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2018.10.11

おっぱいの疑問に答えます【目からウロコ!?乳がんの話#1】

KenCoM公式:ライター・緒方りえ

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みなさんは自分のおっぱいのことをどれくらい知っていますか?
お医者さんには聞きづらいけど本当は知りたい疑問、ありませんか?よく耳にする噂は本当なのでしょうか。
今回は『おっぱいの疑問7つ』について、ご説明します。乳がん治療のスペシャリストである昭和大学病院乳腺外科准教授 明石定子(あかし さだこ)先生にお話を伺いました。

明石定子(あかし・さだこ)先生

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1965年生まれ。東京大学医学部医学科卒業後、同大学医学部附属病院第三外科に入局。1992年より国立がん研究センター中央病院外科勤務。同乳腺外科がん専門修練医、医員を務めたのち、2010年に乳腺科・腫瘍内科外来病棟院長。2011年より昭和大学病院乳腺外科 准教授に就任。日本外科学会指導医・専門医、日本乳癌学会乳腺専門医・指導医・評議員、検診マンモグラフィ読影認定医師。

おっぱいについての基礎を学ぶ!

まずは、おっぱいの特徴についてご説明します。
ここで疑問を解決しておくと、乳がんの説明も理解しやすくなるでしょう。

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乳房の中は大きく分けて乳腺組織(乳管、小葉)と脂肪、そしてそれらを支えるクーパー靱帯で構成されています。
母乳は乳房の中にある小葉で作られ、乳管によって乳頭まで運ばれ分泌されます。

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よく聞く話ですが、あまり関係はないでしょう。人間の体は必ずしも左右対称ではないので左右差はでてきます。むしろ授乳経験がある場合、特に授乳中は赤ちゃんが吸いやすい方の乳房の方が大きくなるということはあります。
もしも、授乳をしている時期以外で片方の乳房が大きくなった、あるいは小さくなった場合は乳がんの可能性があります。例えば、炎症性乳がんの場合は乳房が腫れて大きくなります。逆に、小葉がん等では乳房が小さくなります。これは、がんの持つ内側に引き込む力の作用で乳房が縮んで硬くなるからです。

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また、おっぱいの構成要素には脂肪が入っているので、太っていて脂肪が多い人はおっぱいのボリュームがある場合が多いです。しかし、他の構成要素(小葉など)もありますので、痩せていてもボリュームがある人もいます。

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いいえ、ホルモンを分泌することはありません。
実は、おっぱいはホルモンを分泌しているわけではなく、ホルモンの影響を受ける側です。なので、手術でおっぱいを取ってしまったとしてもホルモン環境が変わるということはないのです。

これっておっぱいの病気かな?

女性はおっぱいの変化に敏感なもの。でも、変だなと思っても病院に行くべきかもわからない。そんな時に参考にしてみてください。

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非妊娠時ならば病気を疑いましょう。母乳は授乳をやめてから数ヵ月〜1年で出なくなるものです。
乳頭にごく少量のバターミルクのような物が付着することはよくあることです。しかし、白いミルク状の液体がどんどん出てくる場合は内分泌異常の可能性があります。脳の下垂体という部分から母乳を出せというホルモン(プロラクチン)が出続けている病気かもしれません。内分泌内科などを受診しましょう。
また、よくあるおっぱいの症状は張ったりつったりすること。ホルモンバランスの影響が考えられますのでうまく付き合っていきましょう。

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片方の乳頭からの血液です。片方の乳頭のどこか1ヵ所から血液が出た場合は(3割ほどの割合ですが)乳がんの可能性もあります。真っ赤だったり、少し古くなると茶褐色の出血があり、においはありません。もし透明のものが両方の乳頭から出る時は良性の場合が多いです。
また、分泌液以外の乳頭の症状としては、片方の乳頭がそのままの形で根元だけ乳房の奥に引き込まれる(乳頭かんおう)という状態もあります。

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いいえ、基本的に乳がんは痛くないです。
おっぱいが痛くて受診した場合(絶対とは言えませんが)、乳がんが見つかることはほとんど無いです。左胸の奥が痛い場合は狭心症の心配もあるので、医師に相談してみましょう。
もちろん、乳がんがすごく進行していて骨などに転移した場合は痛みを感じます。

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副乳という言葉を聞いたことがない人も居るかもしれませんが、これは人間を含む哺乳動物にはあるもので、おっぱいと同じく乳腺組織で構成されている小さなおっぱいのこと。だから稀に、ホルモンの影響を受けて母乳が出ることもあります。
私たちは胎児の時から、脇の下から乳頭を通って足の付け根までの縦のラインに、おっぱいの素である副乳が存在しています。これはそのままでもご安心を、基本的に除去する必要はないです。
生まれつき小さな乳頭のような膨らみがあって、授乳期や生理前などに大きく腫れたりして気づく人もいますが、慌てなくても大丈夫です。

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おっぱいの変化に気付こう

いかがでしたか?
ご自分のおっぱいについて、興味や知識が深まったのではないでしょうか。
おっぱいはもちろん、体調の変化を正しく判断するためには基本的な仕組みを理解することが大切なのです。
次回は先生の専門分野である『乳がんのしこり』についてQ&Aでご説明します。

■乳がんの記事はこちらから!

著者プロフィール

■緒方りえ(おがた・りえ)
1984年群馬県生まれ。20代から看護師として活動をする傍ら、学会への論文寄稿や記事の作成なども行う。2015年独立しフリーの編集者として活動。2017年より合同会社ワリトを設立し代表社員に就任。医療系を中心に、旅行、雑貨など幅広いジャンルでフリーライター、フリー編集者として活動中。

(撮影/KenCoM編集部 取材・文/緒方りえ)

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