2019.04.27
AEDって心臓を動かしてくれる機械じゃないの!?【医師Q&A】
医師からのコメント
一時期啓蒙活動が盛んに行われていたので、誤解をしている人が多いのですが、AEDは心臓にショックを与えることで1度止める機械です。
AEDを使うのは「心室細動」と呼ばれる状態の時。これは心臓のパルスがバラバラになって痙攣してしまい、心停止をしてしまうというものです。乱れている心臓のパルスをショックを与えて一度止め、整えるというのが役割になります。
AEDを使っても心臓の拍動が必ずしも再開するわけではなく、AEDを使う状況では「心臓マッサージ」を絶え間なく行うことがとても大事です。
※AED使用の際は、機械からでる音声の指示に従ってご使用ください。
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監修医師
■稲島司(いなじま・つかさ)先生
東京大学医学部附属病院 地域医療連携部助教 医学博士
2003年東京医科大学医学部を卒業。2008年東京大学大学院医学系研究科を修了。循環器内科の専門診療のほか、外来診療を中心に生活習慣病の予防・改善に携わる。東京大学医学部附属病院では地域医療連携部の専任医師として地域医療機関や介護・福祉施設との連携を推進。論文を中心とした医学エビデンスを紹介しながらの説得力のある講演や著作は人気を博している。循環器専門医、総合内科専門医、認定産業医、認定健康スポーツ医。
著作に『世界の研究者が警鐘を鳴らす 「健康に良い」はウソだらけ 科学的根拠(エビデンス)が解き明かす真実』(新星出版社刊)、『血管を強くする歩き方: パワーハウス筋が健康を決める』(木津 直昭との共著・東洋経済新報社刊)などがある
著者プロフィール
■松本まや(まつもと・まや)
フリージャーナリスト。2016年から共同通信社で記者として活躍。社会記事を中心に、地方の政治や経済を取材。2018年よりフリーに転身し、医療記事などを執筆中。