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2018.02.14

東洋医学から紐解く、意外と知らない「冷え性」のこと #1

KenCoM編集部

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「冷え性」といえば女性に多い症状で、手先が冷たい!というイメージを抱く方が多いと思います。しかし西洋医学には「冷え性」という概念自体がないことをご存知でしたか?

では、私たちが普段話題に上げている「冷え性」って何なの?
そんな疑問を紐解くべく、東洋医学の名医として知られる今津嘉宏先生に解説してもらいました。

今津嘉宏(いまづ・よしひろ)先生

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芝大門いまづクリニック院長。慶應大学医科学部外科教室助手を経て、慶應学医科学部漢方医学センター助教を務めた経歴を持ち、西洋医学と東洋医学の両面を知る稀有な名医。その知見と優しい人柄でテレビや雑誌などにもひっぱりだこ。『病気が逃げ出す上体温のすすめ』(ワニブックス)、『寝転んで読める漢方薬』(メディア出版)など著書多数。

「冷え性」は、病気ではないんです

-「冷え性」とはそもそもどういうことを指すのでしょうか?

一般的な病気として「冷える」ことには、病名がありません。
「冷え性」の「性」は、性質を指すものであって、一般的な病院では扱わないのです。
そのため、明確な診療基準や治療方法もないのです。

ですが、昔から「冷え性」という言葉は、身近によく使われていて、なじみの深い言葉ですよね。
「冷え性」は英語では「Cold」が近い表現で、それを日本語に直訳すると「風邪」です。欧米の方々からすれば「冷え性」という概念はなく、これは日本をはじめとする東アジアの独自の考え方なのです。

つまり「冷え性」は、西洋医学ではなく、東洋医学・漢方医学的な判断となります。
東洋医学の観点では、温度の変化によって身体が異常な状態になることを「冷え性」と考えています。

また、これら西洋医学では病気や異常と判断でないことも、東洋医学では「未病」という概念のもと治療を行います。患者さんの自覚症状について細かい問診を行い、バランスの乱れた状態を正常に戻していきます。

「冷え性」のタイプは3つに分けられる

-「冷え性」は、どんな種類がありますか?

「冷え性」は、大きく3つのタイプに分けられます。

①末端冷え性
寒いところに行くと手足の末端が冷える状態

②内臓冷え性
寒いところに行かなくても身体が冷えている状態

③冷えのぼせ
額に汗をかいているけれど、脚は冷えている状態で、上半身と下半身で体感温度が違う状態。これは太っている人や更年期の女性などに多く見受けられます。

さらに、内臓から冷えている人は末端も冷えていることもありますので、分類とはいえ上記の症状が重なる場合もあります。

「冷え性」における男性と女性の違い

-「冷え性」というと女性に多い症状というイメージがありますが、男性と女性で「冷え」に対する差はありますか?

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確かに一般的に「冷え性」は女性に多いと言われていますが、実は男性も同様で、患者さんも増えています。

ただし、男性と女性の身体の違いとして「筋肉量」と「皮下脂肪量」の差が挙げられ、男性のほうが女性よりも体温が高いと言えます。

人間は、魔法瓶のように体温を保温する機能があるのですが、男性のほうが熱を発生する筋肉量が多く体温が高いのです。
女性は皮下脂肪があり保温効果はあるのですが、筋肉量が男性に比べて少ないので、熱自体を産生する量が少なく体温は低めです。
さらにやせ型となると、放熱しやすいということもあります。

「冷え」を放っておくと内臓の機能が低下していく

-冷えた身体を放っておくと、どうなりますか?

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冷たい氷の中に手を入れることをイメージしてみてください。
まず筋肉が固まって動かなくなってくると、運動機能が低下して動かなくなりますよね?
その後は血の巡りが悪くなって白くなり、凍傷になって腐って落ちる。

それを肺や心臓といった臓器に置き換えて考えれば、それぞれの臓器の機能が低下していくということです。

「冷え性」は少しの工夫で改善できる!

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「冷え性」は決して病気ではないけれども、その状態を放っておけば、内臓などの機能低下につながる可能性があり、体調不良を引き起こす原因になると教えていただきました。

次の記事では、実際に「冷え性」を改善するために有効な3つの方法をご紹介いたします!
自宅で簡単にできる、ほんのちょっとの工夫です。ぜひお試しください!

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