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2019.01.20

寒い季節のあったか睡眠テクニック~寝る前準備編~

KenCoM公式:アクティブスリープ指導士ベーシック・植田くるみ

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朝晩の寒さがぐっと深まるこの時期、手足が冷えてなかなか寝つけない、深く眠れない、という経験はありませんか?
その原因は、「冷え」が睡眠にとって重要な働きのある体温リズムや自律神経に影響を与えてしまうからなんです。
この記事ではその「冷え」とどう向き合い、スッキリ眠るかを解説していきます。

「冷え」が良質な睡眠を妨げてしまうワケ

本題に入る前に基本をお話しします。私たちが昼間活動して夜眠るのは、身体に備わった生体リズムやホメオスタシスと呼ばれる身体の状態を一定に保とうとする機能が関係しています。
これが冷えによって、うまく働かなくなりがちなのです。主な理由は以下の通りです。

①深部体温リズムへの影響

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人の中心部の体温(深部体温)には1日を通したリズムがあります。基本的には昼は活発に活動しやすいように体温を上昇させ、夜は逆に熱を下げるために抹消血管を拡張して皮膚から放出しているのです。
この体温が下がり始めるときが「休息モードにシフトする」身体のサイン(=眠気が高まる)となっており、このタイミングに就寝を合わせると自然に深い眠りへ入ることができます。

ところが冬場など外気の気温が低い場合、身体が冷えると日中も体温が上がらず、結果として体温変動が起こりづらくなってしまい、夜に体温を下げづらくなってしまいます。つまり、手足が冷たい状態は、熱を逃がさないために血管が収縮して深部に熱がこもったままの状態なのです。これではスムーズに寝つけません。

②自律神経への影響

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冷えと睡眠には自律神経も関係があります。良質な睡眠には自律神経が日中活動時に強く働く「交感神経」から夜の休息モードへのシフトに合わせてリラックス時に強く働く「副交感神経」に切り替わることが大切ですが、身体が冷えていると体温を下げないようにと「交感神経」が優位に働き続けてしまいます。

そのため「副交感神経」にスイッチがスムーズに切り替わらず、眠りが浅かったり、夜中に何度も目が覚めたり……といったことが起こりやすくなるのです。

冷える冬場は、眠る前の「冷えさせない」コンディションづくりが大切

では、冷え性の人は冬に快眠することは難しいのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。このメカニズムを逆手にとることで、冷えずに良質な睡眠を得ることができます!
今日から早速取り入れられる3つの対策をご紹介します。まずはピンときたものを1つ取り入れてみて、自分の眠りの深さを確認してみてください。入れ替えたり合わせたりしているうちに、自分にとってベストな対策が見つかるかもしれませんよ。

寝る前に簡単にできる冷え性対策

①身体をあたためる食べ物・飲み物

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生姜やネギなどといった昔から身体を温めるとされている食材を積極的に料理に使ってみましょう。温かい飲み物などに入れて身体の中からぽかぽか温めるのも有効ですよ。
ショウガ湯やとろみがあって冷めにくいくず湯なども、この時期は美味しく芯から温まってオススメです。

■気になる冷え対策の食養生食材は下記をチェックしましょう

②就寝1~2時間前の入浴

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寝る前にお風呂に入る方は多いと思います。その場合、寝る寸前に入る方が身体がポカポカしたまま眠れそうで良さそうですよね。しかし、就寝直前に入ると十分に深部体温が下がっていないため眠りにくいんです。
ベストのタイミングは眠る直前よりも1~2時間前での入浴。これくらいの時間差で身体を温めた方が、体温が下がるのに合わせて眠りやすいのです。

せっかく寒い中お風呂に入るのでしたら、短時間で芯から温まる炭酸入の入浴剤や好みの香りの入浴剤を入れてリラックスするのもよいですね。

湯舟に入れない場合は……

シャワー浴の人は、最後に首と足にシャワーをあてると効率的に全身を温められます。
体調がすぐれない日などは、足湯だけでも効果があるので、お試しください。

③寝る前のストレッチ

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マッサージを受けている最中にうとうとと眠ってしまった経験って誰にでもありますよね。筋肉の緊張をほぐすことで気持ちもリラックスする(副交感神経が優位になる)ので、眠る前のマッサージやストレッチは安らかな眠りに入るのを助けてくれます。
血流も改善されるので、冷えの改善にもちょうどいいでしょう。

その際、部屋の照明を消して間接照明やキャンドルライトにして行うと、よりリラックス効果が高まります。暗さを感知して気持ちも身体も睡眠準備に入りやすくなるのでオススメです。

ぬくぬくしたリビングでのうたた寝、アイスや冷たい飲み物に注意

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最後にちょっと注意点を。
床暖房がついたリビングや、こたつなどでついついうたた寝……。とっても気持ちいい瞬間ですよね。ですが、夜にしっかり眠るという観点から見るとこれは要注意の行動。
最近では昼寝など15分以内の短眠は快眠に効果的と言われています。ただ、夕方以降にうたた寝をしてしまうと体内時計のリズムが崩れて目が冴えてしまったり、眠りが浅くなってしまう場合があるのです。

また、深部体温を下げるために冷たい飲み物やアイスなどをとるのもあまりよくありません。
身体が冷えすぎて、トイレが近くなってしまうこともありますし、冷えすぎて交感神経にスイッチが入ってしまうかもしれません。
アイスの場合は含まれている糖分によって血糖値が不安定になり眠りを妨げてしまうこともあります。

これらに注意して、ぜひぜひぐっすりとお眠りください。

■睡眠時の快眠テクニックはこちらから

著者プロフィール

■植田くるみ(うえだ・くるみ)
アクティブスリープ指導士ベーシック。睡眠に興味を持ち、企業に勤めながら研究を続ける専門家。睡眠効率の向上から、毎日のパフォーマンスをアップすることを目指すアクティブスリープを実践するだけでなく、普及にも務める。企業向けに提案した快眠法のティップスには定評がある。

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