落とします。重曹やクエン酸は洗浄力が弱いと思われるかもしれませんが、汚れに合わせて適切に使えば合成洗剤と変わらず汚れを落とすことができます。逆にいえば、ナチュラルおそうじで落とせない汚れは合成洗剤を使ったとしても落とせないことがほとんどです。

汚れの種類を見分けよう

ナチュラルおそうじの考え方は、「どんな汚れを落とすか」がポイントです。

家の汚れのほとんどは酸性とアルカリ性に分けられます。そして汚れと洗剤の基本的な考え方は「酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤」「アルカリ性の汚れには酸性の洗剤」です。表を参考にして、汚れと洗剤の組み合わせをチェックしてみましょう。

家に潜む「4つの汚れ×4つの洗剤」

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今回は大掃除で使う「重曹」「クエン酸」「過炭酸ナトリウム」「アルコール」の4種類の洗剤と、家の主な汚れの組み合わせを紹介します。

汚れの見分け方がわかりにくい方は、ざっくりと「ベタベタ・ヌルヌル=酸性の汚れ」「カチカチ=アルカリ性の汚れ」として覚えておくとよいでしょう。アルカリ性の汚れはあまり多くないので、お家の中の汚れの約8割は「酸性」と覚えておくとよいと思います。

実践してみよう!

4つの洗剤を揃えたら、さっそくお掃除を実践しましょう!今回は大掃除でぜひ実践してほしい水回りとリビングのお掃除テクニックを3つ紹介します。

【バスルーム】重曹を研磨剤にして浴槽やタイルをピカピカに

バスルームについた湯アカや皮脂汚れ、シャンプーで飛び散った石鹸カスは、カビの原因にもなるのでこまめに落としましょう。

粒子が細かく水に溶けにくい重曹は、粉状のまま使うことでクレンザー代わりにもなります。合成洗剤と違い、重曹なら多少洗い残しがあったとしても安心です。また、バスルームと同様にベランダのタイル掃除にも重曹クレンザーが使えます。

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①浴槽はシャワーで軽く濡らし、重曹を振りかけてアクリルスポンジで汚れをこすり、最後に水を流す。

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②タイルやドアの溝は重曹を振りかけて先の細いブラシで隅々まで汚れを落とし、水を流す。

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③よく乾かした後、仕上げにアルコール水(水110mlに対してアルコール90ml)を吹きかければ、除菌や防カビ効果も。

【キッチン】排水溝のヌメリは過炭酸ナトリウムで漬け置き洗い

ヌメリや匂いが気になるキッチンの排水口には、洗浄・除菌・漂白ができる「過炭酸ナトリウム」が大活躍。手の届く場所や取り外せる部分はスポンジ等で洗い、細かい部分は夜の間に漬け置き洗いして翌朝に洗い流すと簡単にキレイになりますよ。

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①取り外せる部品をはずし、排水口をラップで覆い輪ゴムでしっかり固定する。

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②過炭酸ナトリウムを小さじ1~2入れ、輪ゴムが外れないようにゆっくり熱湯を注いだらお湯が冷めるまで漬け置きする。

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③ラップをはずしてお湯を流し、仕上げに水を流して残ったヌメリを取る。

【リビング】フローリングや壁の手アカ汚れは重曹水でお手入れ

床はしっかり掃除機をかけても実は足裏からの皮脂汚れは残っています。またフローリングや壁、食器棚などのリビング周りは手アカや料理の油なども付着しています。
こうした汚れは、重曹水で水拭きすると汚れや匂いをすっきりと拭き取ることができます。

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①まずは掃除する場所のほこりを掃除機やハンディーワイパーでしっかり取り除く。

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②バケツに重曹水(40度のお湯2Lに対して重曹小さじ5杯)を作り、マイクロファイバークロスを重曹水で濡らして絞っておく。あらかじめすべてのクロスを濡らしておくと途中で絞る手間が省ける。

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③重曹水に浸したマイクロファイバークロスを固く絞り、床の四隅や溝までしっかり床を拭く。壁も同様に拭く。

ナチュラルおそうじで、日々の掃除を楽に!

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今回紹介した洗剤は、100円ショップやドラッグストアで手に入るものばかり。

重曹やクエン酸など、もともと自然界にある素材を使って家中を掃除するので、万が一洗い残しがあってもあまり気にする必要がありません。小さなお子さんやペットがいるご家庭にこそ実践してほしいお掃除方法です。

「ナチュラルおそうじ」をきっかけに、毎日の家のお手入れでも“やさしい”掃除を目指してはいかがでしょう。

著者プロフィール

■春川ゆかり(はるかわ・ゆかり)

フリーライター・編集者。大手IT企業にてウェブメディアの広告やマーケティング業に携わる。その後フリーランスのライターとして独立し、住まい・子育て・ヘルスケアなどのジャンルで執筆。

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