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2018.01.28

これで安心!自転車乗り必携品を紹介(前編)【自転車で行こう!#3】

KenCoM公式ライター:山下晃和

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自転車通勤通学、買い物や移動など自転車を足として利用するコミューター、運動として乗るスポーツライド、旅を楽しむツーリング。
自転車の使い方はそれぞれです。それでも、共通して訪れるのが機材トラブル。例えば代表的トラブルがタイヤのパンクです。小さい釘や画鋲が落ちていて、チューブに穴を開けてしまったら、たちまちタイヤの空気が抜けてしまいます。
今回は、そういったトラブルシューティングに必要なアイテムをご紹介します。

必携!自転車の『もしも』に備えるアイテムリスト その1

1本は持っておきたい、『ヘキサゴンレンチ』

自転車のハンドルの角度を変えたい時、シートの高さを変えたい時に必要になってくるのがヘキサゴンレンチ。六角レンチまたはアーレンキーとも言います。
これは先っぽが六角形になっているもので、同じように六角形の穴があいたネジを締めたり、緩めたりできるもの。自転車のサドルが付いているシートポストの高さを変えるために必要になります。つまり、サドルが高かったり、低かったりを調整する時に必要になるわけです。
また、ステムと言う自転車の本体のフレームとハンドルを繋いでいる部分も調整できます。ここをいじることで、ハンドルの角度や向きを変えられますよ。

上級者向けですが、ブレーキの微調整をこれ1本で行うことも可能です。前回も出てきたロードバイクに使われるサイドプルブレーキやクロスバイクに使われるVブレーキが、シューシューとリム(ホイールのブレーキが当たる部分)から音を立てていたら、調整しましょう。
基本的には、一度ポジションが出来たら持ち歩く必要はないのですが、もしもに備えて持ち歩いた方が便利だと思います。

こちらはLEZYNEというアメリカの工具ブランド。CNC加工による美しくて精度の高い造形がウリ。

こちらはLEZYNEというアメリカの工具ブランド。CNC加工による美しくて精度の高い造形がウリ。

このように差し込んで緩めることで、サドルなどのパーツを調整できます。

このように差し込んで緩めることで、サドルなどのパーツを調整できます。

急な足止めを防ぐ『パンク修理キット』

自転車で出かけるどんなシーンでも起こりうるトラブルが、タイヤのパンクです。これが起きてしまうと自転車は進まなくなり、ホイールを傷めてしまうため転がすこともできず、とても厄介。
もし、パンク修理キットを持っていなければ、そこに自転車を停めて後日直しに来なくてはなりません。

パンク修理自体は慣れてくると15分程度でできるようになります。普段から携帯の修理キットを持ってさえいれば、いざというときに安心です。
また、パンクで困っている人を助けてあげることもできます。
家で練習しておくことも忘れずに!

左からタイヤレバー、やすり、補修パッチorテープ。

左からタイヤレバー、やすり、補修パッチorテープ。

いつも快適に走るために管理を!『インフレーター(携帯空気入れ)』

空気を入れるのに必要なのがインフレーター。携帯ポンプ、または空気入れのことです。普段持ち歩くのであれば、小さくてコンパクトになるタイプのほうが良いでしょう。
タイヤのチューブには、米式、英式、仏式という3種類のバルブがあるので注意してください。ロードバイクやMTB(マウンテンバイク)は仏式、米式が多く、ママチャリは英式の場合が多いです。購入する際はお店の人と相談しましょう。

また、自転車のレースや、トライアスロンで一刻も早くパンクを直さなくてはならない状況の時は、CO2カートリッジタイプもあります。一瞬で膨らませることができますが、コストがかかるので、普段使いには手動のインフレーターのほうをオススメします。

こちらは手動の携行ポンプ。バルブは仏式と米式どちらも使えるタイプ。

こちらは手動の携行ポンプ。バルブは仏式と米式どちらも使えるタイプ。

こちらはCO2カートリッジタイプ。1本400円くらいするので、レースの時に使いましょう。

こちらはCO2カートリッジタイプ。1本400円くらいするので、レースの時に使いましょう。

1つあると安心感が激増!『予備チューブ』

一概にパンクと言っても、その状態は様々です。もし、パンクの穴が大きすぎて補修パッチで直せない場合には、チューブごと交換してしまうほうが良いでしょう。ツギハギのチューブだと再びパンクする可能性や、スローパンク(きちんと穴が塞ぎ切れず、ゆっくりと空気が抜けていく)が起きる可能性もあります。

注意点は、予備チューブのサイズを間違えないようにすること。ロードバイクやクロスバイクなら700cのチューブ、MTBなら26インチ、27.5インチ、29インチと3種類、ランドナーは650AもしくはBという2種類があり、チューブも細分化されていますので、お店で確認してから購入しましょう。

こちらはロードバイク用の700cサイズのチューブ。ディープリムというリムのハイトが高いレース用ホイールのため、バルブが長いタイプになります。

こちらはロードバイク用の700cサイズのチューブ。ディープリムというリムのハイトが高いレース用ホイールのため、バルブが長いタイプになります。

パンク、ブレーキなど基本のトラブルはこのアイテムでOK

自転車に乗っていて、一番多いトラブルはパンクです。その次にブレーキです。チェーンが切れる状況はよっぽどでないと起きません。(とはいえ、100%起きないわけではないので、日頃からチェーンのメンテナンスもしておきましょう。)
自転車に乗る以上は、最低限パンクが直せる技術を身に付けておくこと。また、普段からパンク修理キット、インフレーター、予備チューブの3つは必ず持っておきましょう。

次回は、自転車に乗るときに身に付けると良い物をご紹介します。

著者プロフィール

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■山下晃和(やました・あきかず)
1980年生まれ。ファッションモデル。雑誌、WEB、カタログなどのライターとしても活動。海外22ヵ国と国内合わせて35,291kmを駆けた旅サイクリストでもある。著書「自転車ロングツーリング入門(実業之日本社)」。2017年に自転車とキャンプの旅フェス「BIKE&CAMP」の実行委員長を務める。フィットネス関連の仕事も増えてきたので、NASMというスポーツトレーナーの資格を取得。趣味は、独り旅、登山、トレイルラン、MTB、サーフィン、トライアスロン、野球、ウエイトトレーニング、読書、オフロードバイク、四駆でドライブ。