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2019.01.16

どうすれば冷えない?温められる?医師直伝「温活のススメ」#2

KenCoM公式:ライター森下千佳

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東洋医学では「万病の元」と言われる冷え。
冷えが引きおこす様々な不調を悪化させないためにも、まずは自分で出来る温活を今日から始めてみましょう。
今回は冷え改善のスペシャリスト石原新菜医師に質問形式で「温活のススメ」を教えてもらいました。

体内外から身体を温める「温活」

①「頭寒足熱」ファッションで冷えとさよなら!

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ーー何から始めれば良いですか?

まず、やって欲しいのは入浴タイムを除いて24時間腹巻です!
お腹には臓器がたくさんあります。血液が多い場所だからこそ、お腹を流れる血を温めてあげると保温された血液が全身をまわって暖かくなるんです。
私は寒い日だけでなく、365日巻いていますよ!

ーー腹巻のオススメ素材はありますか?

シルクがオススメです。肌触りが良いし、洋服に響きません。また、保湿効果が高くつけ心地も良いですし、繊維に小さな隙間があってそこに空気を含んで逃さないので、薄手の割には温め効果が高いのです。
綿素材もシルクに負けず吸湿性、保湿性に優れています。ウールは温め効果はピカイチですが、チクチクした感じがあると肌のトラブルになりますので、下着の上からつけましょう。

化学繊維のものは、伸縮性があって体にフィットする高機能なものがたくさん出ていますが、速乾性が高くドライなものを選ばないと蒸れるので注意が必要です。また、お肌の弱い方には、天然素材のものをオススメします。

ーー暖かい服装=ダサいファッションになりませんか?

「頭寒足熱」を基本にコーディネートを工夫すれば大丈夫です!
トップスは腹巻をして、薄くて暖かい素材の肌着さえ身につけていれば厚着する必要はあまりありません。逆に下半身は温めましょう。
スカートでもパンツでも、下にスパッツやレギンス、厚手のタイツなどをプラスするのが良いです。

②湯船があるならお風呂に浸かりましょう!

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ーーお風呂とシャワーならどちらが良いのですか?

毎日お風呂に浸かるのがオススメです!
忙しかったり面倒だったりして、シャワーで済ませていると冷えやすくなります。。最低でも3分はお風呂に浸かるといいでしょう。温熱効果で血管が広がり全身の血行がよくなります。

ーー理想の入浴方法を教えてください

お湯の温度は人によって好みが異なるので、好みの温度でOKです。私は冬場は43度に設定しています。自分が温まったかどうかの目安は、顔にプツプツ汗が出てきたかどうか。汗が出てきたということは、身体が温まっているという証拠です。

逆に冷え性の方にオススメしないのが、38度ぐらいのぬるま湯での半身浴。かえって身体を冷やすのでやめてください。

ーー入浴剤などおすすめはありますか?

炭酸系の入浴剤が毛細血管を開かせ、血行を良くしてくれるといわれていますので試してみるのも面白いでしょう。また、湯船に生姜やバスソルトなど自分の気に入ったものを入れると、リラックスもできますし、温熱効果がいっそう高まります。

ーー入浴のベストタイミングを教えてください

1日の疲れを取り、リラックスできるので夜に入って欲しいです。細かくは、寝る1時間半前に湯船から上がるのが理想と言われています。
人は体温が下がる時に眠りにつくので、お風呂で温められた深部体温が元の状態に戻るおよそ90分後にベッドに入るのがベストです。

③効率よく筋肉をつけて代謝アップ!インナーマッスルを鍛える

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ーー身体の中から変える方法はあるのでしょうか

冷え症や低体温が増えている原因は圧倒的に運動不足、筋肉量の低下です。体温の約4割が筋肉から作られます。筋肉を作らないと、熱が作れないので体温は下がってきてしまいます。 女性に冷え症が多く男性に少ないのは、筋肉量の差からくるもの。男性に冷え症が少なく女性の多いのは、筋肉量の差。
現代の世の中は交通手段が発達して、歩かない、動かない。家事も家電のおかげで楽になり、生活の中で筋肉を使わなくなり、結果として冷え症が増えてしまっているのです。

