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2016.10.20

実験!夫をやる気にする4つの言葉とは?

KenCoM公式ライター:藤澤未央

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社会で成功する男性、調べてみると実は妻がデキル女だった!?…ノーベル医学生理学賞を受賞した大隅さんの奥さまも、内助の功で夫を支え続けたといいます。
休日になるとソファーでスマホいじりしかしていないダラダラ夫も、もしかすると妻の態度一つでやる気がでて、成功者まで上り詰めるかもしれません。今回は実際に筆者がダラけた夫に様々な声掛けをし、「夫育て」にチャレンジしてみました。リアルに効くのはどんな言葉?正解は意外なものでした。

夫を成功する人間に導くための内助の功とは?

先日ノーベル医学生理学賞を受賞した、大隅良典(おおすみ よしのり)さん。「オートファジー」の仕組みの発見や研究が評価され、日本人としては25人目のノーベル賞受賞となりました。素晴らしいですね。

その大隅さんの功績ですが、裏で支え続けた妻、萬里子さんによるところも多いのでは…と今話題になっています。

萬里子さんは東京大学大学院在学中に大隅さんと学生結婚し、2児をもうけつつも、大手企業である三菱化成生命科学研究所で勤務していたといいます。大隅さんの収入がなく苦しかった時期も、萬里子さんが家計を支え続けたとのこと。それが今の成果につながったのですから、萬里子さんの功績も認められて当然ですね。

社会で成功した人の中には、大隅さんのように妻の励ましがあってこそという方も多いもの。妻の内助の功は、夫を人間的に成長させる…ということでしょうか。やはりどんなに優秀でも、家庭が男の心の基盤。ここが揺らいでいたのでは、落ち着いて成果が出せないのかもしれません。

ノーベル賞とはいかなくても、夫の人間力をさらに伸ばすべく、はたまた休日ゴロゴロ過ごす夫をイクメンに変えるために、「夫育て」をしてみるのはいかがでしょうか。

今回は筆者自らが夫を実験台に、手始めに家事育児をやる気にさせる言葉を使ってみました。どんな言葉が効くか、はたまた何も効かないか…。ダラダラ夫をやる気にさせたい奥さん、必見です!

夫を育てる4つの言葉で、いざ実験!

ケース1「ありがとう、助かったよ!」

筆者の夫は43歳。IT企業の営業で、いわゆる中間管理職。
平日の半分は飲んで帰ってくるし、お休みの日はソファに寝転んでスマホをいじってばかり…。たまには子どもと遊んでやってよ!と、筆者とケンカになることも珍しくありません。

そんな夫を動かすために、まずは定番ワード「ありがとう」を連発してみました。
10分に1度程度の頻度で、「ありがとう」を夫に言い続けるチャレンジです。さあ、どれくらいで夫の行動に変化が出るのでしょうか。

実験1

妻「掃除機かけるから、ちょっとそこどいて。」
夫「…ああ。」
妻「ありがとう。助かるわ。」

ただ、これだけです。これをひたすら繰り返そうと思います。
普段なら晩御飯が出てくるまでソファーでスマホいじりなのですが、ありがとうという言葉がけだけで、夫は変わるのでしょうか。

実験2

妻「ニュースの時間だから、テレビつけてくれる?」
夫「…ああ。」
妻「ありがとう。助かるわ。」

普段だったらテレビのリモコン操作程度じゃ、私もお礼なんて言わないんですけどね。今回は実験なので、作り笑顔で下手に出ます。
でも、夫は相変わらずスマホいじりです。ここまでは特に変わったところはなさそうです。

実験3

妻「暗くなってきたから、カーテン閉めてくれる?」
夫「わかった。」
妻「ありがとう。助かるわ。」

おや?3度目のありがとうでついに変化が出ました。
普段ならソファーから動くのをめんどくさがり、子どもに下請けさせる「カーテン閉め」なのに、今日は自ら立ち上がりカーテンを閉めて回っています。
これは「ありがとう」の効果なのでしょうか。若干機嫌がいいような気もします。

