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2021.02.21

和食に追加したい一皿!栄養バランスを整えるには!?

kencom公式:トレーナー・河村玲子

皆さんは和食の献立を作るとき、何を意識して献立を考えるでしょうか?
スーパーで手に入りやすかった食品を、ただ組み合わせるだけにはなっていませんか?

この記事では、和食の基本的な献立作りに必要な考え方と、そこに加えたい1品を紹介します。

実は簡単!和食献立の考え方

和食が長寿の秘訣?

日本人の平均寿命は女性87歳、男性81歳と世界有数です。更には自立して生活できる期間を示す「健康寿命」も長いことで知られています。
世界的な長寿国である日本、それを支える大きな要因が日本の食文化「和食」です。

現代のような飽食の時代を迎える前、1970~1980年頃の日本人の平均的な食事は、日本人の平均的な食事は、日本が長寿国になったことと関係していると言われています。
実際、当時の食事は現代の日本人の食事摂取基準を作成するベースになるほど、健康の維持に理想的なエネルギー、栄養バランスでした。

和食の献立の考え方

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和食の基本といえば「一汁三菜」であり、イラストのような食事です。
具体的には、以下のような考え方で作られています。

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これらを整えると、自然に栄養バランスの良い食事になります。

和食の栄養学的な特徴

和食はワンプレートで食事を済ませることが多い欧米の食事と比べて品数が多く、栄養バランスを整えやすい食事になっています。
また、魚や大豆製品を使用する機会が多いため、良質の油をとりやすい上に、「うまみ」を上手に使うことで、動物性脂肪の少ない食事を実現しています。

このような良い面がある一方で、漬物や汁物などで塩分が高くなりがち。また、カルシウムの補給源が少なく、カルシウムが不足しやすいという欠点があります。
現に、国民の栄養摂取状態を調査する「国民健康・栄養調査」を見ても、カルシウムの摂取量は男女ともに長い間50mg程度不足したまま推移しています。
カルシウム不足は、骨の健康を害するのはよく知られていますが、それだけでなく高血圧や動脈硬化の原因にもなります。
ですので、和食の時にはカルシウムをとれる一皿を加えるとよいでしょう。

カルシウムを補給する一皿とは?

カルシウムを多く含む食べ物には、下記のものがあります。

・牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品
・しらす・ししゃもなど丸ごと食べられる魚
・納豆・豆腐などの大豆製品

これらの中でも、乳製品はカルシウムの吸収率がその他の食品と比べて高いという特徴があります。

そこで和食に加えたい一皿は、牛乳豆腐です。これを一皿食べることで、88mgのカルシウムが取れ、不足している50mgを補うことができます。
白だしの代わりに砂糖を大さじ3加え、かけるたれを黒蜜やきな粉に変えれば、おやつとしても楽しめます。
冷蔵庫で3日ほど保存も可能ですので、作り置きしてぜひ1皿加えてくださいね!

美味しく栄養満点!「牛乳豆腐」

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<材料:5個分>

牛乳 400ml
白だし 大さじ2
片栗粉 60g

<作り方>

1.小鍋にすべての材料を入れ、ゴムベラでよく混ぜる。
2.1を火(弱火)にかけ、ゴムベラで絶えずかき混ぜながら火を通す。
3.餅状にまとまったら、1分ほどさらに混ぜ続けながら火を通す。
4.水を張ったボウルに、すくって落とす。
5.器に盛り付け、お好みでだし醤油とわさびをかける。

+1で和食をもっと楽しもう!

和食は世界的に見ても比較的栄養バランスの取れた素晴らしい料理です。
また、歳を取っても長く楽しめる食事でもあります。

今回おすすめした牛乳豆腐などでさらに栄養バランスを整えて、末長く楽しんでいきましょう!

■河村玲子(かわむら・れいこ)

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食事と運動の両面からボディーメイクをサポートする、管理栄養士×パーソナルトレーナー。
トレーナーとしては、全国展開のフィットネスジムで5年連続、女性No.1指名をキープ。ダイエットはもとより、姿勢や骨格調整のトレーニングを得意とする。管理栄養士としては『Tarzan』や『anan』のレシピ作成や監修、商品のプロモーションなど。運動、栄養両面のプロフェッショナルとして幅広く活躍している。(株)SAWAKI GYM栄養アドバイザー。(株)HandYスポーツセクションメンタル&フィジカルサポートスーパーバイザー。

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