2018.05.02
女性のセルフケアから見る『睡眠負債』を返すヒント
日々の寝不足が借金のように積み重なる「睡眠負債」。昨年の流行語にも選ばれたので、聞き覚えがある方も多いのではないでしょうか。
睡眠負債がたまると、自分では気づかないうちに仕事などのパフォーマンスが低下し、認知症やがんなど命にかかわる病気のリスクが高まる可能性があるのだそう。とはいえ、忙しい日々の中で十分な睡眠時間を確保するのは難しいですよね。「睡眠を改善したいけれど、具体的に何をすればいいかわからない…」、とお悩みの方もいるかと思います。
株式会社メディプラス研究所(オフラボ)が調査した「低ストレス女性の習慣に“脱・睡眠負債”のヒント」から、
ストレスオフに過ごせるかもしれない生活のヒントをご紹介します。
ストレスを感じている女性に見る生活習慣
今回の調査で低ストレス女性と高ストレス女性の生活習慣を比較した結果、睡眠とストレスには関係があるという示唆が得られたようです。
低ストレス女性は忙しい中でも規則正しい生活を意識し、「朝日を浴びる」「湯船につかる」など、体内リズムを整える行動を積極的にとっている様子。そのため、質のいい眠りができている傾向にあります。「睡眠が十分」だからこそ、「ストレスがたまりにくい生活」を送っているとも考えられますね。
反対に、高ストレス女性は、平日の寝不足を休日の寝だめで取り戻す方が多く、アラームやカフェインがないと起きられない傾向があるのだとか。毎日睡眠不足なため、結果的に「ストレスが高い生活」を強いられているのかもしれません。
限られた時間で効率よく睡眠負債を返すには、生活習慣を見直して、睡眠の質を上げるのが近道のようです。
それでは、両者の生活習慣の差を参考に、健康的に眠れる方法を探っていきます。
朝はコーヒーよりも水がいい!?
あなたが朝一番に飲んでいるのは、コーヒー?それとも水?
朝はコーヒーじゃなきゃ目が覚めない!という方は要注意。それは、カフェインの刺激に依存して、無理やり目を覚ましているのかもしれません。
健康的に起きるなら、起床後はコーヒーではなく1杯の水に変えてみましょう。
睡眠中に失われた水分を補給するだけではなく、水を飲んだ刺激で交感神経が活発になり、自然と目が覚めるという効果がありますよ。
また、起きたらすぐにカーテンを開け、朝日を浴びましょう。日の光で体内時計が整い、抗ストレス物質のセロトニン活性にもつながります。
朝からシャキッと活動できれば、気持ちの良い一日のスタートになりますね。
規則正しい食生活はストレス解消に!
ストレスが低い人と高い人の生活習慣を比較すると、食生活への意識も大きく異なっているようです。
よく「おなかがいっぱいになると眠くなる」とは言いますが、寝る前に食事をとるのは睡眠の質が下がるためNG。
満腹になるとボンヤリするのは、食べ物を消化吸収するため胃腸が忙しく働くからであり、決して睡眠へ誘導しているわけではないんです。
もしこの状態のまま入眠してしまうと、浅い眠りしか得ることができません。
しっかりと良質な睡眠をとるためには、寝る2時間以上前に夕飯を食べ終わっておくのが理想。また、規則正しい食生活は体内リズムを整える効果もありますので、毎日の食事の時間をなるべくずらさないのもポイントです。
睡眠時間からみるストレスオフな生活
「寝るのは0時過ぎ」「夜中に目が覚める」という、高ストレス女性たち。睡眠の質が低下していることと、ストレスには高い関係性がうかがえます。
逆に、低ストレス女性は、規則正しい生活を心がけていることもあり、40%弱もの方が平均7時間以上の睡眠をとっているのだとか。夜中に目が覚める人も高ストレス女性の半数ほどにとどまり、睡眠を使って上手にストレスオフしているようです。
もし寝不足気味の日が続いているのなら、できるだけ平日のどこかで睡眠不足が補えるよう、意識して時間を確保できるといいですね。
そのためには、週半ばの水曜日を小休日と考え、早めに就寝するのもおすすめです。
週末まで睡眠負債を持ち越さない工夫が、あなたをストレスから守ってくれますよ。
睡眠環境を見直して、心も体も健やかに
睡眠負債を返すためには、自然の摂理にのっとった規則正しい生活を送ることがポイントになるようです。
また、日ごろから生活リズムを整え、体内の巡りにも気をつけていると、効率よく質の高い睡眠がとれるだけではなく、ストレスを減らす効果もありますよ。
新年度に入って生活が乱れがちな春。意識して睡眠環境を見直して、心も体も健やかに乗り切りましょう。
(文・KenCoM編集部/情報提供元・オフラボ)