しかも、カーテンを閉めに回った足でそのまま子どものところに行き、一緒になって遊び始めたんです。よし、ここで追い打ちをかけねば。

実験4

妻「遊び終わったら、○○(こども)とお風呂に入ってもらえないかな?」
夫「いいよ。よし○○、父さんと片付け競争して、どっちが先にお風呂に入れるか勝負だぞ!」
子「わー、父さんずるいー!」
夫「先に行くぞー!」

妻「あ、ありがとう…。」

なんと、普段面倒くさがる子どものお風呂まで率先していってくれました。
「ありがとう」効果、筆者の夫には予想以上に大きかったです。

ほんの4回の「ありがとう」で1時間もたたないうちに夫は、気分が上がり機嫌がよくなってきたようですね。子どもとも積極的に遊んでくれましたし、家事にも少し気を配ってくれました。なにより、片手間も話さなかったスマホから意識が離れてくれたのがうれしかったですね。「ありがとう」実験は、ひとまず成功です。

家族だとついつい「言わなくてもわかるだろう」と「ありがとう」を省いてしまいがちですが、やはり言われると嬉しいものなんですね。夫婦でも、わかりやすく言葉と行動で感謝を伝えることが大切なのだなと感じました。必要以上に夫を持ち上げ、優位にいるよう感じさせることが、男のプライドをくすぐるのかもしれませんね。

ケース2「いや、さすがだね。」

さてさて、実験は続きます。
「ありがとう」作戦で、少し重い腰が持ち上がった夫。今度は褒めて、褒めて、褒めまくろうと思います。

そもそも男性って注目されたい生き物なんだと思うんです。外でも家族内でも、自分のことを構ってもらいたい気持ちがある気がするんですね。
常に、「モテたい」「褒められたい」と心のどこかで感じている気がするので、その欲求を満たしてあげると気分良くなるのではないか…。そんな仮説のもと、今度は褒めまくり実験にうつります。

というわけで、次は「さすが。」という言葉で、自尊心をくすぐってみようと思います。

実験1

妻「○○(子ども)には、お風呂上りに保湿剤を塗ってほしいんだけど、わかるかな。」
夫「ああ、ピンクのチューブに入ったやつだろ。」
妻「あら、知っていたんだ。さすがだね!」

ほんの3文字の「さすが」という言葉ですが、夫の心をとらえるのには十分な気がします。普段より多めに子どもの体に塗りたくっている保湿剤が、機嫌の良さを物語っているのがおかしくってたまりません。どんどん続けていきましょう。

実験2

妻「たいへーん!夕飯のコロッケにかけるソースを切らしているんだった!どうしよう。」
夫「コンビニに売っているんだろ?じゃあオレが買ってきてやるよ。」
妻「お風呂上りなのに、行ってくれるの?さすが!」
夫「別に今日は寒くないから、風呂上りでも平気だよ。」
妻「さすがだね。こんなことしてくれるパパはなかなかいないよー。ありがとう。」

ついでに「好みのビールも買ってきていいよ。」と言えばもっとモチベーションが上がったのかもしれませんが、私はそこまで優しくなれませんでした(笑)
でも、「さすが!」と言われて夫が気分良くなっているのは間違いがないようです。せっかくなので、10歳の長女と7歳の次女にも協力してもらい、もう少し気分良くさせてみます。

実験3

夫「ただいまー。ソース買ってきたぞ。」
長女「わーい。お父さん買ってきてくれてありがとう♡」
次女「私、ソースだーい好き♡買ってきてくれたパパも好きー♡」

娘たちなかなか名演技。まるで夫がキャバクラのお姉さんに囲まれているようにも見えてきます…。
娘二人を両脇に抱え、目じりが下がっている夫。妻から褒められ、娘からモテて、見るからに上機嫌なのがわかります。

わが夫ながらなんとも情けないのですけど、「褒められ」「モテる」と嬉しい、単純な生き物なんですね。常に褒めておだてて過ごしていれば、夫ももう少し家事や育児に目を向けてくれるのかもしれません。

ケース3「AとB、どちらにすればいいと思う?」

さて、今度は中学生の長男にも手伝ってもらいます。
小学1年生から剣道をやっている長男は、そろそろ面や小手などの剣道具の買い替え時。カタログを見ながら、8万円の安いセットか12万円の高いセットかで悩んでいます。
安いセットでも8万ですから、剣道はなかなかお金がかかる武道ですね。

