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2017.03.24

美容・ストレス・不眠におすすめアロマ活用法【インタビュー:心を癒す香りの力③】

KenCoM編集部

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ホスピスでのボランティア経験やアロマテラピーの研究等を通じ、アロマテラピーを極めた日本アロマ環境協会・理事の熊谷さん。第3回のこの記事では、日常の中での不調に対応するアロマテラピーの実践法について伺います。

▼前回・前々回の記事はこちら

<お話を伺った方>熊谷千津さん

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■熊谷千津(くまがい・ちづ)さん:
公益社団法人日本アロマ環境協会理事・薬剤師・博士(農学)。
大手製薬会社に勤務の後、イギリスのTisserand Institute Holistic Aromatherapy Diploma コースに留学。ディプロマを取得し帰国後、緩和ケア病棟にてアロマセラピストとして活動する。2014年より公益社団法人日本アロマ環境協会常任理事。2児の母でもある。

日常の不調に活かせるアロマテラピー

眠れないときにはラベンダーやオレンジの香り

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――それでは、アロマテラピーが具体的に日常生活の中で役に立つシーンや使い方について伺えますか?

まずよく眠れない時には、ラベンダーやオレンジ・スイートの香りの芳香浴がおすすめです。2013年に発表された実験で、就寝前の高齢者の方にオレンジ・スイートの香りの芳香浴により 、よく眠れるようになったという報告もあるんですよ。
不眠というのは病気の前兆であり、うつや更年期障害が隠れていることもあるので、ないがしろにしてはならない症状ですね。

女性ホルモンと上手に付き合って健康維持

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――生理痛・生理不順や更年期障害など女性の健康にはいかがでしょうか?

マタニティブルースや産後うつ、PMSなども含め、女性の健康には女性ホルモンが大きく関わっているので、それとどう付き合うかがとても重要です。特に若いときは無理が利いてしまうので、頑張りすぎてしまうことが多いのですが、結局年を取ってから不調が出てしまうことがよくあります。1日1回は疲れをリフレッシュしてチャージする時間を作ってほしいですね。

精油では、ゼラニウム、ローズ、ラベンダーなどがリラックスにおすすめです。女性に優しい精油を加えたトリートメントオイルで、ハンドトリートメントをするといいと思いますよ。

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認知症予防にも香りが効果的

――認知症予防に何かおすすめはありますか?

認知症の症状が1番最初に現れるのは嗅覚だと言われていて、香りを感じなくなるという前兆があるんです。なので、予防として香りで脳に刺激を与えるのはよいと言われています。
嗅覚の情報は大脳に直接届くので、ぜひ好みの香りを芳香浴で活用していただきたいですね。

ビジネスマンはシダーウッドやベルガモットでリラックスを

――ビジネスマンのストレスケアには何かよい方法はありますか?

精油を含ませて使えるラペルピンや、直径2cmぐらいのシールに香りを染みこませて、上着の内側に貼り付けられるものなども売られていますし、気軽にリラックスにアロマを活用してほしいと思います。
また男性には甘さの少ない香りの方が好まれますので、ハーブ系やウッディ(木)系の香り、特にシダーウッド(編集部注:マツ科の木の葉の香り)などがオススメですね。ちなみに、AEAJで男女別に好きな香りをアンケートしたところ、男性では1位がベルガモット(編集部注:甘さを抑えた柑橘系のすっきりした香り)でした。

★編集部ピックアップ★

アロマテラピーの精油を染みこませて衣服に貼り付けられるシール状の商品『貼るアロマシール』

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夫婦の絆を強めるハンドマッサージ

――他に何かおすすめのアロマの利用法を教えていただけますか?

家庭でのハンドトリートメントはおすすめです。子育てをしながら仕事をする女性ってすごく忙しいですよね。ぜひ週1回、旦那様にハンドトリートメントをしてもらう時間を作ると良いと思います。毎週何曜日、って決めるのもおすすめです。(編集部注:先日発表された研究では、ラベンダーの香りのアロマハンドマッサージによって、働く子育て女性への“脳の若返り効果”の可能性が示唆されています)

▼参考資料

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あと、お風呂に入浴剤代わりの精油を5滴入れるのもおすすめです。お風呂は毎日入りますから取り入れやすいかと思います。香りをじっくり味わうためには、電気を消してお風呂に入ってみるのもいいですよ。ラベンダーなど使って、お風呂から上がったらゆっくり休んでくださいね。

素焼きのアロマストーンで自分のデスクだけ香らせて

――オフィスではいかがでしょう?

素焼きの石に精油を垂らして使うものもあって、オフィスの机に置くと自分の周りだけ香るのでいいですよ。

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――なるほど。ディフューザーは香りが広がり過ぎるなぁと躊躇していたんです。

他には、机のティッシュの箱の中に何滴か垂らしておくのもいいですよ。ティッシュペーパーを出すたびに香るんです。

熊谷さんの美容の秘訣は3つ

――いいですね!それから、熊谷先生の美容の秘訣を教えていただけますか?

特別なことはしていないのですが、心がけているのは、ストレスを溜めないこと、おいしいものを食べること、肌の保湿の3つです。

1、ストレスを溜めないこと

――どうやってストレスを発散されていますか?

家で子どもとたくさん話して発散します。元々ストレスを溜めてしまうタイプで、ひどい頭痛になって病院に運ばれることまであったんですが、最近は「なるようにしかならない」という気持ちになることも大事だなと思っています。

2、食事は自然なものを自分で調理

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――本当にそうですね。お食事はどんなふうにされていますか?

おいしいものを食べることが好きなんです。料理上手というわけではないのですが、自分でささっと作れるものを作ります。たとえばカレーを作るときは、スパイスをゴリゴリ砕くところから始めるんです。スパイスとトマト缶と野菜をたっぷり入れて素材の味を活かして煮込みます。

3、保湿はお風呂の中で

保湿については、お風呂上がりにすぐ、もしくはお風呂のなかで肌にトリートメントオイルを塗ることにしています。産後にシワが増えてしまったことがあって、化粧品売り場で調べてもらったら「乾燥肌でバリアが低下しています。お風呂上がり何分後に保湿していますか?」と聞かれたんです。当時は子どもが小さかったので、お風呂上がりも自分のことは後回しになってしまって、スキンケアが1時間後になることも。
その会話でハッとして、以来、お風呂上がりに肌を乾燥させないようにしています。

――なるほど。お美しい理由が理解できました!最後に読者の方にメッセージをいただけますか?

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アロマテラピーは難しいものではありません。まずは精油1本でいいので、ぜひ生活に取り入れてみていただけるといいなと。気持ちが楽になれますので、手軽に使っていただけたら嬉しいです。

――今回、手軽な活用法も伺いましたので、ぜひ読者の皆さんにも実践いただきたいですね。ありがとうございました!

ご自身の原体験から20年以上、アロマテラピーを通じて多くの人と触れ合ってきた熊谷さんにお話を伺いました。
アロマテラピーは医療ではありません。でも医療の邪魔をすることなく、心を支え、手助けをしてくれるものになれるのかもしれません。老若男女どんな方でも、よい香りがして嫌な気持ちになることはないはずです。ぜひ生活の中によい香りを取り入れてみてくださいね。

(取材・文・撮影:KenCoM編集部)

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