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2018.05.09

血液サラサラ食材の宝石箱!マグロとアボカドの山かけ丼【男の和ごはん・丼物編#2】

KenCoM公式:管理栄養士・圓尾和紀

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今週も先週に引き続き、500kcal未満の、簡単でヘルシー&満足感のある丼レシピをご紹介します。今週の丼は1食の400kcalマグロの山かけ丼です。通常のマグロ×山芋に加えて、マグロと相性の良いアボカドを加えてより健康的に美味しい丼に仕上げていきますよ。

山芋にもいろいろな種類がある

「山かけ」とはすりおろした山芋(とろろ)をかけた料理のことで、マグロの山かけはよく見られる人気の組み合わせです。

一口に「山芋」といってもいくつかの種類があります。日本原産の山芋の中では最も粘りとうま味が濃い「自然薯(じねんじょ)」、さらさらして水分が多く比較的手に入りやすい「長芋」、長芋よりは粘りの強い「イチョウイモ(関東では大和芋とも呼ぶ)」などがあります。

山芋は唯一、生でも食べられる芋です。日本では古く縄文時代から食べられてきた食材のようです。

山芋の酵素が食べたものの消化を助けてくれる

山芋の栄養成分の特徴として、食物酵素が多く含まれ、食べたものの消化を助けるという働きがあります。また、粘り成分が胃腸の粘膜を保護する作用もあります。胃腸が弱って食欲も低下しがちな夏にとろろごはんなどを食べるのは、非常に理にかなったことなのです。山芋は、昔から滋養強壮に効果があることが知られており、「山うなぎ」や「山薬(さんやく)」とも呼ばれていました。

他にはサポニンという血栓の生成を抑制する成分が含まれています。血液サラサラ効果のあるEPAを含むマグロ、LDLコレステロールを減らすオレイン酸を含むアボカドと一緒に食べることで、血管の健康を保つのに役立ちます。

マグロとアボカドの山かけ丼

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【材料】(2人分)

・ごはん 2膳分(ひとり分約150gとして)
・刺身用マグロ 120g
・山芋 100g
・アボカド 1/2個

(A)醤油 大さじ2
(A)みりん 大さじ1/2
(A)酒 大さじ1/2

・ごま油 小さじ1/2
・わさび、刻み海苔 お好みで

【作り方】(調理時間:約15分)

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1:(A)を鍋でサッとひと煮立ちさせて冷まし(電子レンジで1分加熱しても良い)、ポリ袋に入れ、ごま油とマグロを加えてなじませ、冷蔵庫で10分ほど浸けておく。

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2:アボカドは縦半分に切って種を取り、スプーンで皮からくり抜いてさいの目状に切る。山芋は皮をむいてすりおろす。

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3:丼にごはんを盛り、上からマグロ、アボカド、山芋を乗せる。お好みで刻み海苔を散らし、わさびを添えたら出来上がり。

醤油麹をお持ちの方は、醤油を醤油麹に変えるとマグロの身がやわらかくなって、よりうま味も増します。余った山芋は短冊に切って梅肉と和えても美味しいですよ。

ちなみに、江戸時代の「山かけ」はマグロではなくカツオが使われていました。その後、嗜好の変化から下魚とされていたマグロの人気が上昇し、今のかたちが主流となったようです。たまにはカツオを使って江戸の気分を味わうのもいいかもしれません。

▼過去のレシピはこちら!

著者プロフィール

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■圓尾和紀(まるお かずき)
“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。日本の伝統食の良さを現代の生活に活かす「和ごはん」の考え方を伝えている。『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。