メニュー

2021.11.25

肌寒くなったら生姜パワー!身体を内側からポカポカに整える牛丼弁当

kencom公式:管理栄養士・前田 量子

もうすぐ年の瀬。冷えが辛くなる季節に入りますね。

冷えは万病の素とも言われており、体温が下がると免疫機能も落ちやすいので、身体を温かく保つのは大切です。

身体を温めてくれる代表食材といえば生姜があります。生姜の旬は夏を連想する方が多いと思いますが、実は収穫の最盛期は秋なのです。そんな生姜をたっぷり使った簡単に作れるお弁当をご紹介します。

10分で完成。生姜たっぷり牛丼弁当(汁物付き)

記事画像

材料

牛肉切り落とし 100g
玉ねぎ 100g(1/2個)
生姜おろし汁 10g
醤油 小さじ2
砂糖 小さじ2
顆粒出汁(無塩) 1g

ごはん 200g

<味噌汁>
かぼちゃ 80g
顆粒出汁(無塩) 1g
味噌 小さじ2
湯 150ml

主な栄養(1人分)

605kcal(男性:1/4弱、女性:1/3)
タンパク質 31g(男性:約50%、女性:約60%)
鉄 4.2mg(男性:約60% 女性:40%)
※()内は全て成人の1日当たりの推奨量に対しての割合です。

作り方

記事画像

1.牛肉は5cm幅に、玉ねぎは薄切り、かぼちゃは食べやすい大きさに切る。

記事画像

2.玉ねぎとかぼちゃは耐熱容器に入れてそれぞれ小さじ1の水(分量外)を加える。ふんわりラップをして同時に電子レンジに入れ600Wで4分加熱する。
※電子レンジで同時に調理することで時短になります。

記事画像

3.レンジで加熱した玉ねぎを小鍋に入れて中火にかける。牛肉、醤油、砂糖、顆粒出汁、生姜おろし汁を加えて煮詰める。
※玉ねぎから水分がでるので、水などを足す必要はありません。

記事画像

4.たまにかき混ぜながらしっかりと水分を飛ばす。粗熱が取れたらごはんの上にのせ、お好みで紅ショウガを添える。
※お弁当用なので水分をしっかり飛ばして煮絡めましょう。

<味噌汁の作り方>

記事画像

5.スープジャーにレンジで加熱したかぼちゃ、顆粒出汁、味噌を入れる。

記事画像

6.熱湯を注いだら蓋をする。
※食べるころには味噌が溶けているので最初に混ぜる必要はありません。

このお弁当のポカポカ栄養ポイントを解説

1.生姜は加熱するとより効果UP!美味しさだけじゃなく身体を温めてくれる

生姜にはジンゲロールという成分が多く含まれています。ジンゲロールは末梢血管を拡張させることにより、手足を温めてくれる効果が期待されています。

とりあえず生姜をとればOKではなく、より効率の良い方法が「加熱」です。ジンゲロールは加熱されるとショウガオールという物質に変化。ショウガオールは胃腸の働きをよくし、血行を促進することで身体の中から温めてくれるとされています。そのため、生よりも加熱して食べるのがおすすめ。
今回のお弁当でも加熱し効果を高めています。

2.玉ねぎも身体を温める優秀食材

玉ねぎにはアリシンという栄養素が含まれています。

アリシンは血管拡張して血液の流れをスムーズにし、身体の中から温めてくれるとされています。どんな料理でも馴染みやすく使いやすい野菜ですから是非取り入れてください。

3.牛肉は身体を温める栄養素が豊富!部位も選んで

牛肉にはタンパク質をはじめビタミンB1・B2、鉄が含まれています。

タンパク質は、身体の熱を作るのに重要な筋肉を構成する成分。
ビタミンB1は炭水化物の代謝に、B2は三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)の代謝に欠かせない栄養素です。
鉄は血液を作るのに欠かせない栄養素なため、総合して温活に優秀と言えるのです。

またこれらの栄養素は赤身に多く含まれる栄養成分なため、脂身が少ない部位を選ぶことが大切です。

4.かぼちゃの温活パワー

記事画像

昔からかぼちゃを食べると風邪を引かないと言われてきました。

かぼちゃには、風邪予防に良い事で知られるビタミンA・C・Eが含まれています。特にビタミンEには毛細血管を広げ、血流を良くする作用があると言われているため、身体を温めるのに有効なのです。

5.物理的に身体を温める

上記で紹介したような「身体を温める食材」を積極的に取り入れるのはとても大切なのですが、物理的な熱は食材に限らず身体を温めてくれます。

玉ねぎも、冷たいサラダより温かいスープや鍋を食べた方がすぐに身体がポカポカ温まりますよね。今回は味噌汁をプラスすることで即効性をプラスしました。

記事画像

お昼まで熱々をキープしたい時は、スープジャーに一度熱湯だけを入れて3分放置し、容器を温めましょう。

せっかく熱々のスープを作っても、冷えたスープジャーに入れてしまうと冷めやすくなります。
最初に熱湯を入れて温めておくことで保温効果は何倍にもUPするので、是非取り入れてください。

ポカポカな身体で元気よく

記事画像

食事はもちろんですがその他にも大切ポイントがあります。

温かいものを食べて血管が拡張され汗をかくと、気化熱で逆に体温が下がってしまうということがあります。汗をかいたらこまめに拭くこと、身体を冷やさない服装も大切です。
また、身体の冷えは一回の食事で改善されるものではありません。身体を温める食事をコツコツと続けることが大切です。

あたたかくして風邪に負けない身体づくりを目指しましょう。

▼過去の記事もあわせてチェック!

前田 量子(まえだ・りょうこ)

記事画像

管理栄養士 野菜ソムリエ ロジカル調理研究家。
著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』をはじめ、最新著書『おうちで一流レストランの味になるロジカル洋食』(全て主婦の友社)が好評発売中。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。

この記事に関連するキーワード