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2016.10.07

「ローズ」の香りで美肌に?!心とカラダに効くアロマテラピー

KenCoM編集部

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美肌になれる香りってあるの?そんな問いに、証拠を持って答えてくれるのが、公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)が取り組むアロマテラピーの研究です。2016年9月13日(火)東京・お台場の国際展示場で行われたダイエット&ビューティーフェアにて、AEAJ常任理事であり、薬剤師・農学博士の熊谷千津氏が『実証効果から考える「香り」と「植物オイル」の可能性』としてセミナーに登壇しました。

熊谷千津氏は、自身が20代のころに無月経に悩まされ、ローズの香りで改善できたという過去を持つ女性でもあり、その効果を体感されていますが、現在は農学博士として様々な研究機関と共同し、その効果を証明し、アロマテラピーの普及を進めています。
当講座で紹介された研究結果を元に、アロマテラピーが実際に肌や体にもたらす効果をご紹介します。

アロマテラピーはカラダに効く?

無月経がローズの香りで治った?!

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講演に登壇した熊谷千津さんは、21歳のとき、視床下部性無月経(ストレスや体重減少などにより、視床下部から出るべきホルモンが正常に分泌されず、生理が止まる)になり、それが27歳のときローズの香りに出会ったことで、排卵・月経が正常にくるようになったと言います。

嗅覚の刺激というのは、予想以上に人間の体のホメオスタシス(恒常性=体を常に一定の状態にとどめること)の維持に効果があるということが知られています。

香りが体に効果を表すプロセスとは?

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そもそも香りとは、植物や動物が作った芳香物質と呼ばれる有機化合物が、鼻から入って嗅細胞に刺激を与え、その信号が嗅神経を通じて、大脳へと伝えられることでにおいとして感じることができます。物理的に鼻から脳の距離が近いため、気持ちに直結しやすいと言われています。

美肌を支える2つの要素とは?

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美肌を構成する要素にはうるおいとハリの2つの要素がありますが、うるおいは表皮、ハリは真皮が支えています。①表皮が水分の蒸発を防ぎ、水分を保持することでうるおいを与え ②真皮がコラーゲンを正常に生産することでシワを防ぐと考えられています。

アロマテラピーで美肌に

ローズオットーの香りをかぐと肌のうるおいが保たれる

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2012年に発表された研究で、試験前後の女子大生にローズの香りを嗅いで生活をしてもらうという実験が行われました。香りを嗅いでいない人は試験中にストレスホルモンが増え、肌の水分保持量が下がる一方、香りを嗅いだ女子大生は試験前後を通じて、ストレスホルモンの増加が抑えられ、肌の水分保持機能を維持できていた、ということがわかりました。
このことから、ローズの精油は、ストレスを和らげ、肌の水分保持機能を維持する効果があることがうかがえます。

カモミール・ローマンを含むオイルを使うと肌のきめがよくなる

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一方、2014年に発表された研究でカモミール・ローマン精油の肌のきめへの効果に関するものがあります。それによると40歳前後の女性が、カモミール・ローマン精油を1%含むホホバオイルを1日1回4週間使用すると、使用する前に比べて肌のきめが改善する効果が見られたということです。
別途、実験室で行われたヒトの繊維芽細胞に対する実験では、カモミール・ローマン精油を細胞に加えると、産生されるコラーゲン量が増加していたことから、おそらくヒトの肌でもコラーゲンの産生が促進され、肌のキメが改善したのではないかと思われます。

スイートアーモンドオイル・ユズシードオイルに美白作用がある

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2013年に発表された研究では、スイートアーモンドオイルまたはユズシードオイルを 4週間にわたって1日1回肌に塗布してもらったところ、5週目までメラニン量が減り続ける、という効果が見られました。(ただし、塗布を止めた2週間後からはメラニン量は増加へ)
このことから、スイートアーモンドオイル・ユズシードオイルなどのキャリアオイルを肌に塗ると、肌を白くする効果があると考えられています。

アロマテラピーは生活の中で他にも様々な効果が

オレンジスイートの香りには快眠の効果が

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2013年に発表された研究によると、オレンジスイートの匂いが要介護高齢者の睡眠の質を上げる効果があったことが発表されています。寝る前に10分間~起床までオレンジスイートの芳香浴を行うことで、睡眠が深く、また起床後の覚醒度も高かったとのことです。

小学生が香りを嗅いで100マス計算をすると集中力が増して、ミスが減る

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2015年発表された研究によると、ペパーミントの香りを嗅いで100マス計算を行った小学生は、嗅がなかった小学生に比べて平均して計算ミスが4問から3問に減ったとのことです。
さらにオレンジの香りを嗅いだあと100マス計算を行わせたところ、ミスが減り、脳の血流量を調べるとオレンジ精油がある場合の方が、集中力が上がっていることがわかりました。

香りの効果が実証されると

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ラベンダーの香りにはリラックス効果がある、ペパーミントの香りには抗菌効果がある、ローズの香りは女性ホルモンによい、といった話はよく耳にするものの、正直なところその効果に対しては半信半疑だったという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、上記のように実験によって確かに効果が証明されると、効果を身近に感じ、実際に試してみようという気にもなれるものです。
まずはストレスの多い女性の方には、ローズの香りで肌のうるおいを取り戻していただくことをおすすめします。また、キャリアオイルの美白効果を狙って、オイルを1日1回肌に塗るのを習慣にするのもよさそうです。
その他、深く眠り、寝起きをすっきりとさせたい方にはオレンジ・スイート、集中力を高めたい時はペパーミントやオレンジ・スイートの芳香浴を家庭の中で活用してみてはいかがでしょうか?

様々なシーンで家庭の中で活用できるアロマテラピー。研究結果も踏まえ、うまく活かしてみたいものですね。

(取材・文:KenCoM編集部)

その他AEAJの手がけるアロマテラピーに関する研究結果は下記サイトにてご覧いただけます。

■講演者プロフィール

熊谷千津(くまがや・ちづ)さん
公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)常任理事
農学博士・薬剤師・植物療法家(フィトセラピスト)

参考サイト

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