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2021.06.30

大豆ミートは高たんぱく&コレステロールはゼロ!更年期におすすめの優秀食材

ILACY

近頃は、スーパーなどでもよく見かけるようになった大豆ミート。お肉のような食感で食べ応えがありながら、カロリーや脂質は控えめであるほか、たんぱく質や食物繊維をはじめとする、女性にうれしい栄養素も豊富に含まれる健康食材です。

今回は、株式会社アドバンスト・メディカル・ケアの管理栄養士・星野が、大豆ミートが更年期女性におすすめな理由と、いっしょに食べるとより効果的な食材をご紹介。また、フードコーディネーターの清水加奈子さんには、大豆ミートを使ったキーマカレーのレシピを教えていただきました。

低カロリー・低脂質で、肉には含まれない栄養素も!

大豆ミートとは、大豆から取り出したたんぱく質を繊維状にし、お肉のように加工した食品のこと。牛や豚、鶏などのお肉を一切使っていないため、ヘルシーな食材として知られています。

「大豆ミートは、"畑の肉"とも呼ばれる大豆が原料になっているので、植物性たんぱく質が豊富です。その含有量は、お肉にも劣りません。

さらに、大豆に含まれるたんぱく質は体内での吸収率が良く、中性脂肪を下げる働きがあるほか、コレステロールがまったく含まれていないので、生活習慣病が気になる更年期世代の女性には特におすすめですよ」

また、低カロリー、低脂質であることも魅力。中でも、大豆ミートに含まれる脂質は、不飽和脂肪酸という良質な油で、血中の中性脂肪やコレステロール値を抑制する働きがあり、動脈硬化対策にも役立つといわれています。

もうひとつの特徴は、お肉には含まれていない食物繊維が豊富なこと。

「外食が多かったり、お肉中心の食生活だったりすると、どうしても食物繊維が不足しがちになります。大豆ミートに含まれる食物繊維は、100g(乾燥タイプの場合は水で戻した状態)で1日の摂取目安量の4分の1がとれるといわれているんです。

女性の場合、便秘で悩んでいる人も多いと思いますが、食物繊維をしっかりとることでお通じの改善が期待できますし、腸内環境が整って肌トラブルの緩和にもつながります」

大豆ミートを使ったメニューには、発酵食品と野菜を合わせて

大豆といえば、大豆イソフラボンの存在も見逃せません。大豆イソフラボンが女性ホルモン(エストロゲン)に似た作用があることはよく知られていますが、その恩恵を十分に得るためには食べ合わせが大切だそうです。

「大豆イソフラボンは、単体でとっても体の中でうまく働かないんです。そこで、大豆ミートを使ったお料理といっしょに食べてほしいのが、発酵食品です。

摂取した大豆イソフラボンは、腸内細菌によってエクオールという成分に変換されることで、女性ホルモンに似た作用を持ちます。そのため、腸内環境が整っていることも大切。

そこで、味噌やヨーグルトといった発酵食品を使ったお料理と合わせて食べていただきたいです。大豆イソフラボンがエクオールに変換されることで、肌にハリや潤いが生まれたり、更年期症状の予防・改善につながったりするなど、女性の美容と健康をサポートしてくれます」

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このほか、大豆ミートを食べるときは、野菜もいっしょにとるようにするといいそう。

「大豆ミートは、ここまでご紹介した成分のほかにも、カルシウム、鉄分、マグネシウム、ビタミンB1やB2、ビタミンEなども含まれるスーパーフードといえます。

ただ、ビタミンCが入っていないんです。それを補うためにも、野菜といっしょに食べることを心掛けてほしいですね」

また、ビタミンCと合わせて食べることで、大豆ミートに含まれる鉄分の吸収を良くする作用もあるので、野菜はセットにしたいところ。

香辛料やハーブを使えば食べやすさアップ!

ブロックやフィレ、ミンチと、お肉と同じようにさまざまな形状の物があるほか、乾燥タイプやレトルトタイプ、冷凍タイプといった種類も豊富な大豆ミート。調理するにあたって使いやすい大豆ミートや、よりおいしく食べるための調理のコツはあるのでしょうか。

「手軽に使えて便利という意味では、ミンチ状の乾燥タイプがいいと思います。食感もよりお肉に近いですし、乾燥タイプだと保存しやすいのもポイントですね。私は、ミンチ状の大豆ミートを使って、よくキーマカレーを作ります。

もし、大豆ミート特有のにおいが気になる場合は、香辛料やハーブなど、香りのいい食材を合わせるといいですよ」

食べすぎてしまった日の翌日にカロリーコントロールしたいときや、コレステロール値対策などに使える大豆ミート。女性が積極的にとりたい栄養素がしっかり含まれているので、日々の食生活にうまく取り入れてみてください!

トマトのさっぱり感が肝!「大豆ミートととうもろこしのキーマカレー」

ここからは、フードコーディネーターの清水加奈子さんに、大豆ミートを使ったオリジナルレシピを教えていただきます。

材料は、前項で星野がおすすめしていた、よりお肉に近い食感に仕上がるミンチ状の大豆ミートをチョイス。暑い季節もさっぱりいただけるカレーになっています。

<材料(2人分)>

大豆ミート...120g(乾燥タイプなら30g)
コーン缶...80g
玉ねぎ...4分の1個
カットトマト...200g
[A]
カレー粉...大さじ1
しょうが、にんにくチューブ...各小さじ1
油...大さじ2分の1
ケチャップ...大さじ1
コンソメ...小さじ1
水...200ml
塩、こしょう...少々
雑穀ご飯...2膳分 ※白米でもOK
パセリ...少々

<作り方>

1. 玉ねぎをみじん切りにする。米は雑穀を入れて炊く。乾燥タイプの大豆ミートの場合は熱湯に3分つけて戻し、水気をしっかりと切る。

2. フライパンに油と[A]を入れて弱火にかけ、香りが立つまで炒める。次に玉ねぎを加え、透き通るまでさらに炒める。

3. 大豆ミートを入れてさらに炒め、コーン、カットトマト、ケチャップ、コンソメ、水200mlを加えて、トロトロになるまで10~15分程煮詰める。塩、こしょうで調味し、「1」の雑穀ご飯といっしょに盛り付ける。最後に細かく刻んだパセリをかける。

「お肉じゃないよ」と言われない限り気付かないほど、ミンチ状の大豆ミートはお肉の食感がよく再現されています。カレーのコクとトマトの酸味、コーンの甘味がちょうどいいバランスで調和していて、食欲のない日でもどんどん食べられそう。

大豆ミートを使うことで、たくさん食べても罪悪感がないかもしれませんが、ほどほどに...!

<レシピ監修>

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フードコーディネーター 清水加奈子(しみず かなこ)

管理栄養士でもあり、調理師、中医薬膳師の資格も持つフードコーディネーター。アイディアレシピやダイエットレシピの提案からフードスタイリングまで幅広くこなし、食関連の企業サイトや雑誌などで活躍中。

<記事監修>

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管理栄養士 星野

(株)アドバンスト・メディカル・ケア所属。大学の栄養学科卒業後、保育園で新メニューの開発や、食育などに携わる。自然派化粧品会社勤務を経て、2017年よりアドバンスト・メディカル・ケアに入社。2018年より東京ミッドタウンクリニックに併設するサプリメントショップ「ヘルスケアショップTMMC Plus」に勤務。健康診断や人間ドックの結果をもとに生活習慣に関するカウンセリングや、食生活のアドバイス、さらに美容、ダイエットのご相談など管理栄養士の立場からサポートをしています。

<ヘルスケアショップTMMC Plus>

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