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2018.01.04

話が面白くない人は伝え方のコツを知らない|文面も同じ、数字を入れるだけで変わる

東洋経済オンライン

「1行で伝わる」ためにはコツがいります(写真:Mills / PIXTA)

参照元:http://toyokeizai.net/articles/-/202354?utm_source=deschl&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=article

「1行で伝わる」ためにはコツがいります(写真:Mills / PIXTA)

「伝える」と「伝わる」はまったく違う

「メールで依頼した重要な案件を断られた」

「SNSの投稿にいいね! がつかない」

「プレゼン中に相手が退屈しているのがわかる」

このような経験をお持ちの人は少なくないでしょう。ほかにも以下のようなことに心当たりはありませんか?

「いい商品なのになぜか売れない」

「チラシ・DM・POPの反応が悪い」

「徹夜して書いた企画書なのに中身を読んでもらえなかった」

「営業資料をきちんと読んでもらえない」

「上司への提案がいつも却下される」

「部下が指示どおり動いてくれない」

「一生懸命書いたプレスリリースに何の反応もない」

「伝えたはずなのに『そんなの聞いてない』とよく言われる」

これに1つでも当てはまる人は、相手に「伝える」だけで満足してしまって、「伝わる」ところまで行っていない可能性が高いといえます。

「伝える」と「伝わる」はまったく違います。「伝える」が一方通行なのに対して、「伝わる」は相手と心が通じ合っています。相手がその内容を“自分に関係あること”として認識しています。だからこそ、相手はそのとおり行動しようと考えてくれます。その結果、成果に結び付くのです。

「伝わる文章を書ける人(=伝わる人)」には、共通点があります。

タイトル、見出し、キャッチコピーなど、最初の1行で相手の心をグッとツカむのがうまいということです。逆に「伝わらない人」は、「1行でツカむ力=キャッチコピー力」が足りない人だといえるでしょう。

ネット社会になり、言葉を使って文章を書く機会が圧倒的に増えています。ウェブサイト、メール、ブログ、SNS、LINE、すべて言葉が基本です。裏を返せば、人の書いた文章を読む機会も格段に増えているわけです。

そんな状況下では、タイトル、見出し、キャッチコピーなど最初の1行で心をキャッチしないと、肝心の中身を読んでもらえません。当然、それでは相手を行動に駆り立てることはできません。

「伝わる人」になるためには、まず「1行でツカむ」こと。つまり、短く的確な言葉で人の気持ちを引き付ける能力が必要となります。

拙著『伝わる人は「1行」でツカむ』でも詳しく解説していますが、基本ルールを知っていると、「1行でツカむ」能力は、格段に向上します。きっと今まで悩んできたことがうそのように、気の利いたタイトル、見出し、キャッチコピー、決め言葉などが書けるようになるでしょう。

数字を入れるだけでドラマが生まれる

ここでは、「数字」を使うテクニックを紹介しましょう。事実は同じでも、数字の使い方ひとつで、受け手の感じ方は大きく変わってきます。うまく数字を使うことができれば、キャッチコピー力は格段に上がるはずです。

①具体的な数字を入れる

何かを伝えようとするとき、具体的な数字を入れると、説得力が高まります。「数字が物語る」なんて言い方もあるように、数字を入れるだけでドラマが生まれるのです。

うまく数字を使いこなすことができれば、短く相手に刺さるフレーズを生み出すことができます。たとえば、以下の2つのフレーズ、どちらが印象に残るでしょう?

A ほとんどの人が泣いた

B 95.8%の人が泣いた

多くの人はBだと思います。では以下はいかがでしょう?

A 今までに多くの人にご利用いただきました

B 今までに1万7253人の方にご利用いただきました

こちらもBのほうが多いはず。「ほとんど」「多く」「たくさん」「大きい」などの言葉では、人によって感じ方に大きな差がでてしまいます。具体的な数字を入れると、あいまいさが消えて具体的になるので、力強く印象に残るフレーズになるのです。その場合、数字はできるだけ細かく表示するほうが、信憑性が高くなります。

たとえば実際の調査データを使うなら、そのままの細かな数字を入れたほうが有効です。

普通▼ 日本人の多くが

      ↓

見本▼ 厚生労働省の統計によると日本人の75.6%が

普通▼ 当システムは今まで約500社の企業にご利用いただいています

      ↓

見本▼ 当システムは今まで514社の企業にご利用いただいています

また、同じ量であっても単位を変えることで、より安く感じたり、効果が高く感じられたりすることもあります。

普通▼ 50杯入りで950円

      ↓

見本▼ 1杯19円

普通▼ 1錠当たり200mg配合 

      ↓

見本▼ 1日の摂取量1200mg

ただし、数字で相手にインパクトを与え記憶させたい場合は、できるだけキリがよく小さな数字にするほうが印象的になります。あまりに大きな数字や細かな数字は、実感がわきにくく共感できなくなるからです。

イギリスの超有名シェフであるジェイミー・オリバーは、2010年のTEDトークのプレゼンテーションで冒頭に衝撃的な数字を使いました。

普通▼ 多くのアメリカ人が食べ物が原因で死にます

      ↓

見本▼ これから話をする18分の間に4人のアメリカ人が死にます。食べ物が原因で

「普通」だと心に残りませんが、このような衝撃的な数字はいつまでも人の記憶に残ります。

このように具体的な数字を示すことは、企画書、プレゼンテーション、報告書、セールスレターなど仕事のあらゆる場面で有効な手法です。

就職や転職をするとき、履歴書に書くプロフィールでも、実績をできるだけ具体的な数字で挙げると印象に残りやすくなります。書くべき数字が見当たらないのであれば、何か数字で示せる実績をつくっていくことを意識すると違ってきます。

体系化すると、理解しやすいフォーマットになる

②情報を体系化する


『伝わる人は「1行」でツカむ』(PHP研究所)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

いろいろな情報を体系化して、何カ条というふうに数字を使ってまとめることで、受け手は理解しやすくなります。

体系化されたものは、「法則」「公式」「ルール」「方程式」「黄金律」など、いろいろな言葉で言い表すことができます。

筆者も過去の著作でいろいろなものを体系化してきました。

たとえば、お客さんを熱いファンにするためのマーケティング手法を以下のような名前で体系化しました。

見本▼ お客さんと相思相愛になるためのラブストーリー戦略7カ条

また、売れるキャッチコピーの法則を以下のように体系化してまとめました。

見本▼ 売れるキャッチコピーの5W10H

Wは何を言うか(What to say)、Hはどう言うか(How to say)です。

体系化してまとめることで、理解しやすいフォーマットになるのです。どんな仕事や業務も、「法則」や「公式」にまとめると、内容以上に良いと思ってもらえます。

たとえば、量販店の店長が店員たちに接客術を学んでもらうために小冊子を配るとします。そのときのタイトルについて考えてみましょう。

普通▼ お客様に買ってもらう接客とは

      ↓

見本▼ お客様が思わず買いたくなる接客の法則5カ条

同じ小冊子でも「見本」のほうが読んでみたくなるのではないかと思います。発信する側は、何カ条という形にまとめて書くことで、自分の考えを整理しやすくなるというメリットもあります。これは企画書、提案書、プレゼンなどでも幅広く応用できるでしょう。

記事画像

川上 徹也:コピーライター、湘南ストーリーブランディング研究所代表

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