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2018.01.31

血圧って何? 意外と知らない血圧の話〜①基礎知識編〜

KenCoM公式ライター:緒方りえ

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読者の皆さん!突然ですが、今の自分のおおよその血圧数値を知っていますか?
自分の血圧を知ることは、血管に関わる大きな病気にならないための第一歩といわれています。しかし、その理由まで知っている人はなかなかいないのではないでしょうか。
このコラムでは、血圧の考え方の基準となる身体の仕組みについてご説明します。

今回お話をしてくださるのは、群馬県済生会前橋病院 循環器内科の土屋寛子先生です。

土屋寛子(つちや・ひろこ)先生

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群馬県済生会前橋病院 循環器内科

【プロフィール】
2002年富山医科薬科大学(現:富山大学) 薬学部を卒業。2002年群馬大学 医学部編入。2008年群馬大学 医学部第二内科入局し、循環器内科医師として3年間勤務。2011年から現在まで群馬県済生会前橋病院にて勤務中。内科認定医。日本心血管インターベンション治療学会認定医。

血圧の基本を知れば、怖くない

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40代頃から気になってくる血圧。なんとなく耳にするので、誰もが知っている言葉ではないでしょうか。
でも、その意味を説明できますか?

血圧について理解するために、まずは心臓の働きについて説明させてください。

血液を送り出すポンプの役割をしている心臓は、絶えず動き続けながら血液を身体の隅々まで行き渡らせます。

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血液は心臓が縮むと大動脈という太い血管に一気に流れ込み、動脈を通って肺や全身の抹消血管(手や足などの心臓から遠い場所にある血管)を巡ります。そして心臓が広がると、血液は静脈を通って心臓内へ戻ってきます。
つまり、心臓がギュッと縮む勢いで血液が血管内の壁を押しながら進み、心臓が開いた時に血管内の壁を押していた血液は心臓内に逃げ込むということ。
この血液の流れによって血管の壁にかかる圧力のことを、『血圧』と言います。
間違って理解していた方もいるかもしれませんが、血液の速さや心臓の収縮力のことではないのです。

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血圧計で測ったことがあるならばご存知かも知れませんが、血圧には上と下の数値があります。
一般的に上と呼ばれている最大血圧のことは『収縮期血圧』と言います。これは心臓が縮んで血液を全身へ送る時の圧です。また、下と呼ばれている最低血圧のことは『拡張期血圧』と言います。これは全身を巡った血液が広がった心臓へ戻ってくる時の圧です。
病院で測定した場合、上の血圧140以上、下の血圧90以上のどちらかを越えると高血圧と診断されます。

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心臓が送り出す血液の量である『心拍出量』と、心臓から遠い手足などでの血液の流れにくさを表す『抹消血管抵抗』で血圧の数値が決まります。
ちょっと難しい話になってしまいますが、心臓がドクンと1回収縮する時に血液を送り出す量を1回拍出量といい、これを繰り返して1分間に血液を送り出す量を心拍出量といいます。この1回拍出量が多くなれば、心拍出量も増えてしまい血圧が上がるわけです。そして抹消血管内での血液の流れが悪いと、心臓は1回1回の収縮を強くして隅々まで血液を行き渡らせようと頑張るため、血圧が高くなります。
これらがかけ合わさって影響を与え続けるので、血圧は常に変動しているのです。

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血圧は絶えず変動しているため左右の血圧を測るタイミングが違えば多少の誤差はでます。
自宅での血圧測定では、左右どちらで測るか決めておくと良いでしょう。

もしも大きな左右差がある場合は、低い数値が出た側の血管が狭くなっている可能性もあります。
気になった方は医師に相談して経過をみましょう。

血圧を知ることは自分を知ることにつながる

健康管理の第一歩は、自分の身体の状態を知ることです。血圧を測る習慣がない方もまずは気にかけることが大切です。
健康診断では血圧測定が必須項目となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、どこかで血圧計を見かけたら測ってみるのも良いでしょう。病院の待合室や薬局、保険の窓口などにも血圧計が設置してあります。

次回は、血圧が高まる『高血圧』の話。いったい高血圧になると何が問題なのでしょうか?
そこを詳しく解説します。

→次回は高血圧のお話になります(2/1公開予定)

著者プロフィール

■緒方りえ(おがた・りえ)
1984年群馬県生まれ。20代から看護師として活動をする傍ら、学会への論文寄稿や記事の作成なども行う。2015年独立しフリーの編集者として活動。2017年より合同会社ワリトを設立し代表社員に就任。医療系を中心に、旅行、雑貨など幅広いジャンルでフリーライター、フリー編集者として活動中。

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