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2017.11.03

減塩しながら満足感たっぷり!鮭のちゃんちゃん焼き【男の和ごはん・減塩対策編その1】

KenCoM公式:管理栄養士・圓尾和紀

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健康的なイメージをもたれる和食ですが、塩分の摂取量は世界的に見るとトップクラスです。そのため、しばしばその問題点が指摘されることもあります。みなさまの中にも、高血圧などで塩分を控えるように指導されている方もいらっしゃるでしょう。

そこで今月の「男の和ごはん」では、さまざまな工夫をして塩分を抑えつつも満足感のある料理をご紹介していきます。
他の料理にも活用できるコツがたくさんありますよ。

減塩でもうま味しっかり!鮭のちゃんちゃん焼き

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ちゃんちゃん焼きは北海道の漁師町の名物料理で、日本の郷土料理百選にも選ばれています。名の由来は定かではなく、諸説あるようです。

鮭と季節の野菜などの食材を使い、鉄板にバターを熱して具材を炒めてから、味噌で味付けして蒸し焼きにするというのが本来の作り方です。しかし今回はより手軽に、そして健康的に作るために、バターを使わず最初から蒸し焼きにしていくレシピにしました。米油には抗酸化成分も含まれており、活性酸素除去の効果もあります。

【材料】(2人分)

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[270kcal 塩分量:約1.5g(1人分)]
・生鮭 2切れ
・玉ねぎ 1/4玉
・にんじん 40g
・もやし 40g
・しめじ 1/4パック
・ニラ 30g
・塩コショウ 少々
・米油(他の植物油でも) 小さじ2
(A) 白味噌 大さじ2
(A) みりん 大さじ2
※ 上記の分量を2つに分け、それぞれをアルミホイルで包みましょう。

【作り方】

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1:玉ねぎは薄切り、にんじんは短冊切り、ニラは食べやすい長さに切る。しめじは石づきを落とし、手でほぐす。

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2:アルミホイルを広げ、米油を薄くぬり、鮭を皮を下にしてのせる。軽く塩コショウをして下味をつける。
鮭の上から1の食材と(A)をのせ、飴の包み紙の要領でアルミホイルでくるむ。あまりギュッと締めるとホイルが破れるので注意。

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3:フライパンに水を張り、その上に2をのせてフタをし、蒸し煮にする。

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8分ほど蒸したら出来上がり。

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薄味にしても、野菜やきのこなどを入れることで食材のうま味が出て、しっかりとした味わいに仕上がります。特にきのこはうま味成分が多く含まれているので、1種類は入るといいですね。野菜はなんでもお好みのもので良いのですが、ブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜も一緒に入れるようにすると、栄養のバランスがいいと思います。

味噌は塩分を含む調味料です。しかし、「塩分を塩のままでとると血圧に影響があったが、味噌の形で与えると血圧が上がらなかった」という研究結果もあるんですよ。もちろん取りすぎはいけませんが、同じ塩をとるのでも味噌の塩分は血圧を上げにくい可能性があります。

味噌自体に風味やうま味があるので、少しでも美味しさを感じやすいというのも特徴です。

参考文献

渡邉敦光 『味噌力』かんき出版(2012)

■男の和ごはんバックナンバー

著者プロフィール

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■圓尾和紀(まるお かずき)
“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。日本の伝統食の良さを現代の生活に活かす「和ごはん」の考え方を伝えている。『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。

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