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2019.10.07

ちゃんと眠れているか、自分で判断できますか?【快眠ナビ#4】

kencom公式:睡眠改善インストラクター・鈴木麻里子

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多くの人が当たり前のように行なっている睡眠。日によってよく眠れた日と眠れなかった日の違いをなんとなく感じることはありませんか。
この差を突き詰めたものが、睡眠の質の差と言われるもの。
今回はこの睡眠の質をどう評価し、どう改善に生かしていくのか、という部分をご紹介したいと思います。

身につけよう!自分の眠りを判断する習慣

自分の眠りを振り返るポイントとは?

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睡眠の知識が少しついてきた今こそ行って欲しいのが、自分の睡眠がどんな状態にあるのかを把握することです。もしすでに睡眠改善に取り組んでいるなら、その成果がでているかどうかを知りたいはずです。
ただ、その評価方法というのはなかなか難しいものです。おそらくこれまで評価を考えたことがある方も、ただなんとなく眠い、眠れないといった感覚だけが頼りだったのではないでしょうか。
知識がつくと、もう少し踏み込んで考えられるようになります。
具体的には、下記の3つが代表的な方法でしょう。

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今回はそのうち、特に道具を必要とせず、今すぐ始められる(1)と(2)について見ていきましょう。

主観で判断するときには感覚を重視する

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一番手間がかからず簡単なのは熟眠感を記録しておくこと。
目覚めた瞬間に「あ〜よく寝た!」と思えたら、なにはともあれ良い眠りだったはずです。でもよく寝たという明確な実感がないからといって、眠りの質が低いとガッカリすることはありません。

それがもう一つの判断軸、「昼間の眠気」です。
実は昼間に眠気を感じることなくシャキッとした意識で毎日を過ごせていたら、夜の睡眠に大きな問題はないと判断できます。
人には1日を通して眠気のリズムがあり、軽いものだと2時間おきに眠気は生じます。特に食事の有無にかかわらず午後2時ごろに眠気を感じることが多いです。
ここで寝落ちするほど極端なものを感じなければ比較的良い眠りを取れていると言えます。
また、夕ご飯の後にも強い眠気を感じるケースがありますが、そこでも寝落ちするほどでなければ心配することはないでしょう。

睡眠時間を目安にするのも効果的

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そう言われても、睡眠時間の目安は欲しいものですね。ここで、必ずといっていいほど疑問に感じるのは「そもそも何時間眠ればいいのだろうか?」ということでしょう。

米国睡眠財団が2015年1月に公開した、年代別の推奨時間は以下の通りです。

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様々な研究データを加味したうえで算出された時間ですが、もちろんこれが絶対ではありません。
必要な睡眠時間は人によって異なるため、何時間眠らなくてはならないという定義はないのです。
基本的に最初に書いた通り、日中眠気を感じずに快適かつアクティブに過ごせているなら、最適な睡眠時間が確保できていると考えて問題ありません。

ちなみに日本の研究では、多くの成人において6時間半から8時間未満の睡眠がもっとも健康被害がないという統計データもあります。
睡眠時間を確保するなら7時間を目安に、自分が昼間に快適に過ごせる時間を探しだしましょう。

睡眠に問題が疑われる感覚とは?

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逆に、睡眠に問題がありそうだと考えられる感覚も見ておきましょう。代表的なのは次の通りです。

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ポイントは昼間の強い眠気と、メンタルへのダメージです。
これは短時間睡眠に限った話ではありません。いつもまとまった時間眠っているつもりでも、実は深い眠りがほとんど取れていない場合もあります。
その場合は、日中の眠気が強まり、集中力が続かない、前向きになれないなどの影響がでてきます。
しっかり眠れた気がせず、昼間も気分が落ち込みやすいといった状態が2週間以上続いているなら、心の病気の心配もでてくるので、注意が必要です。

また、ときどき「私はどんなところでもすぐ眠れるんですよ」という人がいますが、実は睡眠負債を抱えた要注意状態。
通常、入眠にかかる時間は10〜20分前後。常に即眠れてしまうなら、慢性的な睡眠不足が原因と思われます。

専用の睡眠チェックシートで判定する

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自分の睡眠にはちょっと問題があるかもしれないーーそんな風に感じたときにおすすめのチェックシートがあります。

世界保健機関(WHO)のサポートで作成された「アテネ不眠尺度」というチェックシートは、最近1ヵ月の睡眠と、昼間のコンディションをもとに、不眠症の疑いを自己チェックできるシートです。

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これで4点以上を記録した方は、やや睡眠の質が悪いと意識するようにしましょう。

このほかに、睡眠内省を評価する心理尺度「OSA睡眠調査票第2版とMA版」、中高年者や高齢者の不眠予防を目的とした「睡眠健康調査票」、スタンフォード眠気尺度、カロリンスカ眠気尺度といったさまざまな睡眠チェックシートが作成されており、医療機関などで睡眠の状態チェックに使われています。

個人で行う場合は採点が大変ですが、採点してくれるウェブページも存在するので、活用してみるといいでしょう。

睡眠の質を把握することで、見直しもしやすくなる

これら簡単な方法を使うことで、現在の睡眠の状況を判断してみましょう。
その過程で、自分の眠りの問題点に気付けるかもしれません。
また、何か睡眠の対策を行う前後に記録しておくことで、その施策が自分に合っていたのかを評価する目安にもなります。

自分で測るのは面倒くさいという方は、次回睡眠トラッカーを使った睡眠計測の仕方を紹介しますので、その方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
お楽しみに!

参考文献

日本睡眠改善協議会編(2019)『基礎講座 睡眠改善学 第2版』,ゆまに書房

白川修一郎(2018)『命を縮める「睡眠負債」を解消する』,祥伝社

National Sleep Foundation,「SLEEP HEALTH 1(1)」,40-43,2015

著者プロフィール

■鈴木麻里子(すずき・まりこ)
ライター、睡眠改善インストラクター。睡眠系の話題に限らず、IT系から家電関連まで幅広いジャンルをカバーする。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。

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