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2024.03.10

旬のうまみをぎゅっと濃縮!はまぐりと菜の花のボンゴレビアンコ【シーフードの気分】

kencom公式:料理研究家・りんひろこ

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魚の脂質に含まれるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸は、血液中の中性脂肪やコレステロールを低下させ、動脈硬化予防に役立つと考えられています。具体的には、心筋梗塞や狭心症などの心疾患や、脳梗塞などの脳血管疾患、脂質異常症に認知症など、生活習慣病の予防が期待できます。

本連載では、季節の海の幸が豊富な神奈川県三浦と東京で二拠点生活を送る料理研究家のりんひろこさんに、旬を迎える魚介レシピを教えてもらいます。

今月のテーマははまぐりです。地域によって異なりますが、春に旬を迎え、ふっくらとした身とぷりっとした歯ごたえが食欲をそそります。大きめの貝というイメージがありますが、大きさはさまざまで、この季節にしか食べられない旬の食材です。

旬のうまみを濃縮したはまぐりと菜の花のボンゴレビアンコ

Adobe Stock

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ボンゴレビアンコといえば、日本ではあさりを想像しますが、イタリア語でボンゴレ=貝で、イタリアでは二枚貝を使ったパスタ全般を指します。今が旬のはまぐりを調理すると美味しいスープが染み出します。このスープを活かしたボンゴレビアンコは、はまぐりのうまみが存分に楽しめてとても美味!旬の菜の花を合わせて春らしいパスタを作りましょう。

材料(2人分)

はまぐり(砂抜きしたもの) 大4個(小なら6~8個)
菜の花 1束
パスタ 160g
にんにく 2片
唐辛子 1本

【調味料】
白ワイン(料理酒でも代用可) 大さじ4
パスタのゆで汁 お玉4杯
オリーブオイル 大さじ3
塩 少々

作り方

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1.にんにくは薄くスライスし、唐辛子は輪切りにしておく。菜の花はさっと流水で洗って水けを拭きとったあと、3〜4cm幅に切る。はまぐりは流水でしっかり洗ってぬめりをとり、キッチンペーパーで拭いて水気をとる。

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2.フライパンにオリーブオイルとにんにく、唐辛子を入れて熱する。にんにくから泡が出てきたら弱火にする。

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3.菜の花を加えてさっと炒めてから、はまぐりを入れ白ワインをふりかけ、蓋をして蒸し焼きにする。はまぐりの口が開いたら、火を止める。

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4. たっぷりの湯を沸かし、湯に対して1%の塩を加え(湯1Lに対して塩小さじ1)パスタを加え、パスタがくっつかないように軽くかき混ぜ、表示より2分短く茹でる。茹で上がったらパスタだけざるにあげておく。茹で汁はあとで使うので捨てずにとっておく。

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5. 3の鍋の蓋を取り、中火にかける。油がぱちぱちしてきたら4のパスタの茹で汁をお玉4杯ほど加えて、白っぽくなるまでしっかり混ぜ合わせる。

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6. パスタを加えて全体を混ぜ合わせ、塩をふって味を調えたら出来上がり。器に盛り付け、お好みでこしょうをふる。

りんさんからのアドバイス

はまぐりはあさりに似ていますが、あさりが比較的あっさりしているのに比べて、はまぐりは濃厚な味わいで、甘さも感じられる貝です。旬の時期でなければ出回らず、価格が高いため、食材調達が難しいことも。そんな時はあさりで代用して今回のレシピを作るのもOK。はまぐりとは別の美味しさにはなりますが、手軽ですし、あさりの風味を楽しむのもおすすめです。

また、ボンゴレは茹で汁が物を言うレシピです。よく熱したオリーブオイルにパスタの茹で汁を加えてかき混ぜると、パスタのソースが乳化して美味しくなります。シンプルなボンゴレでは特にこの段階が大切です。炒める順番を守りさえすれば、お店のようなパスタに仕上がるので覚えておくとよいでしょう。旬のはまぐりのうまみがより一層感じられ、感動的な味わいになるでしょう。

記事情報

引用・参考文献

著者プロフィール

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りんひろこ
料理研究家、フードコーディネーター
京都で学んだ懐石料理や、アーユルヴェーダや薬膳などの東洋の食養生の考えをもとにした美味しく簡単にできる料理を、TVや雑誌などで提案。著書に『作りおきで毎日おいしい! NYスタイルのジャーサラダレシピ』『ジャースチームレシピ』(世界文化社)がある。

制作

文・レシピ・写真:りんひろこ

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