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2019.06.10

猫背を撃退!固まった胸周りをストレッチし脊柱起立筋を鍛えるヒンジ【両得トレ#9】

KenCoM公式:トレーナー・河村玲子

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年をとってくると気になることのひとつが姿勢です。姿勢は、背中にたくさんある筋肉が関係していますが、今回はその中でも背骨を正しい位置に保つ筋肉である「脊柱起立筋の上部」に注目して鍛えてみましょう!
同時に胸椎のストレッチもできるので、首回りをすっきりさせたい方や猫背姿勢が気になる方にもおすすめですよ。

背中の上部、丸まって固くなりやすい部分をフォーカス

動きにくい胸椎が猫背の一因に

今回フォーカスする背骨の上部(肋骨の裏側:胸椎)は肋骨がついており、腰の背骨部分(腰椎)に比べると動きが小さく、動かしにくいのが特徴です。そのため、胸椎周辺の筋肉は固くなりやすいという面もあります。
胸椎は自然なS字カーブを描いていますが、動かしにくさもあって意識して反らすような運動をしないと背中の上部が丸まったまま固くなりがちです。
結果として、頭部が前方へと突き出たり、下向きに傾く、いわゆる猫背姿勢になりやすくなります。
今回ご紹介する「ヒンジ」は、丸まりやすい胸椎を反らす運動になります。椅子に座ってできるので、デスクワークの途中にも取り入れてくださいね!

猫背姿勢を予防するヒンジ

オフィスのイスを使って簡単にできるトレーニングです。腰掛けた際に、膝が90度に曲がる高さに合わせましょう。

【HOW TO】

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①耳・肩・腰骨の中央が一直線になるようにして、座骨を立てて椅子に座る。足は腰幅に開き、対側の肩の上に手を置いて肘を持ち上げ、腕が床に水平になるようにする。

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②鎖骨を天井に持ち上げるように意識しながら、座骨を支点にして上体を前方に倒す。その際、腰は反らさずに胸椎を反らす。

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③②の姿勢で胸椎が反れたら、肩をすくめないように注意しつつ両肘を伸ばす(Yの字になる)。腕が耳の横の高さにくるように持ち上げる。①〜③を繰り返す。10回×3セット。

効果を引き出すためのポイント

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(1)腰を反らない

腹筋の力が抜けてしまうと、背骨の中で前湾の強い(反りやすい)腰の部分が反れてしまい、本来伸ばしたい胸の部分を反らせなくなります。お腹に力を入れ、肋骨から下はなるべく安定させるように意識しましょう。

(2)肩の力は抜く

動作の途中に肩に力が入って肩、肩甲骨が持ち上がってしまうと、胸椎は丸まってしまいます。肩は脱力させてすくめないようにし、肩甲骨はややお尻側に引き下げるように意識しましょう。

(3)顎を持ち上げない

この種目は、座骨を支点にして骨盤から頭に向け徐々に背骨を動かしていくイメージで行います。胸椎にテンションがかかるよりも前に顎を上げてしまうと、胸椎が動きません。下から順に動かしていくことを頭に入れて行ってみましょう。

24ある背骨をうまく動かす感覚をつけよう

背骨は合計24個もの小さな骨が積み重なってできています。そのため、すべての骨を動かすことはなかなか難しく、動きやすい部分、動かしにくい部分がどうしても出てきてしまいます。
前回紹介したロールダウンで腰の部分を丸めて動かし、今回のヒンジで背中の部分を反って動かす。この二本立てで、背骨周りの可動性を確保しつつ、よい姿勢を保つための筋肉を鍛えていきましょう!

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著者プロフィール

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■河村玲子(かわむら れいこ)
パーソナルダイエティシャントレーナー(管理栄養士×トレーナー)、ボディーメイク、健康サポートを行う管理栄養士×パーソナルトレーナー。
脱サラ後、北米に渡りダイエットビジネスの視察、トレーナー活動をした後、帰国して日本にて活動を始める。現在トレーナーとしては、ティップネス蒲田・渋谷・日本橋にてトレーニング指導、管理栄養士としては『Tarzan』や『anan』のレシピ作成や監修、アスリートの栄養指導など、運動、栄養両面のプロフェッショナルとして幅広く活躍している。(株)SAWAKI GYM 栄養アドバイザー。ティップネスアスリート支援事業 管理栄養士。(株)HandY スポーツセクション 管理栄養士。2018年5月タツミムック刊「やせ習慣が身につく ラクうま鶏ささみ料理」 を監修。共著に新星出版刊「ちゃんとキレイなカラダをつくる!女子の筋トレ&筋肉ご飯」。

(文/河村玲子 写真/石原敦志)

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