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2019.04.22

机の上が片づけられない!そんなときにはここがポイント【ココロノセンタク#9】

KenCoM公式:臨床心理士・小室愛枝

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こんにちは。臨床心理士の小室愛枝です。
今日のテーマは『片づけが苦手』です。ドキっとした方はぜひこのまま読み進めてみてください。

片付けるときに自分のタイプを見極めてみよう

昨今、整理整頓・片づけブームが起きているようですが、多くの人が一度は『断捨離』を考えてみたことがあるのではないでしょうか。
少し調べてみましたら、『自分にとって必要なものを見つめなおす』ことが断捨離の本来の意味なのですね。自分を見つめる作業は、心理のそれと似ている気がします。

片付けできない方の気持ちもわかります

自分と向き合う作業のひとつ。それなら、自分を見つめて、自分を知って、今の自分がわくわくするもの、必要なものだけをとっておけばいい。
簡単!……とは、いかないですよね。

そんなに思い切りよく捨てられない方も多いのではないかと思います。あとで読むかもと思ってとっておいた議事録、捨てていいのかどうしていいのか迷っているうちに重なっていく資料、増え続ける報告書、ファイル…。今度食べようと思ってとっておいた、同僚からのお土産お菓子なんかも混ざっているかもしれません。
そうこうしているうちに、机の上はものだらけ……なんてことも。

机の上にものがたまるタイプの人は、実は自分ではそんなに気になっていない場合もあるでしょう。
でも、他の社員さんたちと共有の空間だと周りの人のほうが気になっていたり、実際に隣の机に少しはみ出してしまっていたり。
実は周りの人に知らぬ間に迷惑をかけている、なんていうこともあるのかもしれません。

発想をちょっと変えて片付けてみよう

机の上が片づいているほうが、周囲の人たちも気持ちがいいです。自分は雑然とした様子が気にならなくても、『周りの人のために片づける』『社会人のマナーの一環として机上を整然と保つ』。
これも、片づけへのモチベーションのひとつかもしれませんね。

もうひとつ、「その人の印象がかわる」ということがあります。
机がきれいな人のほうが仕事ができるように見えたり、清潔な感じがしたり、いい印象を与えるのではないでしょうか。
人からどう思われようと関係ない!という流派の方もいるでしょうが、ためしに、周りの人の反応を観察したり、実験するつもりで机を片づけてみるのもおもしろいかもしれません。

独自のルールを作ると楽しみになるかも

他にも独自ルールを作るのも一つの手です。
たとえばお財布にある小銭整理と貯金を兼ねて、書類一枚片づけたら1円を貯金する、なんていうのも楽しいかもしれません。お財布の中に1円玉がないときは、やらなくてもいい。
そんなご褒美(?)つきで、どうでしょう?

これだと、お財布が整理できる、『チリツモ』で机が少しずつ片づけられる、おまけに貯金もできる!
いいこと尽くしのような気がしてきました!

片付けをきっかけに新しい自分と出会おう!

みなさんも、ご自分オリジナルの『片づけが楽しくなる工夫』を考えてみてください。
そのうちに掃除が苦痛ではなくなってしまうこともあります。さらに、「こんなに自分は綺麗好きだったんだ!」と自分の新たな一面に驚くことも。
早速この後、少しだけ机を片付けてみませんか?

■過去の記事はこちらから

著者プロフィール

■小室愛枝(こむろ・よしえ) 
臨床心理士・特別支援教育士。早稲田大学で心理学を学んだのち渡米。ボストンでカウンセリングの修士号を取得後、帰国。学生相談室・心療内科等での勤務を経て、現在は乳幼児の発達相談、小学校の巡回相談心理士、NPO法人らんふぁんぷらざ(発達に偏りを持つ子どもと家族のための支援機関)にて乳幼児から大人まで幅広い層の臨床を行っている。共翻訳著に『虐待・DV・トラウマにさらされた親子への支援――子どもー親心理療法――』(日本評論社)がある。

(文/小室愛枝)