メニュー

2016.11.08

デキるパパの“公園筋トレ”虎の巻【コスパ筋トレ術①】

KenCoM公式ライター:真田雅人

家族サービスをしながら出来る公園筋トレ

今日から新連載『コスパ筋トレ術』をお届けします。高級なトレーニングマシンが無くとも、お金をかけないトレーニング法はいくらでもあるんです。

第1回は「公園筋トレ」です。平日は仕事、土日は家族サービスで忙しい日本のお父さん。筋トレに割く時間なんてないよ! と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな忙しい方にオススメなのが公園トレーニングです。公園にある遊具は、子どもの遊び道具としてはもちろん、筋トレが出来る器具としても使えます。お子さんを遊ばせながら、その合間に筋トレなんてことも出来ますよ。どうでしょう、筋トレで公園デビューしてみませんか!

公園で出来る『大胸筋』のトレーニング

1.ベンチを使ってデクライン・プッシュアップ!

どこの公園にもベンチがありますよね。このベンチですが、トレーニングの器具としても使えます。足を乗せ、地面に手をついてデクライン・プッシュアップを行えば、大胸筋上部のトレーニングなります。

手幅と足幅は肩幅です。腰を反ったり浮かしたりしないよう、腹筋と背筋を使ってしっかりと支えてください。デクライン・プッシュアップは体幹のトレーニングにもなります。

そして、顎がつくギリギリのところまで体を降ろします。公園だと小石があり、手が痛くやりにくい場合がありますので、事前に軍手を用意しておくといいでしょう。手が汚れず、また痛さを緩和することができます。軍手は滑り止め付きのものがオススメです。

体を降ろすときに息を吸い大胸筋を開き、体を上げるときに息を吐き収縮させます。プッシュアップはどれも体を降ろすときに息を吸い、上げるとき吐きます。息は止めずに行ってください。

デクラインプッシュアップですが、初心者の方は15回から20回の3セットが目安です。インターバルは30秒から1分です。

中級者はブランコを使ってデクライン・プッシュアップ

またこれは中級者以上向けですが、ブランコに足を乗せて行うデクライン・プッシュアップもオススメです。ブランコは不安定ですから、バランスを保つために、より筋肉が使われます。大胸筋だけでなく、腹筋、背筋などもハードに追い込むことができます。

デクライン・プッシュアップを行なった後はベンチにつけた砂をはくことを忘れずに行なってください。足を乗せることに抵抗感がある方は、靴を脱いで行なってもいいと思います。

2.ベンチで大胸筋下部を鍛える!

デクライン・プッシュアップとは逆で、今度はベンチに手をついてプッシュアップを行なっても大胸筋を鍛えることが出来ます。これをインクライン・プッシュアップといい、大胸筋下部のトレーニングになります。負荷が弱いことから20回以上行うことをオススメします。

その他、地面にそのまま手をつき通常のプッシュアップを行なってもいいと思います。デクライン、インクラインを行なった後に、通常のプッシュアップを行えば、かなり大胸筋を追い込むことが出来ます。

3.平行棒を使いディップスをしよう!

公園に平行棒のような器具があったらディップスが可能です。ディップスは上半身のスクワットと言われており、大胸筋だけでなく、上腕三頭筋や僧帽筋、三角筋なども鍛えることが出来ます。平行棒があったら、ぜひトレーニングメニューに取り入れてください。

「近所の公園に平行棒なんてない!」と思われている方もいらっしゃるかと思います。何か見落としていませんか? 平行棒がなくても滑り台ならありません?

滑り台の手すりは平行に並んでいます。なので、滑り台の手すりでもディップスが出来ます。ディップスは10回の3セットを目安に行なってください。

公園で出来る『背筋』のトレーニング

1.背筋を鍛える最高のエクササイズ、チンニングをしよう!

どこの公園でも鉄棒はあるものです。その鉄棒を使ってチンニング(懸垂)広背筋を鍛えることが出来ます。順手でバーを握ります。手幅は肩幅より、拳1つから2つ分広めに握ってください。

そして小指と人差し指に特に力を入れ握ります。胸を張り体を引き上げてください。体を引き上げるときに息を吸い、降ろすときに吐きます。初心者の方はは5回から10回が目安です。それを3セット行なってください。順手で行う場合、広背筋の上部が鍛えられます。

2.逆手懸垂で広背筋下部と上腕二頭筋を鍛える!