家計のことを考えると安いセットがいいんだけど、高いセットの方が軽くてかっこいい。動きやすさや防護性まで考え始めると、長男はどちらに決めたらいいかわかりません。決められないよ…と悩む長男を連れ、「お父さんに相談してみよう」と夫のもとに行ってみました。

長男「ねえ、相談があるんだけど。」
夫「どうした?」
妻「○○(長男)の剣道具なんだけど、そろそろ買い換えなきゃいけないんだ。で、安いセットと高いセット、どっちを買うか決められなくて…。あなたはどちらにすればいいと思う?」

こういう重要な判断をゆだねるというのは、その人を信頼していないとできないことですよね。さらに、家長としてAとBどちらにするかの決定をするのですから、夫も「頼られていると実感できるはず。真剣にカタログを眺めながら、

夫「よし、じゃあ週末防具屋さんに実物を見に行ってみるか!」

と、鼻息荒く長男と約束しておりました。
そんな夫を見ると、やはり心のどこかで「家長」である自分を意識しているんだなと感じますね。

褒められるだけではなく、「頼られる」存在であることも、男の威厳を保つためには必要なのかもしれません。形だけでも「家の中であなたが一番偉いのよ」ということを伝えていくことが、社会でも威厳を保つ「夫育て」につながるんでしょうね。

ケース4「体調、大丈夫?」

さて、4つ目「体調はだいじょうぶ?」と相手の体を気遣うこと。夫が残業続きで忙しいときほど効き目があります。

疲れているときは、一声かけられるだけでも夫の気持ちも和らぐものです。「自分のことを分かっていてくれる」と感じて、妻への信頼感も高まります。

忙しいときほど、症状が出るまで体調が悪いという自覚が本人に無い場合もあります。
そんな時、一番そばにいてくれる妻の一言で「疲れているかな」と自分の体を気遣うだけでも、長い目で見ると体調管理につながるものです。
日常の中では、奥様も家事や子育て、お仕事などで精一杯になりがちですが、気遣いの言葉も忘れないようにしたいですね。

番外編:外ではできない話をただ聞いてあげる それだけでも効果大

夫の支えになるのは、妻の言葉だけではありません。
たとえ妻が一言も話さなくても、無条件に夫が心の内を吐き出せる「聞き役」になることで、夫のストレスが減少することが多いんですよ。

特に夫が仕事の話をする時は、大げさなくらい相槌を打ってあげると嬉々として話をしてくれませんか?
たいていの場合、男性が家で仕事の話をするのは、「自慢したいから」か「グチを言いたいから」のどちらかになると思います。どちらにしても職場の関係者には言えないことですよね。「自慢話」も「グチ」も話せるのは、妻をおいてほかにいないと思うんです。

たとえその話に興味がなくても、「聞いているよ」という姿勢を示すだけで、夫の不安や不満は落ち着いていくはずです。そうやって夫の心を解きほぐしていくのも、立派な内助の功なんですね。

夫には妻の助けが必要だから

家族の中心にいるママに比べ、パパはどうしても家で居場所が少ないのかもしれません。居場所が見つけられずソファーで寝っ転がっていたら妻に怒られ、娘にも冷たい目で見られと、肩身の狭い思いをしていることもあるでしょう。

そんな夫の存在をしっかり受け止め、家族の中に居場所を作ってあげるのが、妻の「内助の功」なのではないかと思います。時には励まし時には持ち上げ、たまにでも恋人気分を味わうことで、夫は「自分が必要とされている」と強く感じることができるのですね。その自己肯定感が、夫の成功への土台につながるのだと思います。

家族だからこそ支えあい、尊敬しあえる関係でいられるといいですね。内助の功のきっかけは、意外と手の届くところにあると思いますよ。

<著者プロフィール>

■藤澤未央(ふじさわ・みお):
IT関連での勤務後、出産を機に退職。現在は子育ての傍らフリーライターとして活動中。主に、人間関係のコミュニケーション術や子育てノウハウ系の記事を得意とする。大切にしていることは「誰にでもわかりやすく、人の心に寄り添うライティング」。

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