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2018.05.09

コーヒーが代謝に与える影響とは?【KenCoM監修医・最新研究レビュー】

KenCoM監修医:石原藤樹先生

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コーヒーを飲む習慣が健康にいい効果をもたらすことは、ご存知のかたも多いはず。
コーヒーにはカフェインだけではなく数多くの物質が含まれているのですが、では一体何の成分が効いているのでしょうか?

当連載は、クリニックでの診療を行いながら、世界中の最先端の論文を研究し、さらにKenCoM監修医も務める石原藤樹先生の人気ブログ「北品川藤クリニック院長のブログ」より、KenCoM読者におすすめの内容をピックアップしてご紹介させていただきます。

今回ご紹介するのは、2018年のJournal of Internal Medicine誌に掲載された、コーヒーを飲むことによる身体の変化を、多くの代謝産物の分析で検証した論文です。

▼石原先生のブログはこちら

コーヒーの健康効果は多種多様

コーヒーにはカフェイン以外にも100以上の生理活性物質が含まれている

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これまでに何度も触れているように、コーヒーを1日3から4杯程度飲む習慣が、糖尿病や心血管疾患、一部の癌、パーキンソン病などのリスクを低下させ、生命予後にも良い影響を与えることは、国内外の多くの疫学データが一致して示しているので、ほぼ間違いのない事実と思われます。

ただ、その原因がどこにあるのかと言う点については、必ずしも明らかではありません。

コーヒーに含まれる生理活性物質として、有名な物は何と言ってもカフェインですが、カフェインには抗炎症作用や強心作用などがある一方で、血圧を上昇させたり不整脈を誘発するなど、身体に有害と思えるような作用があることも知られています。

コーヒーの作用がカフェインの作用と同一であるとすれば、別にそれがコーヒーである必要はない訳で、カフェインのサプリメントでも良く、またお茶など他の飲み物でも同じ筈ですが、そこのところはまだ差があるかどうかはっきりしません。

コーヒーにはカフェイン以外にも、100種類を超える生理活性物質が含まれている、というように言われていますが、その役割は意義もはっきりとはしていないのです。

コーヒーを愛飲すると、血液中の代謝物に影響が

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今回の研究はフィンランドにおいて、47名のコーヒー愛飲者を対象として、最初の一か月はコーヒーを一切飲まず、次の一か月は1日に4杯(1杯150ミリリットル)のコーヒーを飲み、その次の一か月は1日に8杯のコーヒーを飲んで、その終わりの時期に、血液中の115種類の代謝物を測定して解析します。

その結果、当然影響するカフェインとキサンチン関連の代謝産物以外に、ステロイド代謝の代謝物や、脂質代謝に関連する代謝物、また身体のバランスを調節するとされるエンドカンナビノイドの代謝物などに、コーヒーの飲用による増加や減少などの明確な変動が認められました。

脂肪の分解や食欲低下につながる可能性も

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この全ての意味合いは不明ですが、一部は脂肪の分解に結び付く変化や、食欲の低下に結び付くような変化も示唆されていて、カフェイン以外のこうした代謝産物の増減などの効果が、コーヒーの作用に関連しているという知見は、これまでにあまりないもので、今後こうした面でも検証も期待をしたいと思います。

▼参考文献

<著者/監修医プロフィール>

■石原藤樹(いしはら・ふじき)先生
1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。
・略歴
東京医科大学地域医療指導教授/日本プライマリ・ケア連合学会会員/医師会認定産業医/医師会認定スポーツ医/日本糖尿病協会療養指導医/認知症サポート医
・発表論文
-Differential metabolic requirement for initiation and augmentation of insulin release by glucose: a study with rat pancreatic islets. Journal of Endocrinology(1994)143, 497-503
-Role of Adrenal Androgens in the Development of Arteriosclerosis as Judged by Pulse Wave Velocity and Calcification of the Aorta. Cardiology(1992)80,332-338
-Role of Dehydroepiandrosterone and Dehydroepiandrosterone Sulfate for the Maintenance of Axillary Hair in Women. Horm. Metab.Res.(1993)25,34-36