順手が終わったら次は逆手です。逆手では広背筋の下部が鍛えることが出来ます。また逆手で行うと上腕二頭筋が使われます。逆手の懸垂で背中と上腕二頭筋、2つの筋肉を追い込んでいきましょう。

逆手のときは、手幅は肩幅です。肩幅よりも狭めて行うと上腕二頭筋の関与がより大きくなります。狭い手幅で行うことをナローグリップと言います。ナローグリップで行う場合、手幅は拳1つ分ほどにしてください。

3.筋力が弱い方はには斜め懸垂がオススメ!

公園に高い鉄棒がない場合や筋力が弱く懸垂が出来ない場合は、斜め懸垂がオススメです。斜め懸垂を行うときは、順手でバーを握り、極力体を倒します。そして足をしっかりと伸ばしてください。伸ばすほど負荷が大きくなります。

そして肩甲骨を背中の中央に引き寄せるようにして体を引き上げます。肩甲骨がしっかりと動いていることを感じてください。

バーのギリギリまで体を引き寄せたら、ゆっくりと体を落としていきます。勢いよく落としてしまい、手が滑ったりすると大怪我の元になりますので気をつけてください。

斜め懸垂は負荷が軽いので、それほどきつい種目ではありません。フォームを重視し、肩甲骨のストレッチと動かし方を身につけるトレーニングだと思ってください。

4.雲梯(うんてい)でパラレルグリップチンニングをしよう!

公園によっては雲梯(うんてい)があるかと思います。この雲梯を使ってチンニングを行うことが出来ます。

雲梯を右手、左手で1本ずつ縦に握ります。手のひらが平行になることから、この握り方をパラレルグリップと言います。パラレルグリップでチンニングを行うと僧帽筋や背中の中央の筋肉である脊柱起立筋を鍛えることが出来ます。

パラレルグリップでチンニングを行うことで、背中の厚みが増します。公園に雲梯がある方は、ぜひパラレルグリップでチンニングを行なってください。

公園で出来る『腹筋』トレーニング

1.鉄棒にぶら下がって膝蹴り!ハンギングニーレイズ

腹筋を鍛えたいけれど、なかなか横になって腹筋運動が出来るだけのベンチがないといった場合にオススメなのがハンギングニーレイズです。

このトレーニングは鉄棒にぶら下がって行います。腹直筋を全体を鍛えることができますが、特に腹直筋下部への刺激が強いトレーニングです。

まずバーを肩幅か、肩幅よりもやや広めに握ります。そして足を揃えてぶら下がります。そして膝を上げ、膝が地面に対し平行よりもやや高くなったら降ろします。膝を上げすぎると、負荷が逃げてしまうので上げすぎに注意してください。

呼吸は膝を上げるときに吐き、降ろすときに吸います。これを10回から15回の3セット行ってください。

2.腹筋に強烈な刺激!ハンギングレッグレイズ

続いてオススメなのがハンギングレッグレイズです。ニーレイズが膝を上げるトレーニングなのに対し、レッグレイズは鉄棒にぶら下がった状態から、脚を上げるトレーニングです。腹筋に強烈な刺激があるトレーニングなので、腹筋を鍛えたい方はぜひメニューに取り入れてください。

足は上級者になればバーにつくほど上げられますが、初心者の方はまず無理だと思います。初心者は足が地面に対し平行になるまで上げてください。横から見たときL字のように見えます。その位置でけっこうです。

反動を使わず、腹筋で脚をコントロールする!

ハンギングニーレイズ、ハンギングレッグレイズは、慣れないうちはどうしても体が大きく揺れてしまい、思うように脚を上げることが出来ません。反動を使って上げ、降ろすときも脚をコントロールせずに勢いよく降ろしてしまうと、揺れ幅が大きくなります。

揺れ幅を小さくするには、反動を使わないこと、そして降ろすときは脚を腹筋の力でしっかりとコントロールすることが大切です。またそれが腹筋に効かせるコツでもあります。

慣れないうちは、どうしても大きく揺れてしまいますが、繰り返し行うことでコツが掴めてきますので、逞しい腹筋を作るためにぜひ行ってください。

公園で出来る『脚』トレーニング

1.子ども用鉄棒を補助にシングルレッグスクワット!

