2021.08.28
いざという時のために防災グッズを整理。備蓄食品は消費しながらストックを!
年々増えている自然災害。地震、津波、火山噴火、大雨、台風、土砂災害、竜巻、雪害など、頻度も種類も増えています。日頃から災害に備えておくことは大切ですが、自分の住んでいる地域に被害が少ないと、防災グッズの必要性や備えることへの意識も低くなりがちです。
そこで、9月1日の「防災の日」に合わせて日頃の備えについて考えてみませんか。今回は、防災グッズの揃え方や整理の仕方、備蓄食品についてお伝えします。
まずは住んでいる地域の災害を調べることから
まずは防災グッズを揃える前に、自分の住んでいる地域に被害を及ぼしそうな災害について調べることです。地震が多いのか、大雨や台風による水害が多いのか、火山に近いかなど、どのような災害が多いのかがわかることで、自分にあった備え方や避難の方法を見つけることができます。
調べ方は、インターネットで「居住地名 防災」と検索すると、自治体のHPの防災情報やハザードマップなどを確認することができます。
災害の種類や居住形態に応じて防災グッズを準備!
「防災グッズ」といっても、食材や日用雑貨、衣類、電池など、備えるものは多岐に渡ります。それらをより効率的に準備するために、先ほど調べた「居住地の災害情報」や、「自分の居住形態の特徴」を確認することが大切です。
例えば、マンションなどの集合住宅に住んでいる場合は、水害時などの避難形態が「(避難所へ出向かない)自宅避難」となる場合もあります。その時自宅避難で必要なものは何か、何日分の水と食料を準備をしておけば良いのかを調べてから買い揃えることが大切です。
反対に、避難所へ行く場合は、非常持ち出し袋などを持って移動することになるので、たくさんの物を準備すると重くて持ち歩くのが大変です。また、持ち出し袋がパッと取り出しやすい場所にないと時間がかかり、避難の妨げとなってしまいます。「もし、災害にあったらどのように行動するか」ということをシミュレーションしながら準備を進めていきましょう。
防災グッズは「持ち出し用」と「自宅備蓄」に分けて
防災グッズは、避難の形態に応じて「持ち出し用」と「自宅備蓄用」を揃えておきます。我が家は自宅避難をする、と決めている人も、実際の災害時には予定通りの自宅避難が叶わないかもしれません。災害が起こってから慌てないためにも、持ち出し袋も準備しておくと安心でしょう。
持ち出し用と自宅備蓄として準備すると良いものは、以下の通りです。
出典:首相官邸 災害の「備え」チェックリスト(https://www.kantei.go.jp/jp/content/000064513.pdf)
出典:首相官邸 災害の「備え」チェックリストより子供、女性、高齢者の備え(https://www.kantei.go.jp/jp/content/000064513.pdf)
100円ショップでも防災グッズが手に入る!
100円ショップでは防災コーナーを設けている店舗も。
用意する物を把握しても、数も種類もたくさんある防災グッズは「揃えるのが大変!」「どこで買えば良いの?」と悩んでしまいますね。そんな方におすすめなのが、100円ショップです。防災グッズコーナーの品揃えは幅広く、手軽に購入することができます。
上写真は、100円ショップの防災グッズのコーナーのものです。携帯トイレやアルミブランケット、災害時の給水に使用できるウォータータンクなども販売している店もあるのでチェックしてみましょう。
自宅備蓄品の選び方&整理術
続いては、日頃から準備しておきたい「自宅備蓄品」についてです。備蓄品というと長期保存のできる防災用食品を備える、というイメージかもしれませんが、いざ災害が起きた時、普段と異なる状況の中で慣れない防災食品を食べることは心身に負担がかかります。
そこでおすすめしたいのが「ローリングストック法」。
普段から食べ慣れているレトルト食品や缶詰など、比較的賞味期限の長いものを多めに備蓄しておき、買い足しながら消費していく方法です。ローリングストック法で備蓄しておけば、いざ災害が起きた際にも普段から食べ慣れているものを食べられるという安心感が得られます。
量としては、3日分が目安となりますが、大規模災害に備える場合は、1週間分を備蓄しておくのが望ましいです。飲料水は、1人1日につき3リットル必要です。我が家の場合は、5人家族なので、1日あたり15リットルが必要になります。2リットルのペットボトルが8本あれば1日分を賄うことができます。
ここからは、自宅備蓄品の整理方法についてお伝えします。我が家の場合、「賞味期限の長いもの/短いもの」に分け、保管場所も以下のように変えています。
・賞味期限の長いもの
寝室の端のスペースに水、保存期限の長いご飯などを保管。
見てすぐにわかるよう、期限を大きく記入。
長期保存が可能な飲料水やパックご飯などは、段ボールごと寝室の端に積んでいます。以前はケースから出してスーツケースに入れたり、クローゼットの奥に入れたり分散して保管していましたが、数の管理や賞味期限の管理に手間がかかるので、段ボールのまま、まとめて保管することにしました。
また、賞味期限が把握できるよう大きく記入しておくとよいでしょう。
引き出しに何を保管しているか、賞味期限はいつまでかを記入。
寝室の収納ケースには野菜ジュースや缶詰などを入れてあります。引き出しを開けなくても賞味期限をチェックできるよう、付箋に期限を記入しています。
・賞味期限の短いもの
日頃から食べ慣れた食料品を多めにストック。
一方、水などに比べて賞味期限が短めな缶詰やレトルト食品は、キッチンの引き出しにまとめて収納し、日頃から消費しながらストック分を買い足す「ローリングストック法」を実践しています。
持ち出し袋や備蓄品は定期的にチェックを
長期保存ができる防災用の備蓄品も気がつくと賞味期限が近づいていることがあります。また持ち出し袋も中身の確認をしないでいると、家族の今の状態と中身に相違が生じ、子どもが大きくなっているのにオムツを入れっぱなし…なんてことがあります。
そうならないためにも、防災グッズは年に数回チェックする習慣をつけましょう。
我が家の場合は、「9月1日の防災の日」「3月11日の東日本大震災のあった日」の年に2回チェックして、期限が近づいているものは早めに消費し、持ち出し袋の中身で不足しているものがあれば買い足すようにしています。
自分ごととして準備をしよう
災害の少ない地域や居住形態によっては、災害が身近に感じられにくいこともあるでしょう。しかし、災害というのは「いつ」「どこで」起こるのか予測できません。いざという時に困らないよう、自分の身に起こりうることとして考え、日頃から準備しておくことがとても大切です。
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著者プロフィール
■門傳奈々(もんでん・なな)
ライフオーガナイザー®、メンタルオーガナイザー®︎、整理収納アドバイザー1級。夫と3人の子どもがいる5人家族。夫の転勤に伴い、中東、インドなどで海外生活を送った後、日本に帰国。「片づけが苦手」だった自分の経験を生かし、だれでも簡単に整理できる収納方法を提案するため、個人宅を訪問しお片づけのお手伝いをしたり、お片づけ講座、お片づけお悩みシェア会などを開催。