2016.10.31
離婚危機、同居4年以内と20年後に訪れる!夫のNG行動とは
離婚は妻からの申し立てが約7割…そんなデータがあります。夫は円満に家庭生活を営んでいると思っていても、実は妻は夫の一挙手一投足に不満だらけという場合も多いもの。知らず知らずのうちに妻があなたに怒っている、なんて経験ありませんか?
では、妻は夫のどんな行動に嫌気がさしてしまうのでしょうか。今回は、日常生活でありがちな妻の「夫への不満ポイント」を中心にまとめてみました。
“新婚”と“熟年”に夫婦の危機がやってくる?!
実は、夫婦が離婚の危機を迎えるのは、二人で暮らし始めてすぐの「同居4年以内」と、子育てが落ち着きパートナーと再び向き合うタイミングになる「同居20年以上」が一番多いのだそうです。こうみると、やはり二人の生活のすれ違いが原因の場合が多いのかもしれません。
とはいえ、離婚だけは避けたいと感じている方も多いでしょう。離婚した男性は円満な結婚生活を送る男性に比べ、寿命が10年短いというデータもあります。それくらい、離婚は心身ともに大きな負担を強いる可能性があるんですね。
別れたい妻、別れたくない夫
毎日同じように繰り返してきている夫婦の「日常生活」。でも、夫の何気ないいつもの行動が、妻の不満の火種として燻っていることがあります。
例えば、「休みの日は趣味のゴルフばかりで、子育てに無関心」というような夫だと、妻も不満に感じますよね。夫ばかり自由に暮らしていると、妻の息抜きができずストレスがたまることもあるでしょう。
また、「妻が新しい服を買うたびに嫌味を言う癖がある」「ママたちの飲み会への参加を認めない」など立場を利用したモラハラ気味の言動。それ以外にも「脱いだら脱ぎっぱなし、使った道具も置きっぱなし」というようなだらしのない行動も積み重なることで、妻の信頼は薄れていくでしょう。どれも、夫が無意識に行っているなら問題です。
離婚申し立て件数は妻のほうが多い
実際に離婚を申し立てる件数で比較してみると、男性より女性の方がずっと数は多いんです。約7割が妻からの申し立て。つまり、夫が持つ妻への不満より、妻がもつ夫への不満のほうが、倍程度多いということなのかもしれませんね。「別れたい妻と、別れたくない夫」ということでしょうか。元々女性の方がパートナーに対する期待が高いと言われているのもその理由の一つです。
性別離婚申し立て件数の推移
(2004-2013 最高裁判所 司法統計)
「みんな「夫婦」で病んでいる(本田りえ)」 図表1-6を元に作図
では、夫のどんな行動が続くと、妻の表情が曇ってゆくのでしょうか。
今回は、男性が妻を失望させてしまう可能性の高い、家庭内の行動についてみていきましょう。
妻の覚悟が決まる前に、気をつけたい行動
1.無邪気すぎる子どものような夫
休日は自分の趣味のことばかり。家に帰るとソファーに横たわりテレビ三昧。
仕事で疲れているから…を言い訳に、家では「新聞とってー」「ビール持ってきてー」などと、子どものように無邪気にくつろぐ男性も多いのではないでしょうか?もしかすると夫が妻と過ごしている時間は、実家で母親に甘えているのと同じ感覚になるのかもしれませんね。
そんな夫の姿に「私は召使いじゃないのよ!」とバクハツする妻もいるでしょう。妻だってほんとはソファーでダラケていたいけど、責任を持って家事をしているだけのこと。そこにつけこんで、「妻を動かすのが夫の権利」のような態度をとられると、腹が立つのも無理はありません。
年端もいかない子供なら可愛くても、夫が無邪気なんてゲンナリ…。なんでも「やってもらおう」じゃなくて、「じぶんでやろう」とするだけで、妻の負担もかなり軽くなるものなんです。そして良い妻になろうという妻の気持ちに感謝の声を掛けることも信頼感を深めますよ。
