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2017.02.24

【休日さんぽ】絶品スイーツと行く!日本橋・七福神の旅

KenCoM編集部

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2月下旬も過ぎ、徐々に春の足音が聞こえ始めてきました。
だんだんと暖かくなり気分も軽やかになるこの季節には、ちょっと足を伸ばして江戸をしのばせる町・日本橋へと出かけてみてはいかがでしょうか。今回の【休日さんぽ】では、日本橋からスタートする「七福神巡り」を絶品スイーツとともにご紹介していきます。

▼江戸時代から続く日本橋の老舗を紹介している記事はコチラ

「七福神巡り」とは?

「七福神巡り」とは、江戸時代に広まった風習で、七福神を祀っている寺社を巡り参拝することを言います。参拝を通じて七福神からの加護を受け、福を授かることができると伝えられてきました。
全体の距離は4キロメートルほどですので、軽い運動として歩くのにもぴったりなんです。

日本橋にある七福神巡りの神社

日本橋・七福神巡りの地図

日本橋・七福神巡りの地図

今回の日本橋を舞台にした七福神巡りは、合計で8つの神社を回っていきます。それぞれ神社の住所を地図アプリなどに入力していき、場所を確認してから歩いていきましょう。

※歩きスマホは危険ですのでやめましょう。

1.小網神社【福禄寿・弁財天】

■住所 :中央区日本橋小網町16-23
■ご利益:強運厄除・財運向上/病気平癒・健康長寿

2.茶ノ木神社【布袋尊】

■住所 :中央区日本橋人形町1-12
■ご利益:未来予知・金運の神

3.水天宮【弁財天】

■住所 :中央区日本橋蛎殻町2-4-1
■ご利益:技芸上達・福徳自在

4.松島神社【大国神/大黒天】

■住所 :中央区日本橋人形町2-15-2
■ご利益:五穀豊穣・開運招福

5.末廣神社【毘沙門天】

■住所 :中央区日本橋人形町2-25-20
■ご利益:勝運除災・営業繁栄

6.笠間稲荷神社【寿老神】

■住所 :中央区日本橋浜町2-11-6
■ご利益:長寿延命・導きの神

7.椙森神社【恵比寿神】

■住所 :中央区日本橋堀留町1-10-2
■ご利益:商売繁盛・交通安全

8.寶田恵比寿神社【恵比寿神】

■住所 :中央区日本橋本町3-10-11
■ご利益:商売繁盛・交通安全

所要時間は神社の混み具合にもよりますが、1〜2時間ほどになります。

それでは日本橋・七福神巡りスタート!

写真の中に七福神が隠れています

写真の中に七福神が隠れています

それでは早速七福神巡りの神社をご紹介していきます。日本橋駅をスタート地点として巡った順番に記載していきますので、実際に歩かれる際にはぜひ参考にしてください。日本橋・人形町ならではのスイーツスポットも合わせてお届けいたします。

1.小網神社:銭を洗って金運アップ?

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日本橋駅からスタートするのであれば、駅から1番近い小網神社から巡りましょう。日本橋駅から歩いて10分(約850メートル)ほどの距離にあります。540年前(文政元年1466年)に鎮座した歴史の古いお社です。

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小網神社の境内には「東京銭洗い弁天」と呼ばれるものがあり、手持ちの硬貨などを設置してあるザルに入れ、水に浸して清めます。

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このように水に浸した小銭を使わずに、財布の中に入れておくと「種銭(たねせん)」となって新たにお金を呼び込み、財運向上のご利益があると言われています。ただし、水浸しのまま小銭を財布に入れてしまうと財布が傷んでしまう可能性もあるので、ハンカチなどを持っていきしっかりと拭いてから納めるようにしてください。

2.茶ノ木神社:笑顔の素敵な布袋尊は福徳円満の神様

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小網神社から徒歩で4分。距離にして350メートルほどの地点にあるのが「茶ノ木神社」です。高層マンションの横にポツンとある小さな神社で、通勤途中のサラリーマンの方が参拝されている姿もちらほら見受けられました。七福神では笑門来福の神として信仰されている布袋尊(ほていそん)が祀られています。

