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2018.05.01

“メタボ”になりやすいのはどんな人?【教えて!保健師さん#1】

KenCoM編集部

みなさんは“メタボ”の意味をご存知ですか?

もしかして「メタボっ腹」といわれるように、太っているだけと思っていませんか。それは、ちょっと違います。

メタボリックシンドロームは、腹囲85cm以上(女性は90cm)で、高血圧・高血糖・脂質代謝異常のいずれかの基準値が超えている場合に診断されます。

メタボと診断されたということは、近い将来の病気発症リスクが高い状態。つまり、意外と笑っていられないんです。

そこで、本コラム【教えて!保健師さん】では、働く人の味方である保健師・白田さんから、メタボ予防と改善の知識を教えてもらいます。

1回目は、「メタボになりやすい人」についてです。

白田 千佳子(しらた・ちかこ)さん

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大学卒業後はIT企業に就職し会社員として5年間勤務。その後、聖路加看護大学に学士編入。2011年協会けんぽ千葉支部に入社し、保健師として7年間勤務。2018年4月より株式会社リンケージにて勤務。主に健保組合加入者を対象に「オンライン特定保健指導」や「オンライン禁煙プログラム」等の提供をしており、保健事業全般に携わっている。

健康診断から見る「メタボの危険信号」

―40歳を過ぎると特定健診(通称:メタボ健診)がスタートします。メタボと診断される人に共通する傾向はあるのですか?

(白田さん)健康診断結果を見てみると、30代前半と中盤に危険信号が出ているように思いました。まず、30代前半は肥満気味なだけで、血圧や血糖は異常がない。これだと、『ちょっと太ったかな』という程度の認識です。

そして、35歳を越えると体重が落ちにくくなっている。おそらく、食事や運動を改善していなかったと考えられます。そのままの生活を続けてしまい、40歳を超えていよいよメタボリックシンドロームと診断されてしまった。そんな流れだと思います。

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20歳の時から太った?見て見ぬフリがメタボの道

―健康診断を振り返るだけでも、発見がありそうです。

(白田さん)そうです。急にメタボになるのではなく、20年ぐらいかけてゆっくりと太っていき、血圧や血糖などに影響が出てくるのだと思います。

―ゆるやかに太っていくと、“まあ歳もとってきたしこんなもんか”と思いそうですね。

(白田さん)みなさんそういう意識だと思います。実際に特定保健指導で対象者とお話しすると、“太ってきて、ヤバイというのはわかっていた”という人がほとんどです。

問診項目を見てみると20代からの体重増加を自覚している人が多い。やはり “見て見ぬフリ”をしているんだなと実感します。

せっかく元気に働いているのだから、“その当たり前の生活ができている”ことに目を向けて、もう少しだけ健康について意識してもらえるといいですね。

もし20歳から10kg以上太ったという人は、例えメタボと診断されなかったとしても、生活習慣を見直しましょう!

ギクリとしたら、メタボ改善の第一歩

▶︎今回のポイント
・30代中盤ぐらいから体重が減りにくくなった
・体重は増えたが健康診断で異常なし
・20歳時点と比べて10kg以上太ってきた
・太ったことを自覚している

上記の中で当てはまるポイントがあって、「うっ。自分のことかも」と思った方はいませんか?

ダイエットは本当に大変なことです。それでも、少しの生活改善が後々の自分の健康を大きく変えるかもしれません。

次回は具体的にどんなことをすればいいのか?をご紹介します!

(取材・文 KenCoM編集部)

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