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2021.08.21

「汗をかきやすい」「熱がこもる」などの悩みに効果的!? 夏RUN時に積極的に摂りたい食材

RuntripMagazine

暦上では季節は秋に変わりましたが、まだまだ暑い日が続いていますね。皆さん、夏を楽しんでいますか?
夏こそ思いっきり汗をかいてスッキリしたい。そんな方もいらっしゃるのでは。走ることを愛するランナーの皆さんの中には、汗のかきすぎや日焼けなど、夏ならではのお悩みをお持ちの方もいると思います。太陽の光がサンサンと降り注ぐ夏だからこそ、身体の内側からしっかりとケアをして夏のシーズンを思う存分楽しみましょう!

さて、今回は、国際中医薬膳師でフードコーディネーターの荒井直子さんに夏の暑いこの時期『ランの前後に摂るといい意外な食材』について教えていただきました。

薬膳とは?

薬膳は、中国伝統医学(漢方)の考えに基づいた食事のことです。薬膳では、食材ひとつひとつに効能があると考えられています。科学のなかった時代に、人々が経験から導き出したものなんです。まだまだ科学的には証明されていないこともあり、説明が難しい部分があるのですが、薬膳の視点から見ると、まずは旬のものをその季節に食べるのがいいんだなということがわかります。

夏の初めから知らず知らずに溜め込んだ熱が体に潜んでいて、熱感(必要以上に暑く感じてしまう)、頭痛、だるいなどの症状を起こしやすいのがこの時期の特徴です。この時期の薬膳としては、体の熱を取ってくれる作用のある食材や、疲労回復を助けてくれる食材を合わせて組み立てることが多いです。ランナーの皆さんは、走ることにより体内に熱を生んでいるので、ラン後は、その熱を速やかに取ってくれるものを食べたり飲んだりすることが大切ですね。

“旬なものを旬な時期に”

薬膳の観点から夏にランナーが積極的に摂りたい食材とは……? さっそく、お悩み別のおすすめ食材をご紹介します。

身体に熱がこもる

体温が上がりやすく、なかなか冷めにくいのが夏のランニング。走り終わった後もしばらく熱が身体にこもりがち。そんなランナーには、余分な熱を取り除くといわれる『スイカ』がオススメだそうです。

夏に一番のおすすめは『スイカ』です。スイカ以外には、胡瓜やゴーヤなど、瓜系のものは体を冷やす作用があります。スイカは、栄養学的にみても、夏の疲労回復におすすめの物質を含んでいて、“食べるスポーツドリンク”と呼ばれることもあります。スイカの赤い成分には、トマトと同じリコピンが含まれ、日焼け対策としておすすめです。また、スイカに含まれるシトルリンは、筋肉痛予防などの効果が期待できる成分として、近年サプリメントにも配合されています。

ただ、内臓を冷やしすぎないようにご注意を。暑いと、つい氷やアイスなど冷たいものばかりを摂ってしまいますよね。夏に内臓を冷やしすぎると、秋以降体調を崩しやすくなってしまうそうです。今後のレースシーズンに向けて体力を落としたくないのがランナーの本音。口に入れるものは温度も気をつけたいものです。スイカの場合、塩を振りかけることで、内臓を冷やしすぎないように調整ができるそうですよ。ぜひ試してみてくださいね。

汗のかきすぎが気になる

日常的に運動をしているランナーには、代謝がいい方が多いです。夏場は「汗をかきすぎて困る」という声をよく聞きます。通勤や通学中、歩いて駅に向かうだけで汗だく。電車の中に入ると、自分だけものすごい汗をかいていて恥ずかしい……。そんな汗のかきすぎにお困りのランナーにおすすめの食材は『梅』。

薬膳では、梅は汗の出すぎを抑えるとされています。梅には疲労回復を促すクエン酸が豊富に含まれていて、梅干しは汗で失われた塩分も補給できるのでおすすめです。

梅ジュースや梅肉和えなど夏の献立にもひと工夫を。真夏の強い日差しを浴びて疲れた身体に嬉しい梅を積極的に摂り入れたいですね。疲労回復には、この時期、かぼちゃやとうもろこしもおすすめだそうです。

心拍数が高くなる

夏のランニングは、心拍数が上がりやすいと感じたことはありませんか。少ししか走っていないのに苦しくなり、いつもと同じ距離を走るのが辛い……。そんな経験のある方もいるのでは。心拍が上がりやすい心臓の働きを助けてくれるといわれているのが『ココナッツ』。ミネラルを多く含むココナッツウォーターは天然のスポーツドリンクとも言われます。最近では店頭で見かけるようになり、手軽に摂ることができるようになってきましたね。夏の水分補給にココナッツウォーターを摂り入れてはいかがでしょうか。

日焼けが気になる

日差しが強い夏。紫外線による肌へのダメージが気になります。そんな夏は特に、美肌に導いてくれる食材を積極的に摂り入れたいですね。先ほどのスイカのほかには、トマト、パプリカ、人参などが肌を健やかに保つのにおすすめだそうです。食材の組み合わせも意識してみましょう。例えばトマトとレモンの組み合わせ。トマトのリコピンとレモンのビタミンCを一緒に摂ると相乗効果があり、個別で食べるよりも、回復が早まるそうです。また、人参もオススメ食材。ランニング中に受ける紫外線は、肌だけでなく目にもダメージがあります。人参のビタミンA(βカロテン)は、肌の皮膚や粘膜をいい状態に保ち、目にもいい影響を与えます。人参とレモンの組み合わせもオススメだそうです。

秋の後半(10月頃~)にもおすすめの薬膳食材がありますので、次回はその頃に。
まだまだ暑い日が続きますが、食べるものを工夫して楽しく健やかに走りましょう!

記事を書いた人  kirinohana

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