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2021.02.20

悩み悩んで円形脱毛症…別の病気の治療薬で解決!?

MYCODEトピックス

ストレスが原因の一つとも言われる円形脱毛症、意外な薬の治療効果が明らかになりました(写真:Shutterstock.com)

参照元:https://mycode.jp/topics/diseases/treatment/alopecia_areata.html?src=my_kcm_alopecia_areata_07

ストレスが原因の一つとも言われる円形脱毛症、意外な薬の治療効果が明らかになりました(写真:Shutterstock.com)

ストレスなどで髪が抜ける円形脱毛症

円形脱毛症、いわゆる10円ハゲは歳を取って段々髪が少なくなるのとは異なり、突然円形に髪が抜け、それが徐々に広がっていくという症状です。

円形脱毛症は、普段はウイルスなどの外敵から身を守っている「T細胞」と呼ばれる種類の免疫細胞が、ストレスなどのせいで髪の根元の細胞を攻撃して殺してしまうことが原因で起こります。

これまで円形脱毛症の良い治療法は無かったのですが、米国コロンビア大学の研究グループが2014年、真性多血症や骨髄線維症に使われている薬で円形脱毛症が治ったという報告を発表しました。

マウスで毛髪の細胞を殺す免疫細胞を抑えると…

これまでの研究で、皮膚には円形脱毛症と関連があるらしいタンパク質があることがわかっていました。

今回研究グループは、毛髪の細胞を殺すT細胞がこのタンパク質めがけてやってくることを、マウスとヒトで確認しました。円形脱毛症を引き起こしているマウスに、このT細胞のはたらきを抑える薬を与えてみたところ、毛が抜けるのが止まりました(※)。

別の病気の治療薬を使ってみたらヒトでも治った!

さらに、髪の細胞を殺しているT細胞は、真性多血症や骨髄線維症をひき起こしているT細胞と同じタイプであったため、真性多血症や骨髄線維症で使用されている治療薬ルキソリチニブを3人の円形脱毛症の方々に飲んでみてもらったところ、何と5ヶ月でほぼ 完全に髪が生えたとのことです。

今回の研究をきっかけに、円形脱毛症の治療薬に関する研究がさらに進んでいくことになるかもしれません。


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監修者

医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。

参考文献

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