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2019.10.04

20~30代に急増!年間2500人以上が命を落とす、子宮頸がんの基礎知識

提供:ブルースタープロジェクト

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20代〜30代女性の罹患が増加し、問題になっている「子宮頸がん」。

年間約2,500人以上もの方が死亡しているがんで、女性特有のがんの第2位の発症率となっています。たとえ死亡に至らない場合でも、早期発見をしないと子宮を失うというリスクもあり、これから結婚や出産を迎える若い世代にとって深刻な問題です。

「子宮頸がんは原因がほぼ解明されていて予防ができるがん」と話すのは、婦人科がんの専門家、横浜市立大学医学部産婦人科 主任教授・宮城悦子先生です。

今回は病気の知識についてお伺いしました。

まずは、子宮頸がんを知ろう!

子宮のがんは2種類

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子宮のがんには2種類あり、子宮の入口部分(子宮頸部)にできる「子宮頸がん」と、子宮奥の子宮全体部分にできる「子宮体がん」に分けられます。子宮頸がんは、子宮がん全体の6〜7割を占めています。女性が罹るがんの中で、子宮がん(全体)は罹患率5位、死亡率8位ですが、15歳〜44歳までの若い年代に限れば、罹患率、死亡率とも乳がんについで2位と大きな割合を占めています。

20代〜30代の子宮頸がんが急増中!

子宮頸がんは遺伝などには関係がなく、一度でも性交渉の経験のある女性なら、誰でもかかる可能性があるといえます。感染から発症までには長い期間がかかるので、発症のピークは40代が多くなりますが、上皮内がんを含むと最近では20~30代に急増しています。これは性体験が低年齢化していることや、この年代層の検診受診率が低いためと考えられます。

20〜30代の女性は、これから結婚や出産を迎える事が多く、そのタイミングで初めて産婦人科の検診を受ける人も多いのが特徴です。そのため、妊婦検診の際に行う子宮頸がん検診でこの病気が発見されることも珍しくはありません。

原因の多くは誰もが感染するウイルス

男女ともに持つ可能性があるウイルス

子宮頸がんは原因がはっきりと解明されている数少ないがんです。
ほとんどが性交渉によりヒトパピローマウイルス(HPV)に感染する事が原因で引き起こされる事が解明されています。このウイルスは、一度でも性交渉の経験があれば、男女ともに8〜9割の方が感染する非常にありふれたウイルスです。

仮に感染しても多くの場合はその人の免疫力によってウイルスが体内から排除されますが、ごくまれに子宮頸がんへと進行する事があります。

ただし、がんへ進行するまでには長い期間がかかる事が多いため、定期検診をきちんと受けていれば、がんになる前(異形成)の段階で発見でき、子宮を残すこともできる治療が行えます。

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初期の子宮頸がんはほとんど自覚症状がない

厄介なことに、初期の子宮頸がんでは症状がほとんどありません。早期で発見された場合の多くは、検診を受けた人です。

しかし、がんが進行すると月経でない時の不正出血や、性交渉の際に出血が見られたりすることもあります。さらに進行してしまうと、感染を伴ったおりものの異変、下腹部痛などを生じることもあります。

以下は、子宮頸がんに見られる主な症状です。

子宮頸がんの主な症状

■初期
ほとんど自覚症状なし
症状:不正出血、性交時出血、おりものの増加

■進行した場合 
不正出血が増える、悪臭を伴うおりもの、腰や背骨の痛み、足のむくみ、頻尿、排尿困難、血便など

こうした症状は、子宮頸がん以外の病気で生じることもあります。
少しでも気になる症状がある場合は、医療機関を受診することをおすすめします。

早期発見の鍵は検診にアリ!

再発リスクの少ない「治せるがん」

子宮頸がんは長い年月をかけて進行するので、初期の段階で発見する事が大変重要です。

早く見つければ、比較的予後のいい「治せるがん」です。少なくても2年に1度、子宮頸がんの検診を受けていれば、異形成が子宮頸がんに進行する前に治療できるので、結果として子宮頸がんの予防につながります。20歳をすぎたら定期的に子宮頸がん検診を受診しましょう!

大切な子宮と命を守ろう!

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これから出産し子供を持ちたいと思っている年代の女性たちが発症することは、本人はもちろん、家族にとっても深刻な問題です。後悔することのないよう、予防する意識を持ってほしいと思います。

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監修医師

■宮城悦子(みやぎ・えつこ)先生
横浜市立大学医学部産婦人科  主任教授 
昭和63年横浜市立大学医学部卒業。平成10年より神奈川県立がんセンター婦人科医長を務め、平成13年より横浜市立大学医学部産婦人科講師、平成19年より同准教授。平成20年より同化学療法センター長。平成26年より横浜市立大学大学院医学研究科がん総合医科学教授(産婦人科学兼任)、平成27年より横浜市立大学附属病院産婦人科部長、平成28年より横浜市立大学医学部産婦人科主任教授を務め現在に至る。

著者プロフィール

■森下千佳(もりした・ちか)
お茶の水女子大学理学部卒。2000年に東海テレビ放送に入社し、主に報道記者として事件、事故を取材制作。女性ならではの目線で取材先の言葉や見過ごされがちな出来事を引き出す事を得意とする。2009年に家族の転勤で、ニューヨークに渡り4年間移住。当時日本ではなかなか手に入らなかったオーガニックのベビー商品、コスメなどを日本に届けるベンチャー起業を立ち上げに関わる。2013年帰国し翌年に女児を出産。2016年より子宮頸がん検診の啓発活動と健康教育を手掛ける一般社団法人の理事を務める。2019年よりフリーのエディターとして、主に女性と子供の健康、子育てに関する取材、発信している。

ブルースタープロジェクト

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子宮頸がんは、検診で早期に発見できれば治療できる病気です。
“このことを多くの人に知ってもらうことで、子宮頸がんによって命を落とす女性を減らしたい”
そんな願いを込めて、ブルースタープロジェクトはうまれました。
シンボルとなるロゴには、すべての女性に「幸せを贈ること」をコンセプトに、幸せの意味をもつ"ブルースター"を女性(female)のシンボルと男性(male)のシンボルを合わせた"ブーケ"で包み込みました。
プロジェクトの詳細については以下のサイトにてチェックしてみてください。

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