脚を鍛えるならスクワットです。公園でスクワットを行なってもいいのですが、せっかく公園に来ているのですから、ここでしか出来ないトレーニングを行なってみてはいかがでしょうか。

オススメなのが、シングルレッグスクワットです。シングルレッグスクワットは片足で行います。といっても、シングルレッグスクワットはバランスを保つのが難しく、何も支えがない状態で行えるのは、筋トレ上級者でも少数です。

そこで支えを使って行います。子ども用の低い鉄棒があったら、それはシングルレッグスクワットの補助として最適です。腰の位置にバーがくる鉄棒をえらんでください。そして両手で鉄棒を軽く握り、片足を浮かし、もう片方の足で深くしゃがみます。浮かした足はしゃがんだとき前に出します。

起き上がるときは、手の力で体を引き上げるのではなく、出来るだけ脚の力を使って起き上がってください。これを連続して10回から15回行います。終わったらもう片方の足で行なってください。

左右の足でスクワットを行なって1セット。これを3セット行なってください。初心者の方は10回程度で脚がパンパンになるかと思います。シングルレッグスクワットでは短時間かつ少ない回数で大腿四頭筋、ハムストレングス、大臀筋を追い込むことが出来るハードなトレーニングです。

2.ブランコを使ってブルガリアンスクワット

続いてオススメなのがブランコを使ったブルガリアンスクワットです。ブランコは不安定ですから、バランスを保つために、安定した台で行うよりも脚の筋肉が使用されます。

まず、片足をブランコに乗せます。地面についている足は、広めに取るとハムストリングスや大臀筋に効き、狭めると大腿四頭筋に効きます。

体をゆっくりと降ろし、鍛えたい筋肉に意識が負荷がかかっていることを感じてください。体を降ろすときは、膝がつま先よりも前に出ないようにしてください。

膝がつま先よりも前に出ると、負荷が膝にかかってしまいます。ターゲットとする筋肉に負荷がかからないどころか、膝を痛めることにもなるので、つま先よりも前に出さないことは厳守してください。

ブルガリアンスクワットは10回から15回の3セット行いましょう。

※トレーニングに慣れていない方がチャレンジされる場合は、バランスを崩すとケガをする恐れもありますのでご注意ください。

3.ウォーキングランジでハムストリングスと大臀筋を鍛える!

公園ならではのトレーニングとしては、ウォーキングランジがオススメです。ウォーキングランジとは大股で歩くことです。歩幅は肩幅の2倍以上、後ろの脚の膝が地面につくギリギリまで、脚を広げて歩きます。

ウォーキングランジでは、ハムストリングスと大臀筋を鍛えることが出来ます。20歩で1セットとし、3セット行なってください。

いま世界的に公園筋トレがブーム! 青い空の下で行う筋トレは最高ですよ!

いまアメリカ、ロシア、ヨーロッパなどの若者を中心に、公園で行う筋トレ「ストリートワークアウト」が流行しています。黙々と筋トレをする人もいれば、体操選手のような派手なパフォーマンスを行うなど、楽しみ方は人それぞれ。パフォーマンスを競う世界大会なども開催されております。

参考動画

青い空の下で行う筋トレは爽快の一言! 日々のストレスが解消されます。どうでしょう、近所の公園で、公園トレしてみませんか。

そうそう最後に一言。公園の遊具は子どもたちが優先なことをお忘れなく! そこはマナーを守ってくださいね!

参考文献

<著者プロフィール>

■真田雅人(さなだ・まさと):
山形県出身。フルコンタクト空手歴20数年、ウエイトトレーニング歴15年。幼少の頃は肥満でいじめられっ子。内向的な性格と肥満体型を克服するため、16歳のときにダイエットを始めると同時にフルコンタクト空手の道場に入門する。10ヶ月で30キロダイエットに成功。その後、上京し編集プロダクションに勤務。格闘技の書籍・ムックの企画編集に携わり、多くの武道家、格闘家を取材し交流を深める。多くの格闘家への取材を通して、彼らが心身の鍛錬としてウエイトトレーニングを行なっていることを知り、自身でも始めたところメンタルの安定・成長につながることに気がつく。「筋トレは最高のメンタルトレーニング」が持論である。

この記事に関連するキーワード