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2018.01.12

どこからが肥満?2つの基準+1で己を知り、体型をコントロールしよう

KenCoM編集部

若い頃から少しでも増えると気になるのが体重。今までのベスト体重は〇〇kgだったから、すぐ戻さなきゃ……。
そんな風に考えてしまう人も多いかもしれません。しかし、実際太っている=肥満ではないということを知っておくことは大切です。
女性にありがちな、世間的には普通でも痩せたくなってしまう、なんてケースも同じ。
結局は自分の標準体重を知らないのが大きな原因と言えるでしょう。
そこで今回は、自分が肥満なのか、そうではないのかを測る方法をご紹介します。

客観的な基準で自分が肥満かを判定しよう

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「肥満」とは、身体に過剰な脂肪がついた状態のことを指す言葉。肥満自体は、糖尿病、高血圧、脳血管障害、虚血性心疾患などの重要な危険因子であることがわかっています。
しかし、見た目が太っているからといって、すぐに「肥満」を口にする人がいますが、それは正しくありません。
何を基準に肥満と捉えるべきなのかとを知っておくことは非常に大切です。

そこで使うのが、BMIと腹囲という2つの数値。補佐として体脂肪率の測定になります。
どれも聞いたことがあるかもしれませんが、正確な認識が大事です。ひとつひとつ解説していきましょう。

BMIとは体格を判定するための基準

BMIとは『Body Mass Index(ボディマスインデックス)』のことで、人の肥満度を測定するために作られた数値です。
自分の身体にどれだけ脂肪がついているかを、身長と体重から割り出します。
その計算式は実に単純で、次の通りです。

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間違いやすいのは身長です。つい普段のcm単位で考えてしまいがちですが、それで計算するととんでもない数値が出てしまいます。
cmからmに直して、割ってみましょう。
もし自分で計算するのが苦手な場合には、こんなサイトもあります。
ここなら数値を入れるだけで計算してくれるので、すぐに自分の状態を把握できるはずです。

肥満はBMI25以上

計算方法がわかっても、どこからが肥満かがわからないと意味がありません。
日本肥満学会は以下のような基準を示しています。

参照:日本肥満学会「肥満症診断基準 2011」

参照:日本肥満学会「肥満症診断基準 2011」

中でも『BMI22』は、最も疾病リスクが低いと言われているゾーン。
自分の体重を評価する際には、この数値を標準にするのが良さそうです。

腹囲を合わせることで『隠れ肥満』を予防

ご自身の数値はいかがだったでしょうか? BMIが標準の範囲内だったからと安心した人も多いと思います。
しかし、たとえBMI25以下でも肥満と判断されるケースがあります。
これは腹囲が大きい場合です。

いわゆるメタボリックシンドローム、内臓脂肪型肥満や隠れ肥満と言われるケースになります。
その判定基準は以下の通り。

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この数値は、お腹の中に脂肪が100平方センチメートル以上ある場合に想定される、腹囲の大きさを基準に決められたもの。
すなわち数値が大きいと、お腹の中には内臓脂肪がたくさん詰まっているということが推定されるのです。
体重はそこまででもないのにお腹だけ出ているという人は、BMIと同時に腹囲も測るようにしましょう。

ちなみに、正確に内臓脂肪量を測るためには腹部CTによる詳しい検査が必要となります。

普段の体組成計で体脂肪率をカバー

BMIと腹囲の2つの基準から、肥満であるかどうかが判断できることを説明してきました。
しかし、普段の生活の中で腹囲を測ることはなかなか難しいもの。自分で行うにしても、正確に測れるかどうか不安になります。
そんな時に補助として活用したいのが体脂肪率です。

体脂肪率の測定は、市販の体組成計なら必ずついている機能。
身体に微弱な電流を流して、その際の電気の流れやすさ(電気抵抗値)を計算する『生体電気インピーダンス法』という手法で求められています。
目安として、自分の脂肪量を把握するには手軽に計測できます。

しかしこの方法は、時間や体調などによって数値が大きく乱高下する可能性が高い上に、皮下脂肪と内臓脂肪の量を正確に求めることができません。
あくまで参考値として活用しましょう。

一般的な体組成計は以下の基準で肥満かどうかを判定しています。

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計測する際には、常に同じ時間帯で行うようにするといいでしょう。
BMIが標準内で、体脂肪率が肥満判定以下ならば、腹囲の方でもそうそう引っかかることは無くなるはずです。

数値を元に肥満から脱出しよう

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BMIと腹囲、体脂肪率を把握して、自らの体重が適正かどうかを知ることはとても大切です。
特に、年末年始の暴飲暴食などでダイエットをお考えの方は、まず自分が本当に肥満状態なのかを判断するところから始めるのがいいでしょう。

さらにダイエットが必要になった場合、この数値を逆に使うことで自分の理想の体重や、腹囲の状態、体脂肪率を知ることができます。
賢く数字を使って、自分の状態をしっかりと把握できるといいですね。

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