ーーハードなトレーニングは苦手なのですが

突然運動を始めるのはハードルが高いので、ちょっとした意識で筋肉を作ることから始めてください。
電車内やデスクワーク中でも、椅子に浅く座る、背筋を伸ばし立つ、などを意識するとインナーマッスルを鍛えられるので良いと思います。

また、呼吸を意識することも有効です。特に息をしっかり長く吐くようにすると副交感神経を刺激してリラックスできますし、筋肉も鍛えられます。

ーーひとつだけ運動をするなら、おすすめはありますか?

毎日、スクワット10回を3セット。
全身の中でもお尻や太ももの筋肉は大きいので、ここを鍛えることで一番効率良く体温を上げられます。できればお風呂とセットで考えて「お風呂前にスクワット3セット」を習慣づけてしまうのが長続きするコツです。

④美味しく冷えを解消。「組み合わせ」「ちょい足し」で賢く、温め!

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東洋医学における食の基本は「身土不二(しんどふに)」と言われるものです。身体(身)と環境(土)は切り離せない(不二)という考え方で、人がその環境に馴染み、健康に暮らしていくためには、その時、その季節にあった食べ物を摂ることが大事という意味です。
寒いところで取れる食材(陽性食品)は身体を温め、暑いところで取れる食材(陰性食品)は身体を冷やすとされています。この基本を覚えて、陽性の食品を中心に賢く楽しく食べてみてください。

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ーー外食が多いので、陽性食品ばかりとるのはハードルが高いのですか

陽性食品と、陰性食品を組み合わせれば大丈夫です!
例えば、生野菜を食べるのであれば、肉や魚ととる。スープや味噌汁をつける。また、陰性食品も加熱すると身体を冷やす作用を軽減できます。
・白米に黒ゴマをたっぷりかける
・豆腐は田楽にする
・きゅうりに味噌をつける
・ピザにはタバスコをかける……
など、色々と食べ合わせを考えてみると楽しいですよ。
味噌、醤油、天然塩、唐辛子、タバスコ、シナモンなど、陽性の温め調味料をちょい足ししてプラスするのもオススメです。

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温活は無理せず日常生活に取り入れるのが吉

どれも無理なく取り入れやすい方法でしたね。とはいえ全部一度に始めると挫折しやすいもの。どれかひとつずつ実践してみてはいかがでしょうか?
次回の記事では、「その健康法、体を冷やしています!今すぐストップ!間違いだらけの冷え症対策」をお伝えします。

■温活の他の記事はこちらからどうぞ!

石原新菜(いしはら・にいな)先生

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イシハラクリニック副院長。小学校は2年生までスイスで過ごし、その後、高校卒業まで静岡県伊東市で育つ。2000年4月帝京大学医学部に入学。2006年3月卒業、同大学病院で2年間の研修医を経て、現在父、石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診察の他、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。

著者プロフィール

■森下千佳(もりした・ちか)
お茶の水女子大学理学部卒。2000年に東海テレビ放送に入社し、主に報道記者として事件、事故を取材制作。女性ならではの目線で取材先の言葉や見過ごされがちな出来事を引き出す事を得意とする。2009年に家族の転勤で、ニューヨークに渡り4年間移住。当時日本ではなかなか手に入らなかったオーガニックのベビー商品、コスメなどを日本に届けるベンチャー起業を立ち上げに関わる。2013年帰国し翌年に女児を出産。2016年より子宮頸がん検診の啓発活動と健康教育を手掛ける一般社団法人の理事を務める。2019年よりフリーのエディターとして、主に女性と子供の健康、子育てに関する取材、発信している。