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徳川時代に社の周囲に茶の木がぐるりと植え込まれ、芝と茶の木の緑が見事であったことから「茶ノ木神社」と呼ばれるようになりました。今では「お茶の木さま」と町の人々に親しまれています。

【スイーツスポット①】三原堂本店の「桜どら焼き」で春の訪れを感じる

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次の神社へと足を運ぶ前に、最初のスイーツスポットをご紹介します。茶ノ木神社から次の水天宮へと続く道の途中に、「三原堂本店」という和菓子屋さんがあります。1877年から続く老舗で、せんべい・和菓子・洋菓子と幅広い商品を扱っており、お土産にも喜ばれそうな四季折々を模したスイーツも楽しめます。

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お店の方に尋ねたところ、ここの一番人気はどら焼き(200円)だそう。モッチリかつフワフワの生地の中に、あっさりとした粒餡が詰まったこちらのどら焼きは非常に濃厚な味わいです。毎年多くの参拝客が甘いものを求めて三原堂本店に足を運ばれるとのことでした。

三原堂本店の詳細情報

■住所:東京都中央区日本橋人形町1-14-10
■電話番号:03-3666-3333

3.水天宮:鈴の緒ゆらせば、安産祈願の音がなる

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三原堂本店の斜向かいにある「水天宮」は、安産・子授けのご利益があることで有名です。こちらは七福神の中でも紅一点の女神・弁財天を祀っています。

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江戸時代の水天宮は藩邸の中にあったため、庶民は参拝することができませんでした。しかし、毎月5日の縁日に限り、殿様の計らいにより、参拝が許されていたそう。その時に妊婦の方が鈴の緒(鈴を鳴らすための紐)のおさがりをもらい、それを腹帯として安産を祈願したところ、無事に赤ん坊が生まれたことから人伝いにこのご利益が広まりました。

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神社の中には「子宝いぬ」と呼ばれる犬の親子像があります。古くから犬はお産が軽いことから、安産の神様として祀られてきました。

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母子犬像の周りには十二支の文字が書かれた玉が並んでおり、その中から自分の干支を撫でると安産・子授け・無事成長などのご利益があると言われています。毎月戌の日には、多くの夫婦が参拝するため非常に混み合います。

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また、母子犬像ほど目立ってはいませんが「安産子育河童」と呼ばれる河童の親子像もお見逃しなく。写真では分かりにくいですが、母河童にしがみつく3匹の子河童がいます。

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河童は水天宮の神使と考えられており、頭に水をかけて参拝すれば、火除けや魔除けのご利益にあやかることができるそう。

【スイーツスポット②】こし餡ぎっしり!重盛の人形焼に舌鼓

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ここで再びスイーツスポットのご紹介です。水天宮から歩いて3分ほどの場所に「重盛の人形焼」と呼ばれるお店があります。創業100年以上続く、人形焼の老舗です。

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ここ人形焼にはぎっしりとこし餡が詰まっており、一口食べれば、口の中いっぱいにコクのある甘みを感じることができます。ぷっくりとふくれた七福神の顔を模した人形焼は、今回の旅に欠かせないスイーツと言えるでしょう。

重盛の人形焼の詳細情報

■住所:東京都中央区日本橋人形町2-1-1
■電話番号:03-3666-5885

4.松島神社:神様に夢の実現をお願いしよう

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大通りの喧騒から離れて裏路地を進んでいくと、ビルの隅にひっそりと佇む「松島神社」へとたどり着きます。こちらは福徳開運の神様として信仰されている大黒天をお祀りしています。

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明暦の大火(1657年)より前には、歌舞伎役者や呉服商人、人形細工職人など、芸能関係や庶民の参拝により賑わっていたそう。そんな松島神社では「良夢札(りょうむふだ)」というお札をいただくことができます。お札に自分の願いごとを書いて枕の下に置いて寝ると良い夢が見ることができ、それが正夢になるというものです。旅のついでにあなたの夢の実現を神様にお願いしてみてはいかがでしょうか。

