2023.09.21
お月見には簡単手作り白玉!電子レンジでもちもちの豆腐白玉だんご【電子レンジ活用レシピ】
調理科学に基づいたロジカルレシピが人気の料理家・前田量子さんによる、電子レンジ大活用レシピ。今回はもちもちの豆腐白玉だんごです。
中秋の名月に手作り白玉を
秋の月見の風習は、平安時代に中国から伝わったとされています。団子を供える風習が定着したのは江戸時代ごろ。お米が無事に収穫できたことに感謝して、次の年の豊作を祈願します。お月見は中秋の名月、十五夜に行われますので、2023年は9月29日(金)です。今年は満月を眺めながら美味しい手作り白玉を楽しんでみてはいかがでしょうか。
材料(2人分)
白玉粉 50g
絹ごし豆腐 60g
【みたらし餡】
しょうゆ 小さじ2
砂糖 大さじ1
水 大さじ2
かたくり粉 小さじ1/3(1g)
水 大さじ1
主な栄養価(1人分・みたらし餡含)
エネルギー 111kcal
たんぱく質 3.2g
カルシウム 24mg
作り方
1. 白玉粉に豆腐を加えて、滑らかになるまで手でこねる。
2. 食べやすい大きさ(2〜3cm位)に丸める。
3. 電子レンジ対応の容器に白玉がつかる程度の水を入れて、100mLあたり電子レンジ600wで1分30秒加熱する。(300mLであれば4分30秒加熱)
4. 白玉が重ならないように並べる。
5. 電子レンジで600w3分間加熱する。
6. 白玉が浮き上がってから、さらに1分ほど加熱し、全体がふくらみ、透明感がしっかり出たら取り出し、水を取り替えて白玉を冷やす。
7. みたらし餡を作る。耐熱容器にしょうゆ、砂糖、水大さじ2を加え、電子レンジ600wで1分加熱する。
8. 別のボウルに水大さじ1とかたくり粉を混ぜ、水溶きかたくり粉を作る。
9. 電子レンジから耐熱容器を取り出して、ボウルに準備していた水溶きかたくり粉をしっかり溶かしてから加えて、よく混ぜる。さらに電子レンジで30秒加熱し、取り出して、よく混ぜる。
10. 冷えた白玉を盛り付け、上からみたらし餡をかける。お好みで市販のあんこを添えてもOK。
このレシピのポイント
①白玉粉と豆腐は1:1くらい
今回は、水ではなく絹ごし豆腐を使ってもちもち感を出しています。それぞれの割合は、大体、白玉粉1に対して、豆腐は1.2くらい。50gの白玉に対して60gの豆腐です。覚えにくいと感じたら1:1を目安にしてみましょう。
手でこねている際、全体に豆腐がいきわたってもまだパサついてるなと感じたら、水を足しましょう。
②お湯を沸かすときの時間は100mLあたり1分30秒
鍋を使わずにゆでるために、耐熱容器に入れた水を沸かす必要があります。その時にお湯が沸くまでの時間がわかっておくと効率的です。
電子レンジ調理は時短になり、調理器具も汚れにくいなど、メリットがたくさん!しかし、電子レンジの欠点は一度入れてしまうと、どのくらい加熱されているかわからず、加熱時間で悩んでしまうことです。
時間を割り出すには重さを量ることがとても重要になります。電子レンジは水分などに直接作用して発熱するメカニズムで、重量に正比例する特徴を持っています。例えば100gの食材が1分で火が入るというものだったら200gなら2分、300gなら3分といった具合です。
水道水が沸くまでに、100mL1分30秒が目安です。今回は300mLでしたので4分30秒でした。白玉の大きさやお手持ちの容器によって水量が変わると思いますので、この計算式をご参考にしてください。
※加熱時間は、電子レンジの機種や使用状況により変わることがありますのでお気を付けください。
③白玉のゆで時間は3分が目安
白玉のゆで時間の目安は3分ほどです。しかし、大きさによって変わります。また、同じ大きさに作れるわけではないので、すべての白玉だんごが浮いてくればOKと覚えておきましょう。そこからさらに1分加熱すると安心です。
このレシピの栄養ポイント
糖質が豊富
白玉粉の原材料はもち米です。ほとんどがでんぷんで糖質が豊富です。糖質は効率の良いエネルギー源。特に無酸素運動の時に使われやすいとされています。おやつとしてだけでなく、ボディメイクに有効な筋肉トレーニングに向いています。
水ではなくお豆腐を使用しているのでたんぱく質も普通の白玉に比べ豊富という点でもよいでしょう。トレーニングの1時間以上前に摂っておくと良いですよ。
トッピングで栄養プラス
今回紹介したみたらし餡以外にも、きな粉や大根おろしをトッピングするのもおすすめです。きな粉は大豆からできているので、たんぱく質が強化されます。大根おろしにはアミラーゼというでんぷん消化酵素が含まれているため、消化を助けてくれる効果あり。気分に合わせてトッピングを変えられるのも魅力です。
【電子レンジ調理の注意点】
電子レンジを正しく使えば、毎日の料理が時短で簡単。キッチンも汚しにくいため家事の心強いパートナーとなってくれます。
ただし使い方を誤ると事故につながることもあるため、以下の注意点に気をつけて活用してみてくださいね。
1. 電子レンジ対応のお皿を使う
電子レンジに使用できる器は、耐熱ガラス・耐熱陶器・ぺーパータオル・クッキングシート・ポリプロピレンなど、食品用の容器となります。ただし、この素材でも電子レンジ未対応の物があるので、必ず電子レンジ対応と書かれているものを使うようにしてください。
2. レシピの量と時間を守る
電子レンジを使う際は、まずレシピ通りの量や時間を守りましょう。食材によって加熱時間も多少変わるので、まずはレシピ通りに。その後、足りなければ再加熱するのがおすすめです。
記事情報
引用・参考文献
著者プロフィール
前田量子(まえだ・りょうこ)
管理栄養士 野菜ソムリエ ロジカル調理研究家。
著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』をはじめ、電子レンジの加熱時間や法則を書いた『ロジカル電子レンジ調理』が2022年2月に発売。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。
制作
文・レシピ・写真:前田量子