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2017.12.27

正社員になるため興味がない仕事をすべきか|仕事にかかわる時間は思っているより長い

東洋経済オンライン

将来のことを考えると漠然とした不安があります(写真:tkc-taka / PIXTA)

参照元:http://toyokeizai.net/articles/-/201725?utm_source=deschl&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=article

将来のことを考えると漠然とした不安があります(写真:tkc-taka / PIXTA)

私は今の会社に勤務して6年になる者ですが、未だ契約社員として働いてます。そんな私に知人から転職を勧められました。正社員募集の仕事ですが、私にはあまり興味がない案件でした。今の職場で正社員になれるという保証はないですが、そのことをあまり苦と思っていません。ただ、将来のことを考えるといっそ応募するべきなのでしょうか?

事務業 匿名希望

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

ステータスという幻想


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正社員になるためだけに興味のない仕事をする必要なんてどこにもありません。それでは将来への不安は解消しないでしょう。

仕事は好むと好まざると、この先一生ついて回る自分の人生の一部であり、日々の生活時間の大部分を占める活動です。

1日の大半をつまらないことに費やす人生が楽しい人生かというと、決してそんなことはありません。

もちろん、仕事とは単なるおカネを稼ぐための手段であると割り切れれば、その限りではありません。

実際に、仕事は生活費と趣味に費やすおカネを稼ぐための手段でしかないと割り切り、その時間をある意味耐えながら、ほかの場(たとえば趣味に費やす時間)にて人生の楽しみを見いだしている人がいるのは事実です。

ただし、匿名希望さんは興味のない仕事に転職するかどうかで迷っているくらいですから、仕事を単なる手段としてはとらえられない性格なのでしょう。そのような場合は、ただ単に正社員というステータス欲しさに転職をしても絶対に後悔をします。

通勤時間を考慮すると1日の約半分をつまらないと自分が思っていることに費やすには、並大抵の精神力では無理でしょうし、最初から仕事というものをおカネを稼ぐ手段と割り切って考えていないと無理です。

であるからこそ、正社員という単なるステータス欲しさに興味のない仕事をすることの合理性を匿名希望さんが見いだすのは困難だと思われます。

頂戴した文章を拝見するに、匿名希望さんが唯一惹かれているのは正社員というステータスであり、それは将来への漠然とした不安からだと思われます。

この漠然とした不安。正社員というステータス「だけ」を手に入れても、またすぐ襲ってくる不安のはずです。

なぜならば、正社員というステータスだけを手に入れても、本当の自分自身が変わるわけではないからです。

職業上の不安を解消するための最善策は、仕事を通じて成長し、自分の居場所を職場で創り上げ、他社でも通用する経験とスキルを積むことです。

そういった経験やスキルを積むにあたって、正直、正社員や派遣といったステータスは関係なく、自分自身の仕事に対するスタンスとモチベーション、努力にかかっています。

正社員だから安定安泰なんて幻想にすぎません。

使える経験とスキルを持っていることのみが己の職業上のポジションを安泰にするのです。

本当のステータスとは

仮に正社員への道を希望するにしても、輝いている人材であれば自ずと正社員への道は開けてきます。

そういった人材になるためには、まずはご自身が現在勤務している職場において正社員を希望すれば登用されるくらいの輝いている人材になることが一番の近道です。

ステータスなんて後からついてくるものです。いや、もっと言うと実力の後からついてきたステータスこそが本当のステータスであり、自分が心の底から安心できるステータスでしょう。

反対に実力がないのに先に得たステータスほどもろいものはありません。

そういったステータスでは、本当の自分自身の弱さをわかっているがゆえに、将来の不安が解消されるどころか、逆にプレッシャーでストレスが増えるだけでしょう。

要は周囲からも認められた実力をベースとしたステータスか、それとも実力という土台のない自己満足のステータスかの違いです。

何事も、大いにもまれ、大いに悩み、苦労してきた人が強いものです。

日々の苦労がやがて自分の力となり、その力がステータスとして周りからも認められるのが一番です。

急がば回れ。これはキャリアにも言えることです。目先の本質はない価値観に惑わされてはいけません。

匿名希望さんが、ステータスという幻想に惑わされずに、本質的な価値を追求し、その結果としてしかるべきステータスを手に入れることを応援しております。

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安井 元康:『非学歴エリート』著者

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