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2016.10.01

タバコに使うお金は一生で約850万円って知ってた?

KenCoM公式ライター:守城美和

厚生労働省で出されている「たばこ対策について」の資料から仮に計算すると、なんと一生の間にタバコに850万円もの費用をタバコに費やしていることになります。
今回は「今から禁煙すればいくら節約できるのか」「節約したお金でどんなことができるのか」について見ていきたいと思います。

30歳・40歳・50歳で禁煙するとそれぞれいくら節約できる?

”40歳からの余命”に関するデータから、男性では喫煙者の40歳からの余命が”38.6年”となっているので、仮に寿命を”78歳”としてみます。
タバコは20歳から吸えるので、
・喫煙期間は58年
・喫煙本数は1日1箱(20本)
・1箱の値段は400円(420円~460円が主流ですが、一旦計算しやすくするために400円とします)
として計算すると

58年×365日×400円
=8,468,000円
なんと約850万円もタバコに費やしていることになるのです。

では、さらに上記の考え方で、30歳・40歳・50歳から禁煙したときに節約できる金額についてみていきましょう。

30歳で禁煙した場合:約700万円

30歳で禁煙した場合は、約48年分のタバコ代がかからないということになります。

金額にしてみると
48年×365日×400円
=7,008,000円
です。

この金額を見て「なんだたったの700万円か…」と思う人は少ないのではないでしょうか。これからタバコの価格はどんどん上昇していくと推測されるので、実際に節約できる金額は更に大きなものになる可能性も高いですよ!

40歳で禁煙した場合:約550万円

40歳で禁煙した場合は、約38年分のタバコ代がかからないということになります。

金額にしてみると
38年×365日×400円
=5,548,000円
です。

40歳からの禁煙でも、約550万円の節約ができると聞いて驚いている人も多いのではないでしょうか。禁煙はタバコ代だけでなく”タバコを吸っていることでかかりやすくなる病気の治療代”の節約にも繋がるということも頭に置いておいてくださいね。

50歳で禁煙した場合:約410万円

50歳で禁煙した場合は、約28年分のタバコ代がかからないということになります。

金額にしてみると
28年×365日×400円
=4,088,000円
です。

50歳からの禁煙というと「今更…」と感じる人も多いかもしれませんが、約410万円は決して安い金額ではないと思います。それほど遠くはない定年後の生活を豊かにするためにも、ぜひ禁煙を検討してみてくださいね。

節約したお金でできることはこんなにたくさん!

それでは実際に節約したお金でどんなことができるのかについて見ていきましょう。こちらでご紹介している内容を参考にして、自分や支えてきてくれた家族が笑顔になる使い方を考えてみてくださいね。

海外旅行

400万円~700万円あったら何をしたいかと聞かれたら「海外旅行」と答える人も多いのではないでしょうか。

夫婦なら、アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなどの観光名所はもちろん、プランによっては世界一周クルーズも可能です。1人なら北極や南極のツアーも楽しめますよ。

車の購入

一般的な国産車の相場はだいたい1台300万円前後なので、禁煙して節約したお金を使うと2台くらいは買えてしまうということになりますね。

最近話題のハイブリットカーや、自動安全ブレーキシステムを搭載した車など、年齢を重ねてきても安心して乗れる車を購入する費用に充てるのもおすすめです。

自宅のリフォーム

床板や壁紙の張りかえといった見た目のリフォームはもちろん、老後の生活を考えた福祉的なリフォームも、禁煙で節約したお金があれば可能です。

また「両親や義両親と同居になったから一軒家を二世帯住宅にしたい」という場合も、2階にキッチンやトイレを設置する程度の部分的なリフォームなら、節約した金額内で収めることもできるようです。最近地震も増えてしますし、耐震リフォームを施すのもいいかもしれませんね。

家電製品の買い替え

禁煙して節約したお金があれば、家電製品をすべて最新式に買い換えたとしても十分お釣りがくるのではないでしょうか。

他にもオール電化(60万円程度)の導入や、太陽光パネル(150~300万円程度)の設置など、老後の安全確保と負担軽減に繋がるようなことに使うのもいいですね。

1年の禁煙でも14万円の節約に

いかがでしたか?禁煙の費用効果をしっかりと数字で意識することによって、少しでも禁煙に興味が持っていただければ幸いです。

中には「何十年後に生きているかどうかもわからないし…」と思う人もいるかもしれません。
しかし例え1年であっても
365日×400円
=146,000円
の節約になります。

約14万円あれば、
・高級レストランで食事をする
・家族旅行を楽しむ
・女性にアクセサリーをプレゼントする
など、いろんなことができますよね。

タバコには”安タバコ”と呼ばれる250円前後のタバコもあるため、今回は平均価格として1箱400円で計算しましたが、売り上げが多いとされる「メビウス」で420円、「マールボロ」で460円と、既に400円を超えているタバコも少なくありません。

「禁煙してみようかな…」と思ったら”自分のタバコの価格”や”実際に吸う本数(箱数)”を使って、「自分が失わなくて済むお金」をきっちり計算してみてくださいね。目標が明確になることで更にやる気が出てきますよ!

参考文献

<著者プロフィール>

■守城 美和(かみしろ・みわ)
介護福祉士として、老人・障がい者(児)介護の仕事に携わってきたが、結婚・妊娠を機に離職。現在は「インターネットで検索しても答えがなかなか見つからない」という自身も体験してきたもどかしさを一人でも多くの人に解消してもらえるよう、子育てをしながらWebライターとして活動中。得意分野は”医療”と”福祉”

<監修医プロフィール>

■石原 藤樹(いしはら・ふじき)先生
1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。

・略歴
東京医科大学地域医療指導教授/日本プライマリ・ケア連合学会会員/医師会認定産業医/医師会認定スポーツ医/日本糖尿病協会療養指導医/認知症サポート医

・発表論文
-Differential metabolic requirement for initiation and augmentation of insulin release by glucose: a study with rat pancreatic islets. Journal of Endocrinology(1994)143, 497-503
-Role of Adrenal Androgens in the Development of Arteriosclerosis as Judged by Pulse Wave Velocity and Calcification of the Aorta. Cardiology(1992)80,332-338
-Role of Dehydroepiandrosterone and Dehydroepiandrosterone Sulfate for the Maintenance of Axillary Hair in Women. Horm. Metab.Res.(1993)25,34-36

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