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2019.06.03

人と一緒でも孤独を感じるわけは意外なところにあった【ココロノセンタク#13】

KenCoM公式:公認心理師/臨床心理士・小室愛枝

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こんにちは。
臨床心理士・公認心理師の小室愛枝です。

2019年もいよいよ半分くらいが終わろうとしています。新しい環境にも少しずつ慣れてきて、新しい友人や仲間ができたり、新しいコミュニティに溶け込み始めたりと、誰かと一緒に過ごす時間も増えてきたなぁという方もいるかもしれません。楽しく充実している人もいると思います。
一方で、なんだか楽しいはずなんだけど、友だちとしゃべっていてもふと寂しく思ったり、わかってもらえないなと感じてしまう……。遊んでいても自分は場違いな気がしてきたり、途中でもう帰りたくなったりする……なんていう声も聞こえてきます。

そこで今日は『友だちといても孤独を感じて、なんだか寂しい』という声に焦点を当ててみようと思います。

なんで友達といるのに寂しくなるの?

意外と多くの人が体験する『孤独感』の正体

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実は、おそらく多くの人がこうした寂しさを一度は感じたことがあるのではないかと思います。

一見、誰か仲のいい人といれば寂しくないのだ、ということは本当のように思えますが、そんなことはありません。
好きな誰かといても、必ずしも楽しくいられるというわけではありません。ときには同僚や友だちとわかりあえなかったり、仲間のふとした言動に嫉妬してみたり、自分との違いを感じてみたり……。
友だちとの間に距離を感じて寂しくなることは、めずらしいことではないのです。

ただ、あまりにもそれが強いときには本当にその仲間と一緒にいたいのかどうか、もう一度ご自分のココロと相談してみるとよさそうです。
そのうえで、ココロの選択をしてみましょう。寂しいときもあるけれど、やっぱり楽しいこともたくさんあって、一緒に過ごすと元気をもらえるなぁと思うときは、その居心地のよさ、楽しさを大切にしたいですね。

一度、物理的に距離を取るのも手

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いやいや、寂しいことが多くて、なんだか受け入れてもらえていない気もするし、大切にされていない気もする……。
そんなふうに思えるときは、可能であれば一度少し距離をとってみてもいいのかもしれません。

離れてみることで、また、その仲間たちが自分にとってどんな存在なのか、見えてくるかもしれないですね。

また、もしかしたら、その寂しさは仲間に由来するものではないことに気づくかもしれません。
何か自分自身の生活のなかで満足のいかないものがあったり、心配なことがあったりして、自分の悩みに引きずられてその場で孤独感をいだくこともあります。

プロジェクトチームで疎外感や孤独感に苛まれるとき、それはチームメイトのせいではなく、実は自分の知識が足りないことへの不安からくるものだった、ということもあったりします。
仲間といても孤独を感じるのはどうしてかなぁと、一歩立ち止まって考えてみると、自分自身についてまた新たな発見があるかもしれませんよ。

自分のココロと対話して、気持ちの理由を考えてみよう

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孤独感から抜け出せない時、否応無くつらい気持ちになるかもしれません。ですが、そんな時こそ自分のココロとゆっくり向き合うタイミングかもしれませんよ。
今、自分は何が気になっているのかな?

ぜひ一度ご自分のココロに問いかけてみてくださいね。

■過去の記事はこちらから

著者プロフィール

■小室愛枝(こむろ・よしえ)
臨床心理士・公認心理師・特別支援教育士。早稲田大学で心理学を学んだのち渡米。ボストンで心理カウンセリングの修士号を取得後、帰国。医療・教育・福祉分野での勤務を経て、現在は大学の学生相談室、乳幼児の発達相談、小学校の巡回相談心理士、NPO法人らんふぁんぷらざ(発達に偏りを持つ子どもと家族のための支援機関)にて乳幼児から大人まで幅広い層の臨床を行っている。共訳著に『虐待・DV・トラウマにさらされた親子への支援――子どもー親心理療法――』(日本評論社)、『虐待・トラウマを受けた乳幼児の心理療法――発達と愛着の回復をめざして――』(日本評論社)がある。

(文/小室愛枝)