もし、妻側がこんな理不尽夫の言動に追いつめられてしまっていたら「いい妻はこうあるべき」という思い込みと板ばさみになっているかも。妻のほうも「無理なときは無理」と言える関係がちょうどいい、と思えるといいですね。
2.自分のこと以外興味なし!無関心夫
夜中に子どもが急に具合が悪くなり、救急病院に行かなくてはいけない場合もあると思います。小さな体で病気と闘う姿をみると、親なら気が気でならないですよね。
それなのに、妻が「子どもが急病」と夫を起こしても、「明日早く出社しなくちゃいけないんだよ…」などと言い訳して、グースカ寝ている夫…。そんな困った「無関心夫」は、筆者の周りにもよくいます。そんな方は、妻や子どものことにあまり共感できず、優先順位はいつも自分が一番上なんですね。ですから、子どもの病気より、明日の仕事が気になるのでしょう。
このように家族に興味が薄い夫は、妻にとっては苛立ちの対象にしかなりません。では妻はどう受け止めればよいのでしょう。
実際に、他人への共感性が薄い方もいるそうなので、妻としては「悪意があるのではない」ということを理解して「こういう人なんだ」と割り切ってみるのも一つの方法です。
そして何かお願いするときは、具体的な優先順位や行動を示してあげるとよいそうです。
夫側としては、常に「夫婦で喜怒哀楽を共にしろ」とは言いませんが、妻の喜びや悲しみ、辛さの程度が大きい時だけでもいいから、気持ちに注目してあげてみてください。苦しい時は支えてあげて、嬉しい時はともに喜んであげるだけで、妻は「わかってもらえた」と気持ちが落ち着くものなんですよ。
3.うそをつくと信用度が大暴落
うそをつくのは困りますね。妻は夫にうそをつかれると、夫に対する信用度がガクンと落ちます。信用株の大暴落です。
しかも一度落ちた信用は、なかなか取り戻すことができないんですね。たった一度のうそが決定的に大きな溝につながる離婚劇は、芸能ニュースなどでもよく見るのではないでしょうか。
実は、夫のうそによる信用大暴落は、筆者にも経験があります。
筆者の夫はここ近年禁煙していたのですが、ついこの前、こっそりタバコを吸っているということを娘が目撃しまして…。我が家も修羅場になりました。
娘「パパ、たばこすってるでしょ?」
夫「吸ってない!吸ってない!」
娘「じゃあ、パパのカバンにはいっているコレ(タバコ)はなんなの?」
夫「えーと、それは…。パ、パパの友達から預かっているんだよ!そう、預かっているだけなんだよ。」
娘「う・そ・だ!」
夫「うそじゃない…」
娘「私、吸っているとこ見た!」
夫「…え…そう?」
まあ夫と娘でこんなやりとりをさんざんやった挙句、「すみません、半年前から吸っていました…。」と家族の前で謝った夫。
別に夫が自己責任でタバコを吸うこと自体はどうでもいいのですけど、子どもに対して嘘をついてごまかすところを見せられたのはショックでしたね。娘はもちろん、筆者自身も夫の言葉を信じられなくなってしまいました。
そうなるとこんな日常会話ですら、信用されなくなります。
夫「さあ、今晩はお寿司でも食べに行こうか!パパおごっちゃうよ。」
娘「パパ、どーせ、またうそなんでしょ。」
妻「そうよ。パパの言うことなんて、信じられないわよねぇ。」
夫「お、おい……」
うそ一つで完全に信用を失った夫の言葉。あの時うそをつかずに「タバコ吸っちゃったんだよ。ごめんよ。」って言えていたら、こんなことにならなかったのに…と思います。身から出た錆とはまさにこのことですね。
本人相当反省したようなので、今はその話を蒸す返すこともありません。でもまだ娘からは、何かあるたびに「うそつきパパ」呼ばわりされているようです(笑) 一度のうそのせいで信頼を失った夫。自業自得とはいえ、かわいそうになりますね。
