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2018.11.21

ダイエットに効果的な食事制限と運動のバランス【KenCoM監修医・最新研究レビュー】

KenCoM監修医:石原藤樹先生

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食事制限はダイエットの基本ですが、連日だとストレスが溜まりますよね。
では1日おきに食事制限をする程度でも、肥満改善には効果があるのでしょうか。

当連載は、クリニックでの診療を行いながら、世界中の最先端の論文を研究し、さらにKenCoM監修医も務める石原藤樹先生の人気ブログ「北品川藤クリニック院長のブログ」より、KenCoM読者におすすめの内容をピックアップしてご紹介させていただきます。

本日ご紹介するのは、2018年のBMC Public Health誌に掲載された、1日おきのカロリー制限と運動療法とを組み併せた生活指導が、肥満症の患者さんの予後改善に与える影響を検証した論文です。(※1)

▼石原先生のブログはこちら

無理のない食事制限ダイエットをするにはどうすれば?

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肥満症を食事指導と運動療法で改善しよう、というのは現代社会において間違いなく必要な医療介入ですが、その方法の詳細をどうするべきか、と言う点についてはまだ結論が出ていません。

カロリー制限で体重を落とすのには、一種の飢餓状態にしなくてはいけませんが、そうした状態が長く続けば栄養失調になってしまいますし、何よりそうしたダイエットを持続することは、大きなストレスになるので長期の持続は困難です。

そこで一定期間のみ飢餓状態に近いダイエットをして、それ以外の期間は比較的自由に食べてもらう、という介入法が生まれました。

食事制限は週3日、それに運動を組み合わるとどうなるか

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以前ご紹介した方法では、週に2日間のみ極端な低カロリーにする、というものがありましたが(※2、※3)、今回の方法は1日おきに週に3日は、通常のカロリーの25%程度に当たる、400〜500Kcalに制限し、それ以外の週に4日は基本的には自由に飲食をしてもらいます。

そして運動としては、週に3回以上、40分の筋力トレーニングと20分の有酸素運動を、組み合わせたプログラムを専用のジムで行います。

韓国において45名の過体重もしくは肥満(これはアジア基準で23.0以上が過体重です)の対象者35名を登録し、「何も介入しないコントロール群」、「隔日の食事制限のみ」、「週3回以上の運動のみ」、「食事制限と運動の両方」の4群に割り付けて8週間の介入を継続します。

食事制限と運動の両方を行った群に、体重減少と代謝の改善が

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その結果、運動のみ、食事のみでもコントロールと比較して、体重減少効果と代謝の改善は認められましたが、運動と食事をミックスした場合に、よりその有効性は明確となりました。具体的には体重減少効果は運動より食事で顕著でしたが、インスリン抵抗性の改善などは、単独ではあまり認められず、運動と食事を組み合わせた場合のみで、低下する傾向が認められていました。

食事制限は連日ではなく隔日以下が無難

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今回のデータは例数が少なく、まだ学会発表レベルのようにも思いますが、食事制限自体は連日するのではなく、隔日や週に3回程度の方が、合理的でリスクが少ないことは間違いがなく、今後はその方向にシフトしてゆくように思います。

▼参考文献

<著者/監修医プロフィール>

■石原藤樹(いしはら・ふじき)先生
1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。
・略歴
東京医科大学地域医療指導教授/日本プライマリ・ケア連合学会会員/医師会認定産業医/医師会認定スポーツ医/日本糖尿病協会療養指導医/認知症サポート医
・発表論文
-Differential metabolic requirement for initiation and augmentation of insulin release by glucose: a study with rat pancreatic islets. Journal of Endocrinology(1994)143, 497-503
-Role of Adrenal Androgens in the Development of Arteriosclerosis as Judged by Pulse Wave Velocity and Calcification of the Aorta. Cardiology(1992)80,332-338
-Role of Dehydroepiandrosterone and Dehydroepiandrosterone Sulfate for the Maintenance of Axillary Hair in Women. Horm. Metab.Res.(1993)25,34-36