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2019.07.24

夏に「体臭のきつい人」は汗の管理法を知らない|衣服の生乾きに注意、香水は解決にならない

東洋経済オンライン

自分では意外と気づかないものです(写真:Deja-vu/PIXTA)

参照元:https://toyokeizai.net/articles/-/292599?utm_source=deschl&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=article

自分では意外と気づかないものです(写真:Deja-vu/PIXTA)

夏、季節限定で「印象が劣化する」人がいます。

それは「スメル・ハラスメント」と呼ばれることもある「体臭」や「におい」のきつい人。どんなにファッション意識が高く、見た目を清潔にしていたとしても、すべて台無しになります。におい問題は、身内を除き、誰もその問題を指摘してくれません。つまり、自分の感度を高め、自らこの問題に直面するしかないのです。とくに、一人暮らしをしている男性にとっては必至です。

誰もが平等に陥るにおい!発生の仕組みを知る

「スメル・ハラスメント」という言葉が登場し数年経ちますが、におい対策の市場はいまだ広がりを見せています。強いにおいに変わる汗は、主に脇の汗腺から分泌されています。また、「汗自体はにおわない!」という逸話は有名です。

「皮膚の常在菌が汗を分解したときに発生するガス」、これがにおいの正体だといわれています。シンプルですが、常在菌に分解される前に脇汗を拭うこと。これこそ最大の対策ですが、人前でこまめに脇汗を拭うことはなかなかできません。

有効な対策の1つは、ポロシャツ・ワイシャツの下に肌着を身に着けて汗を吸わせること。天然繊維のコットン肌着は汗を吸ってくれます。もはやにおい対策の基本ともいえます。私も着こなしのアドバイスという仕事柄、長らく天然繊維を推奨していました。ところが、分泌が多い人はこれでは不足です。速乾機能がついた化学繊維の肌着のほうが効果は高いのです。

天然繊維の肌着は汗を吸収してくれますが、そのキャパシティーには限界があります。1日を終えて帰宅したとき、「湿った肌着から汗くさいにおいがする!」という経験は誰しもあるのではないでしょうか。汗を吸った肌着に皮膚が触れ、常在菌が汗を分解し、1日着込んだ肌着からにおいが発生するからです。

一方、速乾機能や接触冷感など、ユニクロのエアリズムのような肌着を「機能性下着」といいます。ナイロン84%、ポリウレタン16%の肌着は、「毛細管現象」という科学的アプローチによって、脇から発生した汗を肌着全体に分散させてくれます。ただし、肌着自体は汗を吸ってくれません。ところが、菌に分解される前に、汗が蒸発しやすい環境がつくられます。

もちろん、それでも汗を拭う必要がゼロになる訳ではありませんが、頻度は下げられます。例えば、使い捨ての制汗デオドラントシートの消費量を減らせば節約にもなるでしょう。このとき、ミニタオルのようなもので汗を拭く人も多いですが、私は使い捨ての制汗シートを強く薦めています。

「いちいち買っていたらもったいない」という意見もあるでしょう。ただ、夜まで同じミニタオルを使っていれば、汗とともに拭った皮膚常在菌でタオル自体が臭くなります。

「習慣化」しやすいデオドラントを選ぼう!

とはいえ、習慣化できなければにおい対策の意味がありません。そこで、自分が習慣化しやすいタイプのデオドラントを選びましょう。使い捨ての制汗シートのみならず、スプレー式やロールオン式など、さまざまなタイプがあります。

私はスプレー式が性に合いますが、目立つので外出先では使っていません。そこで、今年はスティック状の固形粉末デオドラントを試しています。個人的感想になってしまいますが、塗っても脇が湿らない固形粉末タイプは私にピッタリでした。

ワイシャツの第3ボタンを開けて隙間に手を入れ拭うことで、体の動きをコンパクトに抑えられるので、手早くケアすることができます。

「速乾機能の肌着」と「デオドラントの習慣化」を意識し、菌に分解される前に汗を拭うのが、効果的なにおい対策です。ただし、体臭はクリアしても、服の生乾き臭で損をするワケにもいきません。梅雨が終わっても油断は禁物です。ゲリラ豪雨など、雨で濡れてしまった後のケアが大切なのです。

出張先でゲリラ豪雨、突然の雨で濡れてしまった衣服を乾かす工夫が3つあります。生乾きの原因は空気中に漂うカビ菌だといわれています。カビ菌に侵食される前に完全に乾かすことができれば、衣服の生乾き臭を心配する必要はありません。

まずは、サマージャケット。ジャケットをクローゼットに入れず、風通しがいい部屋でハンガーに掛けることは当然ですが、このときバスタオルをハンガーとジャケットの間に挟みましょう。ジャケットの生地裏からも水分を吸うので乾かしやすいのです。

次に、革靴。新聞紙を詰め、靴の内部を乾かすことも重要ですが、底面のケアも忘れてはいけません。爪先を壁に立てかけ、革靴が倒れないようかかとで支えます。こうすることで底面が空気に触れるので全体を乾かしやすいのです。

最後に、スラックス。パンツ用ハンガーを2つ用いて、はいている状態同様、胴回りに空間をつくります。こうすることでドライヤーを使わずとも乾かしやすく、スラックスの生乾き臭対策になるのです。シワ取りのメンテナンスとは別に、濡れたときのメンテナンスが必要です。ドライヤーで乾かすことは簡単ですが、面倒くさいとともに生地を傷めるリスクがあります。だからこそ、出張先でも簡単にできる根本的な乾かし方が役立ちます。

香水もスメル・ハラスメント!?

私は職業柄、ビジネスマンの買い物に同行し、においに関する相談もたくさん受けてきました。そこで、必ず挙がるのが「お薦めの香水はどれですか?」という質問です。ただ、香水は好き・嫌いが分かれるため、基本的にビジネスシーンではお薦めしていません。

根本的に、「汗のにおいを強い香水でかぶせる」という対策は残念ながら効果的ではありません。なぜなら、強い香水の匂いで、汗のにおいをごまかそうとしても、混ざってしまうからです。結果、人を不快にさせる臭いに化けてしまう可能性が高いのです。そういう意味では、「汗のにおい」と「生乾き臭」、根本的なにおい対策を実践することでスマートに過ごせることでしょう。

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森井 良行:ビジネスマンのためのスタイリスト

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