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2021.11.27

玄関をすっきりキレイに!稼働率が高い「靴箱」の作り方

kencom公式:ライフオーガナイザー® ・門傳奈々

毎日出入りする玄関の靴箱は、ご自身または家族がそれぞれに靴を出し入れするので雑然としがちです。しかし靴箱に収めている靴が、厳選されたものだけだったとしたら毎日の靴選びが楽しみになるのではないでしょうか。

今回は、靴箱の整理の仕方と、靴の手放し方、靴の買い方についてのアイデアをお伝えします。

靴箱はいつどのように整理する?

靴箱は、ひとり暮らしの場合は自分の靴だけですが、家族と暮らしている場合は人数分の靴が混在しています。そして、捨てる、残すといった片づけの判断がしづらく、掃除、整理収納を後回しにしてしまいがちです。

ただ靴箱を整理することで、得られる効果は多くあります。例えば、毎朝気持ち良いスタートを切れる、靴を選ぶのに時間がかからない、靴の数と種類を把握することで無駄な買い物が減る、などがあります。

そこで、年内に気持ちの良い靴箱を目指して、ちょっとした隙間時間に自分の分だけでも整理してみませんか。靴箱の整理の手順は以下の順でやってみましょう。時間がないという方は、作業を細かく区切り、短時間を数日かけて行うのがおすすめです。

1.まずは自分の靴だけを全て出す

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自分の靴だけでも大量にある場合は、仕事用、スニーカーなど種類ごとに段階的に整理しても良いでしょう。靴箱の中から出して、俯瞰してみるとどのような靴を何足持っているか把握することができます。

2.手元に残す/手放す/保留でカテゴリー分けする

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この3つのカテゴリーに分けると自分の中での優先度、お気に入り度もわかります。

3.普段使わない靴の収納を考える

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冠婚葬祭時のみ使う靴は、ケースなどに入れてクローゼットに入れても良いでしょう。

4.自分の靴の定位置を決める

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赤枠が筆者の靴を置く定位置です。筆者より背の高い夫は一番上に、子どもの靴は子どもが取りやすいよう一番下に収納しています。整理を終えたら1〜2週間使ってみて、使い勝手が悪いようであれば収納位置を変えてみましょう。

古い靴を捨てられない方へ

「高い靴だから捨てられない」、「まだ履けるのに捨てるのはもったいない」などの理由で何年も履いていない靴を大事に靴箱にしまったままにしていませんか。

履いていない靴にスペースを費やしてしまうと、日常的に履いている靴を窮屈な状態で収納しなくてはいけなくなります。これでは靴を取り出しやすい状態とは言い難いです。

使い勝手の良い靴箱を目指すには、「いま気に入って履いている靴」が取り出しやすく靴箱に収められているのが理想です。分かっていてもどうしても手放せないという方には、以下の靴の手放し方の選択肢をぜひ参考にしてみてください。

<修理して使う>
せっかく気に入って買った靴なのに履かなくなってしまったのには、何かしらの原因があるはずです。かかとのすり減りや滑りなどの不便を感じて履かなくなった靴は、靴専門の修理店に持ち込んで相談してみましょう。修理し加工してもらうことで、元の状態に近づくかもしれません。

<売る>
中古の靴でもリサイクルショップやフリマアプリなどで売れることがあります。新品に近い状態であれば高値で販売できますが、ある程度使用感が残っているものを売る場合は、買取してもらえなかったり、売れたとしても利益は多く得られないと思っておいた方が良いでしょう。

<リサイクルに回す>
自治体によっては、古着と一緒に靴も回収ボックスや拠点回収などで回収してくれるところもあります。自分の住んでいる自治体でそのようなサービスがあるかどうか調べてみましょう。リサイクルして何かの役に立つと思えば手放しやすいですね。

<下取りしてもらう>
靴店によっては、古い靴を持ち込むと割引券がもらえるところもあります。このような下取りを上手に活用して、新たな靴を買う際に割引いてもらうことができます。

靴の収納量がアップする方法

備えつけの靴箱のサイズが小さくてあまり靴が入らない、手持ちの靴が多い、という場合は、収納方法を工夫してみると綺麗に収められたり、収納力がアップすることがあります。続いては、収納力をアップするためのちょっとした工夫をご紹介します。

「つっぱり棒」を活用する

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靴箱の棚につっぱり棒を張って収納量をアップさせる方法です。写真をご覧いただくとその違いは一目瞭然ですね。ただし、取り出す際に靴がつっぱり棒に引っかからないように気をつける必要がありますので注意しましょう。

棚板の位置を変えてみる

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靴箱の棚板を外すことができる場合は、位置を変えてみましょう。靴箱の靴を出す手間がかかりますが、均等に配置されていた棚板を靴の高さに合わせて変更してみると、靴箱の空間を有効に使うことができます。ちなみに我が家の棚板は、道具などを使わずに筆者一人でも簡単に移動することができました。

靴の買い方を見直してみよう

靴の整理をしていると、履いた回数がそれほど多くないものが出てくることがあります。その中には、「なんでこの靴を買ったのか?」を思い出せないものすらあるでしょう。

たくさん履くつもりで買った靴も、歩くと足が痛くなる靴や、履くと疲れてしまう靴は徐々に履く機会が減っていきます。そのような無駄な買い物をしないためにも、買う前の試着はしっかりし、自分の足に合うサイズや疲れない靴はどういうものかを知っておくと良いでしょう。

自分に合った靴は専門家に相談も

自分に合った靴を見つけるには、靴店の販売員の方に相談し、足の形やサイズに応じて、ぴったりのものを提案してもらいましょう。お店によっては「シューフィッター(※)」という靴選びの専門家がいる店舗もあります。

筆者もシューフィッターの方に接客してもらった経験がありますが、足の長さだけではなく、足回りのサイズや甲の高さもを計測してくれます。その上で筆者の足に合う靴はこれとこれと、数種類提案してもらい、足に合うサイズや幅の靴を作っているメーカー、ブランド名を教えてもらいました。

シューフィッターの方は、靴選びの専門家ですので、靴のお手入れの仕方や中敷きの活用方法、メンテナンスの相談などにも乗ってくれます。この「自分の足のことを知る」経験をしたおかげで、その後靴を購入する際にあれこれ迷わなくなり、時間とお金の無駄を減らすことができたと実感しています。

※シューフィッターとは、お客様の健康管理の一翼を担うとの自覚に立って、足に関する基礎知識と靴合わせの技能を習得し、足の疾病予防の観点から正しく合った靴を提案するシューフィッティングの専門家のこと。(「足と靴と健康協議会」より抜粋)

まずは自分の靴だけでも整理して

靴箱を開き、まずは自分の靴だけでも整理してみましょう。自分の靴を整理すると家族の分も整理したくなりますが、家族の分の靴を整理、処分する場合は、家族の意思をきちんと確認してから作業することを忘れずにしてください。靴箱がスッキリすると、毎日の暮らしを気持ちよく始めることができますよ。

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著者プロフィール

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■門傳奈々(もんでん・なな)

ライフオーガナイザー(R)、メンタルオーガナイザー(R)、シニア生活環境オーガナイザー、整理収納アドバイザー1級。東京都在住。夫と子ども3人の5人家族。
結婚を機に国内外の引越しを経験する。その中で「暮らしを整えること」が人生において大切な軸になると感じ、2017年にライフオーガナイザー1級を取得。誰でも簡単にできる片づけの方法を伝えるため、講座の開催や整理収納に関する記事の執筆、個人宅を訪問しての片づけ作業を行っている。

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