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2019.03.28

歯科医が教える!正しい歯磨きの方法【美容賢者のMyルール vol.2】

KenCoM公式:美容ライター・夏目円

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美容や健康のために、プライベートで日常的に意識されていることを教えてもらう連載が「美容賢者のMyルール」です。

虫歯のない、キレイな歯は毎日の歯磨きから生まれます。
大人になると、虫歯だけでなく歯周病のリスクも増えてきますから、より一層、歯ブラシに気を配らなければなりません。自分に合った歯ブラシの選び方、デンタルフロスの使い方・選び方など、歯科医の視点から私たちの世代にふさわしい歯磨きについて、石井さとこ先生に教えていただきます。

石井さとこ(いしい・さとこ)先生

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歯科医師・口もと美容スペシャリスト
歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者であり、多くの女優、モデルの歯のホワイトニングや口もとメイクなどの指導を行なっている口もと美容のスペシャリスト。
日本歯大学卒業。日本歯科審美学会会員。「ホワイト ホワイト デンタルクリニック」院長。
女性歯科医ならではの視点で、歯の美しさは全身の美しさにとって大切であることを提唱。美しく健康な歯を保つためのデイリーケアや食事法をレクチャーしている。

歯科医が伝授!正しい歯の磨き方

歯茎やせからくる大人虫歯に注意!

加齢や歯周病によって歯肉、すなわち歯茎の位置が下がってしまう“歯茎やせ”が原因で起こるものを大人虫歯と呼びます。
大人虫歯ができやすい場所は、歯と歯茎の境目です。
一度傷つけて減ってしまった歯茎は、今後増えることはないので、これ以上歯茎を減らさないよう努力をしましょう。
歯茎を傷つけないよう、やわらかい歯ブラシを選び、やさしく歯磨きをするのが大切です。

※大人虫歯…根面う蝕。オーバーブラッシングなどで、下がった歯肉下の根面が露出して柔らかな歯質が虫歯になること

大人虫歯を防止する正しい歯磨き

歯磨きの方法として4つのポイントがあります。

・ゴシゴシ歯磨きはNG!モジモジ、ゆっくりを意識
・肌にあてて、くすぐったいと感じるソフトな力加減
・歯間ブラシやフロスを毎回の歯磨きで使う
・食後30分以内に歯を磨く

電動or手動orフロス?歯ブラシは何を使うべき?

それぞれに役割が異なるので、私はどれか1つではなく、用途に応じて併用するのをオススメしています。1つ1つのメリットを見ていきましょう。

手磨き

ドラッグストアに行くとたくさんの種類の歯ブラシがあるので、どれにしようか迷ってしまいますよね。
歯ブラシは大きいものだと細かい部分までしっかり磨きづらいので、ヘッドが超小型で、なおかつブラシ部分が普通もしくは、やわらかいものを選びましょう。
ブラシは、山切りカットや毛先が細くなっているタイプだと、すみずみまでしっかり磨くことができますよ。
ペンを持つようにやさしく握り、歯に対して45度の角度であてましょう。

電動タイプ

電動歯ブラシは電源を入れれば動いてくれるので簡単に歯磨きできます。
ただ、歯と歯茎へのタッチが強いので使い方を誤るとデリケートな歯茎を傷つけてしまうこともあり、注意が必要です。

電動タイプは、振動を歯にまっすぐ伝えるために、軽くこぶしを握るように歯ブラシを持ちます。
歯に対して90度の角度であて、歯茎には触れないように注意しましょう。
下の写真にある奥歯部分は、手磨きでなかなか上手に磨けないので、電動タイプで磨くのに適しています。

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デンタルフロス、歯間ブラシ

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この二つは似ているようで、用途は異なります。
デンタルフロスは歯間を全てケアできるものに対して、歯間ブラシは歯と歯の間全体を通すことはできません。つまり、デンタルフロスに加えて歯間ブラシを併用します。
フロスは細すぎると汚れを落としきれず、太すぎると歯間に入らないので、自分の歯に合ったものを選びましょう。
ワックスがついている滑りやすいタイプ、平らなリボン状がおすすめです。

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上の写真は、私が日本や海外で手に入れたデンタルグッズ。
海外へ行くたびにデンタルケアもチェックしています。いろいろ試してみると、面白いですよ!

歯ブラシを替える頻度って?

ブラシが歯肉にチクチクしたら、新しいものへの替えどきになります。
使う頻度や強さなどによって個人差はありますが、目安としては3週間から1ヵ月程度。
こまめに替えることで、正しくブラッシングすることができますし、それだけ歯がキレイになります。何本かまとめ買いしておくのもいいですね。

歯磨き粉は用途によって賢く使いわけを!

歯ブラシと同様に、歯磨き粉も種類が多く、値段にも差があります。
自分にぴったりのものを選ぶのがなかなか難しいとは思いますが、使う用途によって使いわけをしてみましょう。
例えば、歯周病が気になる、歯を白くしたい、虫歯予防など……。歯の状態、なりたい理想の歯に合わせて選んでみてください。

美しい歯を保つために必要な生活習慣

実は、歯周病菌と女性ホルモンには密接な関係があります。思春期、妊娠期、更年期など、女性ホルモンが急激に変化をする女性ならではの各ステージで、歯周病がひどくなったり、口臭がきつくなったりすることがあります。
女性ホルモンが下がってくる更年期は、唾液量が低下するためにドライマウスに傾き、自浄作用が衰えて歯周病になりやすくなります。
口内環境は日々変わりますし、特に女性はホルモンステージよっても変化するので、状況に合わせたオーラルケアを心がけましょう。
適切なツールを使い、適切な磨き方で歯の健康を守りましょうね!

次回は、さとこ先生の美肌と美髪の秘密に迫ります。3月31日公開予定です。

■過去の記事はこちらから!

著者プロフィール

■夏目 円(なつめ・まどか)
美容ライター。編集者を経て美容専門のライターになり、18年のキャリアをもつ。女性誌、美容誌などの雑誌、ウェブマガジンでは美容コラムも連載。20代~60代までと幅広い世代の女性に、わかりやすい美容情報を発信している。