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2018.01.14

【自転車で行こう!#1】自転車通勤、移動は健康の第一歩!心身にもメリットあり?

KenCoM公式ライター:山下晃和

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普段の移動手段としてよく使われる自転車ですが、身近すぎるだけに、その魅力に気づいていない人は多そうです。
『歩く』ことに次いで取り入れやすい自転車エクササイズで、今年はより健康で、元気なボディを作ってみませんか?

本連載は、ファッションモデルにして旅サイクリストとして活躍中の山下晃和さんが、自転車の魅力を余すことなく伝えます。
特に週末などによく自転車移動をする方や自転車通勤を考えている方には、最適な情報をお送りする予定です。

早速今回は、自転車のメリット・デメリットと、最も効率の良い乗り方(ライディングポジション)を教えてもらいます。

著者・トレーナープロフィール

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■山下晃和(やました・あきかず)
1980年生まれ。ファッションモデル。雑誌、WEB、カタログなどのライターとしても活動。海外22ヵ国と国内合わせて35,291kmを駆けた旅サイクリストでもある。著書「自転車ロングツーリング入門(実業之日本社)」。2017年に自転車とキャンプの旅フェス「BIKE&CAMP」の実行委員長を務める。フィットネス関連の仕事も増えてきたので、NASMというスポーツトレーナーの資格を取得。趣味は、独り旅、登山、トレイルラン、MTB、サーフィン、トライアスロン、野球、ウエイトトレーニング、読書、オフロードバイク、四駆でドライブ。

身近な自転車の魅力、再発見しませんか?

モチベーションがアップする魔法の乗り物

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みなさん初めまして、山下晃和と申します。早速ですが、みなさんはどうやって通勤をしていますか?
おそらく満員電車に揺られて通勤をしている方が多いと思いますが、週5日間、行きと帰りで計10回もギュウギュウに押されながら車内に詰め込まれると非常に疲れますよね。仕事の疲れは分担したり、やり方を変えたりと、ある程度コントロールできますが、通勤の疲れはコントロールできないので辛いところです。
私も学生時代は、毎朝、満員電車に揺られて往復3時間も通学していました。そのせいか、若いのに毎日疲れを感じていた記憶があります。
そこで、モデルの仕事に就いてからは電車に乗る回数を減らし、できるだけ自転車にするようにしました。するとあることに気が付きました。

一日の充実感が全く違ったのです。

時刻表や乗り換え案内にとらわれることなく、自由に時間を使って、自分が好きな道を選んで、自在に動けることに気持ちがスッキリしたのです。
さらに、自然と体力作りができ、健康を促進してくれることにも気づきました。まるで、魔法の乗り物です。

自転車のメリット・デメリットを知ろう!

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先程も述べたように自転車移動はいい運動になります。うまく漕ぎ方をマスターすれば、下半身や体幹のトレーニングにもなり、長い距離を移動すれば有酸素運動に、坂道を全力で上がれば負荷をかけた(レジステッド)トレーニングにもなります。

これを毎日、もしくは週に数日続けると、有酸素運動をこなしているのと一緒で、身体は自然と引き締まってきます。とくに電車で座っていることが多かったり、乗り換えの時にエスカレーターを使ったりしてしまう方は、一日の消費エネルギーが著しく少なくなりがちです。こうなると筋力や筋持久力は落ちていく一方です。
しかし、自転車移動の場合は距離が長ければ長いほど、持久力もついてきます。慣れてくれば、20kmくらいの距離であれば1時間もかからずに走れるようになります。電車通勤が4〜5kmの距離で、乗り換えが多かったとしたら、電車よりも自転車のほうが早く着くこともあるほどです。

散歩や通勤中に、新しい店や景色を発見できるのも気軽な自転車ならでは。

散歩や通勤中に、新しい店や景色を発見できるのも気軽な自転車ならでは。

こういった体力面や時間的効率での変化もありますが、最も顕著に出るのは心の変化かもしれません。
気持ちのいい天気の日に太陽の光を浴びて自転車に乗ると、それだけでテンションが上がってきます。日本独特の四季折々の空気を吸いながら移動することで、気持ちも解放的に。いつもより遠回りをして帰る途中で、新しいお店を発見したり、自分の知らない道に出会ったり、また近道を見つけたりと、いろいろな楽しみがあります。
自然とポジティブシンキングになるので、いいことづくめです。

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デメリットはほとんどありませんが、強いて言うならば、夏場は汗をかいてしまうので、タオルや汗拭きシートが欠かせなくなることくらいでしょうか。
あとは安全に乗れるようになるまでは、交通事故にも注意が必要です。

これだけで楽になる!正しい自転車の乗り方とは

まずはサドルの高さを調整せよ

自転車に乗る際に気をつけるべき点は2つあります。1つはサドルの高さ。ママチャリであればそれほどシビアに考えることはないですが、クロスバイク、ロードバイク、マウンテンバイクであればサドルの高さは重要です。

サドルの高さは、ちょうど腰骨辺りまで上げるのが良いでしょう。もし足が着かなくて怖いのであれば、つま先が付くところまで下げてもOKです。慣れてきたら、一番漕ぎやすいポジションに調整していきます。

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チェックの仕方は、木や壁などに手をつけて、サドルに跨り、ペダルに足を乗せ回転させます。ちょうど一番下になる時に、膝が伸びているか、少し曲がるくらいが効率の良い漕ぎ方(ペダリング)です。これによって、踏むだけでなく、引き足を使うようになります。軽く回転させるようにすれば脚が太くなることもありません。もし、サドルが低すぎて90度以上に曲がっていると、大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)だけに力が入ってしまい、スピードが出しにくくなります。

赤いラインのように、はじめは膝が少し曲がるくらいにしましょう。つま先が下を向くようにペダリングします。

赤いラインのように、はじめは膝が少し曲がるくらいにしましょう。つま先が下を向くようにペダリングします。

ペダルはつま先で踏む感覚!

2つ目は、ペダルに足を置く位置です。ちょうどペダルが刺さっているクランクという部分に母指球、足の親指の付け根が来るようにします。つま先で踏む感覚になります。
ペダリングは足首を上下せずにできるだけ固定します。こうすることによって、回転がスムーズになり、怪我の予防にもなります。

上から)ペダルの根元部分にある軸に、足の親指の付け根が来るようにします(赤いライン上)。ペダルが付いているところをクランクと言います。

上から)ペダルの根元部分にある軸に、足の親指の付け根が来るようにします(赤いライン上)。ペダルが付いているところをクランクと言います。

横から)足首は固定して回すと良いです。上に向いたり、上下させると力が逃げていくからです。

横から)足首は固定して回すと良いです。上に向いたり、上下させると力が逃げていくからです。

普段の自転車も乗り方を変えればスポーツ自転車に!

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このようにライディングポジションが決まると、脚を効率よく回すことができ、スピードも出せるようになります。また、足首や膝の怪我をしにくくなり、脚の筋肉もまんべんなく使うことができるようになります。これはどんな自転車であっても同じなので、まずはチェックしてみてください。脚の動かし方が分かると自転車移動がもっと楽しくなってきます。

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