5.末廣神社:勝利を掴みたいなら毘沙門天に会いに行こう

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松島神社から350メートルほどの離れた距離にある「末廣神社」は、智恵と勇気を司る神様・毘沙門天を祀っています。建物の間に挟まれているため、気づきにくいかもしれません。

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末廣神社は400年以上前から、災難を祓い、勝運を授ける場所として信仰されています。

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江戸の初期(1617年)に遊郭・吉原がこの土地にあった頃に創建された末廣神社も、今では人通りが少なく、静かで落ち着いた時間が流れているようです。

【スイーツスポット③】シナモンたっぷりの黄金芋を味わう

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ここで3つ目のスイーツスポットをご紹介します。お店の名前は「壽堂(ことぶきどう) 」と言って、こちらも1884年から続く老舗和菓子の名店です。紺色の暖簾が目印。

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こちらのお店で必ず食べていただきたいのが「黄金芋」です。綺麗に包まれた黄色い和紙をほどくと、そこにはシナモンがたっぷりとまぶされた黄金芋が。薄皮の中にはぎっしりと黄色い餡が詰まっており、サツマイモのようにほっくりと柔らかな感触を味わうことができます。店内で食べていくこともできて、その際には温かいお茶も出していただけます。

壽堂の詳細情報

■住所:東京都中央区日本橋人形町2-1-4
■電話番号:03-3666-4804

6.笠間稲荷神社:家族の安全と長寿を願う場所

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黄金芋を頂き、体力を回復させて次に向かうのは「笹間稲荷神社」。こちらの神社には幸福長寿・家庭円満の神様である寿老神が祀られています。

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立派な赤い社が特徴的な笹間稲荷神社は、茨城県にある日本三大稲荷・常陸笹間神社の東京別社です。

7.椙森神社:昔は宝くじのスポットだった?

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笹間稲荷神社から750メートルほど歩いていくと「椙森(すぎのもり)神社」に到着します。椙森神社は平安時代に平将門の乱を鎮めるために藤原秀郷(ひでさと)が戦勝祈願をした場所だと伝えられおり、ここには七福神の中でもっとも有名な恵比寿神が祀られています。

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江戸時代、城下町では火災により焼失した寺社再建の費用のために、有力寺社で当たりくじである富興行(*1)が行われていました。ここ椙森神社でも富興行が行われており、それを記念して”富塚”と刻まれた石碑がたっています。
*1・・・現在で言うところの宝くじ

「富塚」という文字が刻まれた石碑

「富塚」という文字が刻まれた石碑

8.寶田恵比寿神社:徳川家康が江戸の商売繁盛を祈って寄付した神社

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七福神巡りの旅、最後の神社はこちらの「寶田(たからだ)恵比寿神社」になります。椙森神社と同じく、七福神の中で唯一日本の神様であり、商売繁盛の神でもある恵比寿神を祀っています。

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この神社で毎年10月19日に行われる「べったら市」は東京秋の風物詩で、400軒以上もの露店が立ち並ぶそうです。「べったら市」という名前は、江戸幕府15代将軍徳川慶喜公も大好物だったという大根のべったら漬けが、この地域でよく売られたことに由来します。

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寳田恵比寿神社の脇には「BETTARA STAND 日本橋」と呼ばれるキッチンカフェがあります。寳田恵比寿神社に到着すれば七福神巡りは終わりですので、最後にこちらのカフェで食事やお酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。

BETTAR STAND 日本橋の詳細情報

■営業時間:11時~22時半(※1〜2月の冬季期間中のみ営業時間に変更あり)
■電話番号:080-9402-5960

七福神巡りから始める”運”動習慣!

東京には他にもいくつか七福神巡りを楽しめるスポットがありますが、日本橋の七福神巡りはもっとも距離が短くわかりやすいルートになっているとのことでした。早歩きで回れば1時間ほどで1周できるそうです。

また、七福神を参拝すると7つの災難が払われ、7つの幸福を授かることができると伝えられています。忙しくなかなか時間がとれないかもしれませんが、町の雰囲気を楽しみながら短い時間で回れる日本橋の七福神巡りは、きっとあなたに歩く楽しさを気づかせてくれると思いますよ。

(取材・文・撮影:KenCoM編集部)

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