我が家の夫は幸いこの程度で良かったのですが、問題なのは相手がまた平気で嘘をつきそうなタイプかどうか。
妻側としては、今後の信頼に関わる重要な見極めどころです。嘘をつかれたことでカッとなる時もあると思いますが、自分の思い込みや、夫側の言い分も聞いて整理して見極めたいですね。
4.思い通りにならないとだんまり
思い通りにならないと、機嫌が悪くなって黙っちゃう人もいますよね。
「高速道路の渋滞中、運転していた夫が不機嫌になり黙ってしまう」なんて経験ありませんか?渋滞のように自分の力じゃどうにもならない状態に陥ると、口もきかない人っているんですよね。
黙っている理由は、基本的にはプライドが高くて下手なことを言えないと思っているか。または、感情に任せてひどいことを言わないようにしているか・・・。
それなのに「なんで渋滞する道選んだのよ!?」とか、「ねえ、いつになったら動くのよ?」とか、厳しめの言葉で妻が夫の非を責めると、ますますだんまりを決めこみたくなることに…。
でもその男のプライドを守るだんまりは、妻の気持ちにとっては逆効果。気の強い妻なら「なんとか言いなさいよ!」と逆上して怒りMAXになるか、「何を考えてるのか・・・」と不安な気持ちになるか。どっちにしても、スネて黙りこくっている夫なんて、妻から見るとめんどくさいタイプでしかありません。
そうなる前に、夫側は少しずつ自分の気持ちを言葉にできるといいですね。「こういう理由でこの道の方がいいと思ったんだよ。」という程度でも言葉にしていくと、妻との気まずい無言の時間が避けられると思います。
「あの人何考えているかわからない」というのは怖いもの。
「何を考えているか読めない相手」というのは、「一緒にいるのが怖い」というイメージにつながります。一気に夫婦の信頼が薄れてしまう可能性がありますから、「周りがひいてしまうくらいの不機嫌やだんまり」は避けたいですね。
このタイプの夫の場合、妻側はなるべく平常心を保って、不安な気持ちを整理して伝えると良いと思います。
実際に離婚に至る理由は、もっと深刻な場合も多い
妻からの離婚の申し立てで、もっとも多い動機は「夫婦の性格が合わない」ということですが、第2位は「生活費を渡さない」、第3位は「精神的虐待」、第4位は「暴力をふるう」という結果が出てきました。2位から4位はDVともとれる原因が並びますね。
愛し合って結婚を決めた二人が別れを決心するというのは、やはりそれだけの大きな原因があるのでしょう。DVはその最たるものかもしれません。それ以外にも離婚の原因には、ギャンブル依存や浮気、親との関係性などが数多く挙がっています。
気を許せる妻でも、もとは他人であることを忘れずに
「あれやって」「これやって」と子どものように甘えちゃう。気分が乗らないと無視する、うそをつく…。夫は妻が気が許せる相手だからと、「なんでもアリ」と思ってしまいがちですが、実はそれに腹を立てている妻もいるんですね。
夫婦とはいえ、元は他人。あまりべったりと甘えていると、いつか相手の怒りが爆発してしまうかもしれません。「親しき中にも礼儀あり」の気持ちを忘れず、パートナーにも礼をつくすようにしたいですね。どんなに気心が知れていたとしても、やはり気づかいをしてもらえるとお互い嬉しいものなんですよ。
釣った魚に餌はやらない…というのは今どき流行りません。気を許している妻や子どもにも、いたわりの気持ちを忘れないようにしたいですね。
<著者プロフィール>
■藤澤未央(ふじさわ・みお):
IT関連での勤務後、出産を機に退職。現在は子育ての傍らフリーライターとして活動中。主に、人間関係のコミュニケーション術や子育てノウハウ系の記事を得意とする。大切にしていることは「誰にでもわかりやすく、人の心に寄り添うライティング」。