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2018.03.18

街乗りが楽しくなる!自転車ポタリングのススメ【自転車で行こう!#10】

KenCoM公式ライター:山下晃和

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ここまで、自転車の乗り方について紹介させていただきましたが、街乗りをもっと楽しくするためには、あまり無理をして走らないということも重要です。
新しい自転車を手に入れたら、ついスポーティーに走ってしまいがちですが、もっと、短距離、短時間のお出かけ感覚で乗ると、レジャーとしての楽しみにもなります。
美味しいものを食べるため、駅から遠い公園に行くため、歩きと電車で巡っていた町と町を線で繋ぐため、いろいろな楽しみ方ができるのも自転車の魅力です。

今回は、そんな発見ができる「ポタリング」を紹介します。

ポタリングで自転車の見方が変わるかも

ポタリングとは?どういう意味なのか。

もともと「potter」という英語から来た和製英語で、自転車でぶらぶらする、のんびり回るといった意味を持ちます。
1日長い距離をツーリングというのに対して、短い距離で散策する感覚です。ウォーキングと散歩の違いくらいのものと考えてください。

もし、通勤やスポーツライドで乗るのには抵抗があるという方は、ここからスタートすれば、きっと自転車が好きになると思います。

トライアングルルートでぐるっと巡る

では、どういうルートを作るのがオススメかといいますと、まず目的地を2つ作って、自宅からトライアングルルートにします。

例えば、僕は、恵比寿に好きな洋服のお店が何件かあり、また、趣味のトレイルラン、登山、キャンプのために神宮前のアウトドアショップ街もよく行きます。なので、自宅とこれら2つの街間を、トライアングルルートとして自転車で走るのです。
以前は東京のポケット地図を持ってポタリングをしていましたが、今は地図アプリが非常にラクなので、道にも迷わなくなりました。こういった地図を頼っても地形だけは分かりませんが、自転車移動するとそういった地形に敏感になるのも非常に面白いところです。

普段は何気なく歩いている明治通りですが、恵比寿から神宮前までは微妙に上り坂になっていることに気づきます。また、都内では、川に沿って走るとアップダウンが少ないことも分かってきて、体力が残っていないときは、多少遠回りだとしても川沿いの道を行くとラクだということ気づくはずです。逆に、前回話したように坂道を狙って、少しトレーニング要素を入れてあげることもできます。
話はそれましたが、ルートを三角形にすることでぐるっと一周する楽しみが見出せます。しかも、交通費はまったくかからずに、です。

ルーティンルートを作っておく

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自宅、2箇所の目的地を作ることができたなら、次は自分が好きなところを走り繋ぐルーティンルートを作ることにステップアップしましょう。

休みの日に定番のルートを走ると気持ちもスッキリし、慣れているので道に迷うこともなく、身体のスイッチをオフにすることができます。僕は、白金高輪のベーグル屋さん、中目黒にあるお気に入りのカフェ、目黒にある神社、さきほども出た神宮前のアウトドアショップ、上馬にある自転車屋さん、世田谷にあるバッティングセンター、武蔵小山にある林試の森公園などをぐるっと回るルートが好きで、よく走っています。

これらをすべて歩きや電車でまわるとなるとけっこう大変ですが、自転車だとまったく苦になりません。一日の用事をすべて自転車で回るというポタリングもいいかもしれません。自分なりに決めた定番コースがあれば、友人、家族、恋人と一緒に走るときも案内ができて、きっと楽しいと思います。そして、友人が好きな定番ルートも教えてもらうと情報交換になって良いと思います。

増えている自転車ライン、自転車ラック

こういった都内をポタリングして回ることも、以前に比べたら、安全になりました。都内の大きな幹線道路には自転車ラインがあるところが急激に増えています。まだ、逆走をしてしまっている自転車乗りの方はいますが、以前ご紹介した車道を走るという交通ルールも順守できるように、意識できるように変化しています。今後はもっとこういった自転車ラインが増えてくるでしょう。

自転車は、自動車と違って、押し歩きをすれば歩道を進むこともできます。また駐車場を探さなくても、駐輪場や駐輪スペースがあれば停めることができます。駅前の有料駐輪場も増えていますし、自転車ラックなどが置かれているカフェも増えてきました。スタンドが無い自転車が多くなってきたので、ラックはありがたいです。

のんびり走る楽しさを知れば、自転車はもっと楽しくなる!

自転車環境は日進月歩です。ポタリングは、旅要素のあるロングツーリングやスポーツ要素のあるロングライドのための練習にも最適だと思います。

自転車は簡易的な乗り物ですが、排気ガスを出さないため環境にもやさしく、健康増進にもなり、交通費も節約でき、新しい発見をすることもできます。そういった素晴らしい乗り物であることは理解していただけたのではないでしょうか。

ここ数年で自転車の種類も増え、自分のライフスタイルやファッションに合わせて色々な組み合わせが可能になりました。サイクルライフを彩ることで、仕事や普段の生活まで好影響を与えてくれるのではないでしょうか。
ぜひ、楽しいマイベストルートを作ってみてください。

著者プロフィール

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■山下晃和(やました・あきかず)
1980年生まれ。ファッションモデル。雑誌、WEB、カタログなどのライターとしても活動。海外22ヵ国と国内合わせて35,291kmを駆けた旅サイクリストでもある。著書「自転車ロングツーリング入門(実業之日本社)」。2017年に自転車とキャンプの旅フェス「BIKE&CAMP」の実行委員長を務める。フィットネス関連の仕事も増えてきたので、NASMというスポーツトレーナーの資格を取得。趣味は、独り旅、登山、トレイルラン、MTB、サーフィン、トライアスロン、野球、ウエイトトレーニング、読書、オフロードバイク、四駆でドライブ。